乳歯だからと軽く考えるのはNG! 永久歯と同様にしっかりデンタルケアを【札幌市西区 はぐくみ歯科】


乳歯が生え始めると、親としては子どもの歯の健康が気になるところ。しかし、いつから歯医者に通ったらいいのか、また子どもは歯医者を怖がらないかなどと、迷いや不安を感じている親御さんも多いのではないだろうか?札幌市の「はぐくみ歯科」では、小児から高齢者まで幅広く診療を行っている。同院の榊原豪院長に、子どもの歯科デビューの時期などについていろいろ解説していただいた。
榊原 豪(さかきばら ごう)
はぐくみ歯科 院長
2011年に北海道医療大学歯学部を卒業後、2012年に北海道医療大学病院にて臨床研修医を修了。口腔機能修復・再建学系 高度先進補綴学分野に入局し、2018年に歯科オムニデンティックスII院長に就任。2019年に歯科オムニデンティックス8Fフロア責任者となる。2022年にはぐくみ歯科を開院。小児歯科専門医である奥様と二人三脚で、クリニックを運営している。
榊原 さや夏(さかきばら さやか)
はぐくみ歯科 非常勤勤務医
北海道医療大学歯学部大学院歯学研究科を卒業。小児歯科専門医としてクリニックの運営に携わる。
乳歯が生え始めた生後6カ月頃から、歯科クリニックを受診
貴院の診療について特徴を教えてください
当院はファミリー向けの歯科クリニックです。小さいお子さんからご高齢の方まで、丁寧に診療するよう心がけています。お子さん、ご両親、祖父母の3代で当院に通ってくださる方もいます。
一般歯科から小児歯科まで、幅広い診療ができるのが当院の特徴です。通常は私が一般歯科の患者さんを診察し、土曜日は小児歯科専門医の妻が小児の診療を行っています。
妻は大学の小児歯科学講座に所属しており、一般の歯科で対応が難しいお子さんの診療も行っているため、当院でも安心してお子さんをおまかせいただけます。土曜日に受診できないお子さんに関しては、平日に私が診療をしています。

子どもがむし歯になる原因としては、どんなことが考えられますか?
食生活でダラダラ食べる習慣があったり、食べた後にしっかり歯磨きをしなかったりするとむし歯になりやすいです。
家庭環境によって、むし歯になりやすくなることも多いですね。たとえばお母様が日中仕事に出かけていて、祖父母の方がお子さんの面倒をみている場合、泣くからといってお菓子やパンなどをダラダラあげてしまうケースがあります。そうすると、むし歯がいっぱいある状態で当院に来られるお子さんが多いです。
お菓子やパンを食べると口の中のpHが下がってしまい、その状態がダラダラ長く続くと、口内が酸性の状態が続き、歯が溶けやすくなります。時間を決めておやつをあげてもらうようにすると良いです。
むし歯にならないために、何歳ぐらいから歯科クリニックに通ったらいいのでしょうか?
生後6カ月ぐらいになると歯が生えてくるので、それくらいから来られると良いと思います。当院の場合は、むし歯がなければ3カ月に1回ぐらいの来院をおすすめしています。小児歯科の診療は、まず歯の状態をチェックして、むし歯があれば治療し、クリーニングを行ってフッ素を塗布します。歯磨き指導も行います。
最近フッ素が体によくないという報道があるようなのですが、それはフライパンにコーティングするような有機フッ化化合物のことを指しており、歯に塗布するフッ素とは種類が違います。歯に塗布するフッ素は安全ですので安心してください。

小さい頃から歯科クリニックで診てもらうことで、どのようなメリットがありますか?
乳歯の生え始めから通えばむし歯になりにくいですし、見つかっても早期に治療できます。正しい歯磨き習慣が身につき、歯医者に通うことへの恐怖心も少なく、歯並びや歯の生え変わりなども定期的にチェックすることができます。
乳歯が虫歯になると、歯並びやあごの成長にも影響する

「乳歯はどうせ生え変わるから、むし歯になっても大丈夫」と考える人もいるようですが、それについてはどうでしょうか?
乳歯がむし歯になると、むし歯は細菌感染なので、その菌が根の方に行き、永久歯に影響を及ぼす場合があります。永久歯が白濁したり、エナメル質がうまく石灰化しない歯になったりすることもあります。
乳歯がむし歯になると、歯並びやあごの成長にも影響します。たとえば乳歯の奥歯がボロボロになってしまった場合、永久歯が出てきても高さが確保できないため、滑舌に問題が出たり、前歯が前に出てきて出っ歯になってしまったりすることもあります。そのため、乳歯でもきちんと歯磨きをして、健康な状態をキープすることが非常に大切です。
小児歯科を受診するとき、お子さんが診察室で泣いて、ほかの方に迷惑をかけないかと心配される親御さんもいるようです
当院には個室のファミリールームがありますので、歯医者が苦手で泣いてしまうお子さんも、安心してご来院いただけます。「歯医者は痛い、怖い」というイメージを持っているお子さんもいますが、診療中はお子さんが怖がらないように、十分に配慮しています。
むし歯の進行度合いによっては、どうしても麻酔の注射をしなければならないときもあります。その際も、まずは表面麻酔をし、針を刺す痛みを感じない状態で注射します。
また、お子さんが治療中に舌を切らないか、器具を飲み込んだりしないかと心配する親御さんもいますが、処置のときは基本的にラバーダム防湿をしているので心配は無用です。ラバーダムと呼ばれるゴム製のシートで歯を露出させることで、舌を保護し、器具や歯のかけらなどの飲み込みを防ぐことができます。
自宅での歯磨きについて、お子さんがある程度の年齢になるまでは親御さんが歯磨きの仕上げをしますが、何歳ぐらいまで行えばいいのでしょうか?
お子さんが小学生の間は、できればずっとやってあげてほしいですね。小学校の中学年や高学年ぐらいになると、親に歯磨きをしてもらうのをお子さんが嫌がるようになるので、そこで仕上げをやめてしまう親御さんが多いのです。でも実は、その時期にむし歯が一番増えるのです。
子どもはまだ手先があまり器用ではないので、中学生ぐらいにならないと、大人と同じように動かせないんですよ。小学生のお子さんの手の器用さは、大人が軍手をつけているような感覚に近いので、どうしても磨き残しができてしまうのです。
特に男の子は仕上げ磨きを嫌がるケースが多いですが、「家で仕上げ磨きをしても、友だちには見られていないから大丈夫」というように説得して、何とかやっていただけるといいかと思います。
お子さんが仕上げ磨きを嫌がらないようにするには、どうしたらいいでしょうか?
おとなしく歯磨きの仕上げができたときには、「偉かったね」というようにほめてあげることが、とても大切です。たとえできなくても、「なぜできないの?」と責めてしまうと、なおさら嫌になってしまうので、常にほめてお子さんがやる気を出すようにサポートしましょう。
仕上げ磨きをするときに、どうすればきちんとしたお手入れができるでしょうか?
まずは膝の上にお子さんの頭を乗せて、唇をよけて歯と歯茎の境目に歯ブラシをあてて仕上げ磨きをします。デンタルフロスや歯間ブラシも、面倒がらずにやりましょう。基本的に朝晩、朝食後と夕食後に仕上げ磨きをしてください。

健診でむし歯が見つかっても落ち込まず、できるだけ早く受診を

それでは貴院の治療の流れについて教えてください
当院に来ていただいたら、まずは問診表に記入をしていただき、それをもとに詳しくお話を伺います。必要があれば写真撮影や処置を行い、問題がなければクリーニングの後、フッ素を塗布します。
ときにはレントゲンを撮って、永久歯の数がきちんとあるかどうかをチェックすることもあります。お子さんの歯が順調に生え変わるか、歯並びやあごの状態はどうかなども確認しながら、診療を行っていきます。
貴院の設備についてもご説明をお願いします
小児歯科の診療において、先生が一番大切にされていることは何ですか?
何よりもまず、お子さんが嫌がらずに歯科クリニックに来てくれることが大切ですので、そのためのハードルをできるだけ下げたいと思っています。たとえばお子さんの話をしっかり聞いてあげることや、できたことをきちんとほめてあげることが、必要だと思っています。
お子さんの歯のことで気になることがあったら、とにかく早めに受診されることをおすすめします。お子さんの歯の状態は、一般の方では判断できませんので、専門家にまかせるのがベストだと思います。

お子さんの歯を守るために、先生から親御さんに対してひと言アドバイスをお願いします
親から見てむし歯がないと思っても、就学時健診や小学校の歯科健診で、チェックを付けられてしまうことがあります。そのようなときに、親御さんの中には「一所懸命磨いているのに、なぜむし歯になってしまったのか?」と落ち込まれる方もいらっしゃるのですが、ご自分を責める必要はまったくありません。
それよりも、むし歯が見つかったら早期に治療をすることが何より重要なことですので、できるだけ早く歯科クリニックを受診しましょう。
最後に、貴院で治療を受けようと考えている方、Medical DOCのサイトを訪れている読者に対してメッセージをお願いします
子どもの頃からむし歯をつくらないということが、その子の今後の人生に大きく関わってきますので、まずはむし歯をなるべくつくらないよう努力をすることが大切です。それでもむし歯になってしまったときは、一日も早く歯科クリニックを受診し、むし歯を放置しないことが大切です。当院にご相談いただければ、丁寧に対応させていただきます。
編集部まとめ
歯が生え始めた生後6カ月の頃から歯科クリニックを受診し、クリーニングやフッ素の塗布を行うことの大切さが、よく理解できました。また、「乳歯はどうせ抜けるから」と軽く考えていると、永久歯に影響が出たり、歯並びやあごの発達にも影響したりすることもわかりました。乳歯だからと軽く考えず、永久歯と同じようにしっかりとデンタルケアを行った上で、やがて生えてくる永久歯を迎えたいものですね。

医院名
はぐくみ歯科
診療内容
小児歯科 予防治療 一般歯科 など
所在地
北海道札幌市西区発寒8条14丁目516-458
アクセス
JR函館本線「発寒」駅より徒歩6分




