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皆さんの健康を支えたい地域のかかりつけ医院。内視鏡検査から、内科・小児科・在宅医療まで。【大阪市城東区 野口医院】

 公開日:2026/03/11

皆さんの健康を支えたい地域のかかりつけ医院。内視鏡検査から、内科・小児科・在宅医療まで。
皆さんの健康を支えたい地域のかかりつけ医院。内視鏡検査から、内科・小児科・在宅医療まで。

健康診断にも取り入れられている内視鏡検査。かつての「特別な検査」というイメージは薄れ、検査時間もわずかな時間で済むため患者への負担はかなり少なくなっている。大阪市城東区の「野口医院」はこうした内視鏡検査を地域に提供するとともに、先代から取り組んでいる訪問診療で、通院が困難な高齢者や障がいを持つ患者への在宅診療にも取り組んでいる。生まれ育った地域への恩返しという同院の野口院長に、地域医療にかける想いを聞いた。

Doctor’s Profile
野口誉生(のぐち たかお)
野口医院 院長

1996年、大阪医科大学を卒業後、同大第二内科で研修。阪本会蒼生病院と済生会茨木病院での勤務等を経て大阪医科大学第二内科専攻医となり、2004年に野口医院院長を継承した。日本消化器内視鏡学会専門医として消化器がんの早期発見に注力し、大阪市の内視鏡検診も担う。生まれ育った関目の地で、乳幼児の予防接種から人生を全うされる方の看取りまで地元に寄り添う地域医療を実践。些細な不調も気軽に相談できる、スタッフ一丸となって住民の健康を守り続ける「町のかかりつけ医」として尽力している。
〔所属〕日本内科学会/日本消化器病学会/日本消化器内視鏡学会(専門医)/日本肝臓学会

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所用時間は数分。内視鏡検査が辛かったのは過去の話

内視鏡検査に対して、「痛いのでは?」「苦しいのでは?」という漠然とした不安を抱く人は未だ多いと思います。そんな不安を取り除くために、どのような対応をされていますか?

まず、検査の詳細を事前に説明します。何のために行う検査なのか、検査の流れなどをよくお話しして、納得していただいたうえで検査するようにしています。
もし、それでも「やっぱり怖い」といって拒む患者さんがいらっしゃったら、無理強いはしません。代替できる検査がある場合はそちらを提案しています。

所用時間は数分。内視鏡検査が辛かったのは過去の話

内視鏡検査に関して、貴院の強みは何でしょうか?

4つのポイントに集約できると思います。
ひとつ目は「スピード感」です。検査までに何日も待ったり、結果が出るまでの期間による患者さんの負担を軽減するため、検査の予約から結果説明までを迅速に行う体制を整えています。
2つ目は、多忙な方でも受診しやすいように、平日の夕方や土曜日の午前中にも検査を実施しています。
3つ目は、痛みを少なく短時間に行い、且つ安全な検査を追求して、患者さんの身体的および心理的な負担を減らす工夫をしています。胃カメラだと鼻の麻酔と喉の麻酔など前処置を含めると全体で20~30分程度ですが、実際にカメラが入っている時間は5分ほどです。
そして4つ目が、通院が困難になって訪問診療へ移行しても、一生涯を通じた消化器疾患の管理が可能であるという点です。

内視鏡で検査する必要性があるということは、症状が進んだ状態なのかなというイメージがあるのですが、いかがでしょうか?

そんなことはありませんよ。いまは健康診断でも内視鏡検査をする時代です。また内視鏡検査をすることでその人のなりやすい病気を予測できる側面もあるので、バリウムを飲んで検査をするのと、内視鏡で検査をするのとを比較すると、内視鏡で得られる情報量ははるかに多いので、メリットのほうが大きいのです。

内視鏡検査をするまでの流れですが、初診の患者さんでもその日に内視鏡検査を受けることはありますか?

必要があれば行います。あくまで検査なので、緊急性に応じて柔軟に対応しています。

率直に伺いますが、内視鏡検査の信頼度は高いのですか?

たとえば、研修1年目の医師が行う場合と、ベテランが行う場合とでは、当然ながら精度は違いますし、得られる情報量にも差が出ます。手技を習得してある程度のレベルまでに達したら、あまり差はなくなりますね。

内視鏡の手技を習得するためには、どのようなトレーニングを行うのでしょうか? シミュレーターのようなものがあるのですか?

トレーニングの仕方は時代によって変化していると思いますが、私たちの世代だと先輩のワザを間近で見て覚えました。そしてある日「やってみろ」と言われて、やってみるわけです。もちろん先輩医師が立ち会って、私らの動作が違うと思ったら、すぐ「俺に替われ」と。そういうことの繰り返しで習得していきました。今は、シミュレーター等でのトレーニングも多くなっていると聞いています。

内視鏡検査を受けるにあたって、患者さん側が準備しておくことは何かありますか?

特にこれといってありません。強いて挙げれば、胃カメラなら絶食しておくこと、大腸検査なら前日から下剤を飲んで腸内をきれいにしておくことぐらいです。これらの手順については指示がありますから、それに従っていただければ大丈夫です。あとは、初めて受ける方は心の準備でしょうかね。必要以上に緊張するのもよくないですね。

内視鏡検査を行う際に、先生がいちばん心がけていることは何でしょうか?

必要以上に苦痛を与えず、手早く終わらせてあげること。そして、当然のことながら、丁寧な検査をして異変を見逃さないことです。

所用時間は数分。内視鏡検査が辛かったのは過去の話

内視鏡検査の費用を教えてください

胃内視鏡検査は、4,000~10,000円くらいです。使用する薬剤などにより費用に若干の違いが生じます。生検(組織をとって病理検査)等をすると高くなります。
大腸内視鏡検査は、7,000~18,000円ほどです。挿入部位や使用する薬剤などで、やはり若干の違いが生じます。生検(組織をとって病理検査)等をすると高くなります。
以上は3割負担の金額です。保険適用なので、全国どの医療機関で受けても同じ費用です。

自分が対応できることなら、内科の枠を超えて対応することも

自分が対応できることなら、内科の枠を超えて対応することも

次に、訪問診療について伺います。貴院が訪問診療を始めるきっかけは何だったのでしょうか?

私はこの医院の2代目でして、父の代からすでに訪問診療をしていました。ですから、継いだときから当たり前に訪問診療をしていました。

ホームページを拝見すると、リュックを背負って自転車で颯爽と走っている姿がありました。今も同じスタイルで行っているのですか?

今も変わりませんし、日頃から体力づくりもしています。雨が降ったり天候が芳しくなかったりするときは自転車移動できませんから、車もしくは近いお宅なら傘を差して徒歩で訪問しています。

訪問されるエリアはどのあたりでしょうか?

城東区内と鶴見区、旭区の一部で、距離でいうと4~5km圏内です。ほぼ同じ町内の、ご近所のお宅が多いですね。

週に何軒のお宅を訪問するのですか?

よく変動するので一定しませんが、最近は15~20人くらいでしょうかね。ご高齢の方、通院が難しい重症の方、障がいのある方などです。
もともと当院へ通っていた方が高齢になられて、自分で歩いてこれなくなった、認知症になって待合室で待っていられない等の理由で訪問診療に切り替えるというケースが多いです。

訪問診療では、どのような症状の患者さんが多いのでしょうか?

先述したほかには、認知症のため一人で通院できない方、末期がんで痛みを取るだけの処置をしている方などです。
訪問先でやることは主に内科の診療ですけれども、褥瘡(じょくそう*)の処置であったり皮膚科に近いようなことだったり、全身にわたることで、私ができる範囲のことは多岐にわたって行っています。専門性が必要な場合は、すぐに紹介ができるよう地域の先生ともコミュニケーションを取っております。
*いわゆる床ずれ。寝たきりなどにより身体の同じ部位に持続的な圧力が加わり、血流が悪くなることで皮膚がただれたり、壊死(組織が死ぬ)を起こしたりすること。

医療機器の設備がない患者さんのご自宅で、どこまでの対応が可能ですか?

血液を採ったり、ポータブルの超音波検査機を使った検査だったり、自宅で可能なことはできるだけ手を尽くします。そして、このまま家にいてよいのかどうかの判断をして、在宅では難しいとなれば入院をすすめます。
付き添いがあれば来院できるくらいの患者さんだったら、医院まで受診してもらって追加の検査をすることもあります。

自分が対応できることなら、内科の枠を超えて対応することも

医療資源が豊富な大阪。訪問診療可能な医療機関が増えてほしい

医療資源が豊富な大阪。訪問診療可能な医療機関が増えてほしい

訪問診療について、先生が日頃感じておられる課題はありますか?

大阪に関していえば、医療資源が豊富な地であるのに、訪問診療をやっていない医療機関が多いことです。それは医療機関や個々人それぞれ考え方が異なるため仕方のないことですが、親切じゃないと思いますね。

先生は訪問診療のどのような点にやりがいを感じていらっしゃいますか?

患者さんを最期まで見看り、ご家族に「自宅で過ごせてよかった」と安堵していただけたときです。住み慣れたご自宅で人生をまっとうすることをサポートできたわけで、それはやりがいにつながっていると思います。
病院で亡くなる方が大半の時代ですが、最期の場所として自宅でと希望されるニーズもあり、そのニーズの受け皿になる意義は大きいと考えています。

訪問診療の費用について教えてください

すべて保険適用なのですが、ご本人の状態や利用する保険の種類、契約内容によって千差万別で「だいたい、いくら」ということは言えないのです。
たとえば「Aさんは○○歳で、どういう病気を抱えておられて、訪問診療が○○円です」というように数字を出しても、同じ年齢のBさんは全然違う金額ということが実際にあるわけです。先入観を与えてもいけませんから、詳細は当院でご説明いたします。

医療資源が豊富な大阪。訪問診療可能な医療機関が増えてほしい

ここまで主に内視鏡検査と訪問診療について伺ってきましたが、内科医院として、改めて貴院の特徴や地域に対する先生の想いなどをお聞かせください

当院の強みは、幅広い世代と状況に対応できる体制だと思います。たとえば小児科では、金曜日の午後に予防接種・乳児健診の専用枠を設けて、感染症のリスクを避けたい親御さんに配慮した体制をとっていますし、急変時への対応も可能です。
そして「院内処方」により、診察から薬の受け取りまでを移動なしで行えるため、これも患者さんの負担を軽減しています。
訪問診療においては、区内6つの医療機関が提携して、病状が急変しても24時間365日いつでも対応できる体制をとっており、住み慣れた地域で最期まで暮らすための基盤を提示しています。また、訪問看護ステーションやケアマネージャーとの間で、いつ、どなたを訪問して、どんな処置をしたかという情報を共有しているのも当院の特徴です。
私の想いは、生まれ育った地域の皆さんの健康をしっかり守っていきたいということ。そのために、当院では消化器内科をはじめ、内科、小児科、そして在宅医療でも、常に先進的な医療レベルを維持するために日々努力しています。

それでは最後に、このMedical DOCのWebサイトを見ている読者の方に対してメッセージなどをお願いします

人生の最期に入院して、病院で看取られる人が少なくありません。あとになって訪問診療という制度を知って「最期を住み慣れた自宅で迎えさせてあげたかった」とご家族が思われるケースもありますから、これを機にいろんな選択肢があることをまず知ってほしい。
それと、入院すると患者さんの家族も生活が変わります。訪問診療は、普段の生活を続けながら在宅で療養できますから、今後の選択肢としてぜひ意識しておいていただきたいと思います。

編集部まとめ

昭和34年の開院以来、2代にわたり地元の医療を支える野口医院。単なる診療所の枠を超えた「街のインフラ」としての覚悟を感じました。高度な内視鏡設備を備えつつも、通院が困難な患者には訪問診療で最期まで寄り添い、緊急時にはいつでも駆けつけるフットワークの軽さ。新しい医療と、いわゆる「等身大の安心感」が共存する姿に、この地で長年にわたって支持され続けてきた必然性と、地域医療の理想形を感じた取材でした。

野口医院

医院名

野口医院

診療内容

内視鏡検査 在宅医療 一般内科 など

所在地

大阪府大阪市城東区関目3丁目13-1

アクセス

京阪本線「関目」駅 東口 より徒歩5分
大阪メトロ今里筋線「関目成育」駅 徒歩5分
大阪メトロ谷町線「関目高殿」駅 徒歩10分

この記事の監修医師