入れ歯が合わない、目立つのが気になる…。そんな悩みに応える「ノンクラスプデンチャー」という選択【京都市下京区 本多歯科医院】


歯を失ったときの治療法としては、「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」が挙げられる。この3つのうち近年はインプラントが注目されがちだが、しかし入れ歯は比較的身体への負担が少なく、未だに多くの人の選択肢となっている。ただ一方で、「外れやすい」「噛みにくい」「見た目が気になる」といった不満の声があるのも事実。そのような入れ歯の課題を補う治療法として今注目されているのが、金属のバネを使わないノンクラスプデンチャーだ。今回は京都市の医療法人社団 本多歯科医院の本多院長に、入れ歯が合わない原因からノンクラスプデンチャーの特徴、治療の流れまで、詳しくお話を伺った。
本多 易史(ほんだ やすし)
医療法人社団 本多歯科医院 院長
1995年大阪歯科大学卒業後、京都大学医学部附属病院歯科口腔外科にて研修医として勤務。1996年より公立豊岡病院歯科口腔外科に赴任後、日本赤十字社和歌山医療センター歯科口腔外科、洛和会音羽病院京都口腔健康センター、京都市立病院歯科口腔外科にて歯科医長を歴任。2007年10月、本多歯科医院院長就任。2016年には医療法人社団 本多歯科医院を設立。2019年から2021年まで京都市下京歯科医師会会長、2021年から2023年まで京都府歯科医師連盟理事、2023年より京都府歯科医師会理事を務めている。
入れ歯が「合わない」「使いにくい」と感じる理由
せっかく作った入れ歯が合わない、噛みにくいと感じる方も多いようです。なぜそのようなことになるのでしょうか?


ノンクラスプデンチャーとは?保険の入れ歯との違いとメリット・デメリット

ノンクラスプデンチャーとは、どのような入れ歯ですか?
ノンクラスプデンチャーとは、金属のバネを使用しない部分入れ歯のことです。歯ぐきに近い色調の樹脂で歯を支えるため、装着しても見た目が自然で、入れ歯を使っていることがわかりにくいのが特徴です。
保険診療の部分入れ歯と比べた場合、どのような違いがありますか?
保険の部分入れ歯は、プラスチック製の床と金属のバネを用いて固定します。費用を抑えられる反面、金属が目立ちやすく、異物感が出やすいという側面があります。
ノンクラスプデンチャーは金属を使用しないため、見た目の違和感が少なく、装着時のストレスを軽減しやすい点が大きな違いです。
見た目や装着感の面では、どのようなメリットがありますか?
金属を使わないことで、耐久性に不安を感じる方もいると思いますが、その点はいかがでしょうか?
ノンクラスプデンチャーは弾力性のある素材を使用しているため、金属のバネのように細かな調整がしにくいという欠点があります。
また、経年劣化により部分的に破損することもありますが、修理は可能です。噛む力が強くかかる部位では、裏側の見えない部分に金属床を併用するなど、耐久性を高める工夫を行う場合もあります。
入れ歯のお手入れを怠ると、どんな影響があるのでしょうか?

自分に合った入れ歯治療を考えるために知っておきたいこと

院内に歯科技工士さんが常駐しているそうですね。それにはどんなメリットがありますか?
入れ歯を使えない期間をできるだけ短くできる点は、患者さんにとって大きな安心材料になりますね
入れ歯治療において、先生が特に大切にされていることは何でしょうか?
患者さんが入れ歯に対して、何を一番重視しているのかを丁寧に聞くことです。ひとくちに入れ歯と言っても、患者さんによって考え方や優先順位は大きく異なります。
たとえば、「多少不安定でもいいから、とにかく入れ歯を小さくしてほしい」「入れ歯の厚みが気になるので多少壊れやすくても厚みを薄くしてほしい」と希望される方もいます。一方で、「見た目よりも、できるだけしっかり噛めて、長く使える入れ歯がいい」と安定性や耐久性を重視される方もいます。
歯科医学的には、しっかり粘膜を覆い、金具を増やした方が安定する、厚みを持たせた方が壊れにくいといった“理想的な設計”がありますが、それが必ずしも患者さん自身の理想と一致するとは限りません。
医療者側の考えを一方的に押し付けるのではなく、その方がどんな場面で、どのように使いたいのかを踏まえたうえで、無理なく使い続けられる入れ歯を一緒に考えることを大切にしています。
せっかく作った入れ歯も使われなかったら意味がありません。お気に入りの一品として使っていただきたいと思っています。

ノンクラスプデンチャーの費用について教えてください
欠損している歯の本数や設計によって異なりますが、132,000円(税込)~275,000円(税込)が目安となります。
なお、治療期間はお口の状態にもよりますが、2~4週間程度で、治療回数は3~5回が一般的です。
ありがとうございました。最後に、ノンクラスプデンチャーを検討している方や、Medical DOCの読者の方へメッセージをお願いします
入れ歯に限らず、歯を補う方法にはいくつもの選択肢があります。ノンクラスプデンチャーが気になっていても「自分に合っているのかどうかわからない」という不安を抱えている方も多いと思います。
実際には、お口の中の状態や、何を重視したいかによって、適切な治療法は変わります。ノンクラスプデンチャーが合う方もいれば、保険の入れ歯や別の方法のほうが適している方もいます。
大切なのは、「これしかない」と決めつけずに、まずは今の状態をきちんと知ることです。
当院では、無理に自費治療をすすめることはありません。保険診療も含めて、患者さん一人ひとりにとって納得できる選択肢を一緒に考えていきたいと考えています。
入れ歯について不安や疑問がある方は、どうぞ気軽にご相談ください。
編集部まとめ
入れ歯治療は「仕方なく選ぶもの」「我慢して使うもの」という印象をお持ちの方もいるかもしれません。しかし今回の取材を通して、入れ歯にもさまざまな選択肢があり、重視する価値観によって治療の考え方は変わるのだと感じました。ノンクラスプデンチャーに限らず、患者さん一人ひとりの思いや生活背景に目を向け、「その人にとって納得できる選択」を一緒に考えるという先生の姿勢がとても印象的でした。
医療法人社団 本多歯科医院の診療室の大きな窓の向こうにはお庭が広がり、治療中も四季折々の景色を目にすることができます。こうした環境づくりも、患者さんが安心して治療を受けられるための一つの要素と言えるでしょう。入れ歯のことでお悩みの方は、本多易史院長に相談されてみてはいかがでしょうか。

医院名
医療法人社団 本多歯科医院
診療内容
所在地
京都府京都市下京区大宮通丹波口下る大宮1丁目554番地
アクセス
JR山陰本線「丹波口」駅より徒歩12分
阪急京都線「大宮」駅より徒歩15分
バス「島原口」停留所から徒歩1分
バス「大宮五条」停留所から徒歩3分


