治療後の自分の歯並びがわかる?マウスピース型矯正のメリット・デメリットを解説【栃木県宇都宮市 くにい歯科・矯正歯科】

口元のロゴボ感や八重歯などが気になっていても、いざ矯正治療となると不安が先に立ち、前に進めないという人は少なくない。その理由のひとつに、「矯正装置をつけたときの見た目が気になる」という悩みがある。それを解決するのが、いま徐々に一般化しつつある「マウスピース型矯正」だ。マウスピース型矯正は透明で目立たないことに加え、治療後の自分の歯並びを可視化し、画面上でシミュレーションを見ることができるという。今回は矯正治療ひと筋30年、マウスピース型矯正に精通している「くにい歯科・矯正歯科」の国井隆一院長に解説をしていただいた。
目次 -INDEX-
- 矯正装置が透明で目立ちにくいマウスピース型矯正
- 先生のところに来られる矯正治療の患者さんの悩みには、どのようなものがありますか?
- 歯並びに悩んでいるのに治療をためらっている方は、そこにどんな理由があると先生はお考えですか?
- 歯科矯正は、いまマウスピース型矯正が主流になっているのでしょうか?
- マウスピース型矯正では、どのように歯が動いて最終的にどんな歯並びになるかを、コンピュータの画面上でシミュレーションできるそうですね
- 先生は患者さんにマウスピース型矯正をおすすめすることが多いですか?
- マウスピース型矯正が向いていないケースは、ほかにもありますか?
- マウスピース型矯正は何歳ぐらいから対応できますか?
- たとえば八重歯を1本だけ矯正したい場合などは、部分的に矯正することはできますか?
- 妥協のない治療設計ができる新しいマウスピース
- 矯正治療には口腔内を清潔に保つ習慣が必要
矯正装置が透明で目立ちにくいマウスピース型矯正
先生のところに来られる矯正治療の患者さんの悩みには、どのようなものがありますか?
やはり一番多いのは、口元の見た目で悩んでおられる方が多いですね。口元が前に出て見えるロゴボ感に悩んでいたり、歯並びが悪くて悩んでいたり、八重歯が気になっている方も多いです。なかには口が閉じにくかったり、唇を間違って噛みやすかったりして、どうしたらいいのか悩んで来院される方もいらっしゃいます。

歯並びに悩んでいるのに治療をためらっている方は、そこにどんな理由があると先生はお考えですか?
歯科矯正は、いまマウスピース型矯正が主流になっているのでしょうか?
マウスピース型矯正では、どのように歯が動いて最終的にどんな歯並びになるかを、コンピュータの画面上でシミュレーションできるそうですね
はい。マウスピース型矯正はデジタルデータで情報を管理するので、現在の歯並びから理想の歯並びに向けてどう歯が動いていくのかを、画面上で可視化して確認することができます。長期にわたる治療の励みにもなるので、安心して続けることができると思います。
先生は患者さんにマウスピース型矯正をおすすめすることが多いですか?
マウスピース型矯正が向いていないケースは、ほかにもありますか?

たとえば八重歯を1本だけ矯正したい場合などは、部分的に矯正することはできますか?
それはできません。1本の歯を動かす場合でも、矯正をする際はすべての歯に影響してくるので、ほかのケースと同じように治療しないといけません。そのため、費用が多少安くなる場合はありますが、マウスピース自体は全体の歯にはめることになります。
妥協のない治療設計ができる新しいマウスピース

貴院では自由度が高く、患者さんに応じて細かい設定ができる新しいマウスピース型矯正を取り入れておられるそうですね
はい。一般的によく使われているマウスピース以外に、細かい設定ができて設計の自由度が高いマウスピースも取り入れています。どのように自由度が高いのかというと、たとえば歯の動きを個別に調整したい部分に、アタッチメントと呼ばれる出っ張りを付けられます。出っ張りの場所や大きさを調整することによって、1本1本の歯に対して適切な負荷をかけることができます。 ほかにもボタンやゴムなど、細かい調整機能があります。 「この歯は、ほかの歯よりもっと大きく動かしたい」「この部分は特別な動かし方をしたい」というときなどに、自由に設計できるので、とてもよいと思って導入しました。
自由度が高いということは、先生の技術力も求められるのではないですか?
それはあります。できることが多いということは、それだけマウスピースをつくる際の手間も多いということです。どこにどのアタッチメントを取り付けかを考えるのはなかなか大変ですね。でもその分、自由に矯正の設計ができるのは大きなメリットです。
貴院では矯正治療の選択肢が多いため、妥協のない治療設計が可能と伺っています
はい。私は矯正治療専門に30年やっておりますので、その間ワイヤー矯正はずっと続けており、見た目が気になる方は裏側矯正も可能です。痛みを少なくしたい場合は、負担の少ないセルフライゲーションブラケットを使うこともできます。 マウスピース型矯正も早い時期から導入していて、新しい技術も取り入れていますので、さまざまな方法で矯正治療を行うことができます。どの矯正装置を選ぶかは、患者さんとよく話し合った上で、ベストの方法を選択させていただきます。
新しいマウスピース型矯正を行う上で、歯科医師にはどんな治療技術が求められますか?
できればワイヤー矯正の経験を積んでいる先生のほうがよいと思います。経験によって歯の動くイメージが湧きやすくなるからです。あとは、日本矯正歯科学会に所属していて、矯正の認定医の資格を持っている先生だと安心ではないでしょうか。
貴院におけるマウスピース型矯正治療の流れを教えてください
まずはカウンセリングを行い、お口の中を拝見するとともに、歯並びの悩みをお聞きします。その後、治療方法や治療期間、治療費などについてご説明し、矯正治療を行うと決断された場合は精密検査を行います。後日、診断結果をお伝えし、治療計画について詳しくご説明します。その上でご自身が納得できる治療法を選択していただき、矯正治療をスタートします。 マウスピース型矯正を選択した場合は、まず口腔内デジタルスキャナーで歯型を取って治療のシミュレーションデータを作成し、それを元にマウスピースを作製します。マウスピースが完成したら、1日20時間以上装着し、2週間ごとに新しいものに交換していきます。そして少しずつ歯を動かしながら、通常4週間~6週間に1回の割合で定期的に来院していただき、進行状況の確認と口腔内のクリーニングを行います。 ひと通りの矯正治療が終わり、矯正装置を外した後は、後戻りしないようにリテーナー(保定装置)を装着し、2~6カ月に1回程度通院していただきます。少しずつ間隔をあけて、経過を観察していきます。
矯正治療が終わるまでには、どのぐらいの期間がかかりますか?
治療期間は患者さんによってさまざまなのですが、だいたい2年ほどかかるのが一般的です。歯を抜く必要がある場合は、2~3年ほどかかります。

矯正治療には口腔内を清潔に保つ習慣が必要

矯正治療を行うにあたって、患者さんが気を付けておくことはありますか?
矯正治療を行う前は、お口の中を常に清潔に保っておくことが最も大切です。むし歯や歯周病などがあれば、事前に治療を済ませておきましょう。 矯正治療が始まってからは、マウスピース型矯正の場合は、食事のときにマウスピースを外します。そのため、食後にきちんと歯磨きをしないと、マウスピースをはめたときに食べカスを押し込んでしまうことがあります。お口の中のメンテナンスには十分気を付ける必要があります。 矯正治療後は、最後のマウスピースをリテーナーとして使い続けることで、後戻りしないようキープします。そのときに、どうしてもサボってしまう人がいるので、リテーナーは必ずつけ続けるように気を付けなければいけません。
矯正治療が完了した患者さんからは、どんな声が届いていますか?
やはり「見た目がきれいになってうれしい」「噛みやすくなった」という声が多いですね。口元のコンプレックスがなくなって、皆さん生き生きした表情になっていきます。

マウスピース型矯正治療の費用はいくらぐらいかかるのでしょうか?
大人の場合は、片顎のみが550,000円~660,000円、上下顎が891,000円~990,000円、小児の場合は550,000円です。それ以外に精密検査料金が33,000円と、通院時の調整料金がかかります。今申し上げた費用はいずれも税込み料金です。





