一般歯科との連携で進める矯正歯科の治療メリット【札幌市豊平区 山田歯科・矯正歯科】
矯正治療では見た目に加え、機能面の改善にも大きな意義がある。しかし、歯並びの悪さを気にして矯正歯科を訪れる患者はいても、咬み合わせで受診するケースは多くない。その点、一般歯科と矯正歯科との連携が取れていれば、本当に必要な患者に矯正治療を提供することができるという。山田歯科・矯正歯科では、院長が一般歯科を、副院長が矯正歯科を担当している。ひとつのクリニックで2つの診療科を持つ山田院長に、矯正治療への想いを詳しく聞いた。
山田 怜(やまだ・りょう)
山田歯科・矯正歯科 院長
2021年3月に北海道大学義歯補綴科大学院卒業、博士号を取得後、北海道大学病院義歯補綴科客員臨床医師を経て、2023年4月に開院。祖父の代から続く角田歯科医院を継承し、山田歯科・矯正歯科として再スタートを切った。日本補綴歯科学会認定医。日本口腔インプラント学会、日本歯周病学会、日本有床義歯学会所属。国際的な勉強会グループITI(International Team for Implantology)にも所属し、日々、自己研鑽を続けている。
矯正治療はワイヤーとマウスピースの両方を扱う歯科が安心
マウスピース型矯正が普及してきたいま、矯正治療の現状を教えてください
マウスピース型矯正が広まって、治療自体の裾野は広がってきたかもしれません。一方で、マウスピース型矯正をしても、思ったような歯並びにはならなかったという声も聞こえてきます。
実際に、マウスピース型矯正だけでは歯が並びきらないことも多く、最後の微調整にワイヤー矯正が必要なケースも度々あります。想定外のことが起きたとき、そのクリニックではどのような対応ができるのかは、患者さんが矯正治療を受ける際に確認していただきたいポイントでもあると思います。
そもそもマウスピースで矯正治療はできるのか、それともワイヤー矯正が適しているのか。そのような判断は、矯正に精通した医師でなければなかなか難しいものがあります。やはり、ワイヤーとマウスピースの両方が扱える歯科医のもとで治療した方が安心なのではないでしょうか。
先生のクリニックでは、どのような矯正治療を行っていますか?
矯正治療が必要になるのはどのような方でしょうか?
咬み合わせに問題がある人ですね。咬み合わせのよし悪しは、ご自分で判断するのは難しいと思いますが、目安になるポイントが3点あります。
ひとつは顎に痛みはあるか。2つ目に、左右でバランスよく噛めているか。3つ目は、片方の歯ばかり治療していないか。このなかに当てはまるものがあれば、咬み合わせに問題があるかもしれません。咬み合わせを改善するには、矯正治療が第一選択となります。
咬み合わせが悪いまま放っておくとどうなるのでしょうか?
私たちの口腔内には28本の歯があり、それぞれの歯が役割分担をしています。たとえば、前歯には噛み切るという役割があり、奥歯は砕いたり、すりつぶしたりする働きを持ちます。
感覚にも違いがあり、前歯は敏感ですが、奥歯は鈍感です。それぞれの歯がその場所で必要な役割を果たさなければならないのに、咬み合わせが悪いと一部の歯に負担がかかってしまう。結果として歯周病やむし歯などのトラブルにつながり、最悪の場合は歯を失ってしまいます。
そのような事実は論文でも証明されていて、80歳以上の高齢者のうち、20本以上の歯を残している人の大半が正常な咬み合わせでした。年を重ねても歯を残したいのであれば、咬み合わせを正す必要があります。
矯正治療の対象者は、何歳くらいまでだとお考えですか?
歯の土台から治療できる小児矯正の魅力
そもそも、なぜ歯並びが悪くなるのでしょう?
さまざまな原因がありますが、舌の癖も大きく関係します。舌には、正しいポジションがあるのをご存知ですか?
上顎に舌がぴったりとくっつき、舌先は前歯につかない位置が正解です。舌の収まりが悪いと、舌先で無意識に前歯を押して前歯が傾斜したり、咬み合わせが悪くなったりします。
最近、お口をポカンと開けているお子さんを多く見かけますが、それも舌の位置が原因です。舌の筋肉の発育が悪いと、舌の位置が下がって咬み合わせにも影響を与え、表情も乏しくなります。
また、口呼吸になり、口が渇くことでむし歯や歯周病のリスクが上がり、アレルギーや感染症にもつながります。
小児矯正では、どのような治療を行うのでしょうか?
舌を正しい位置に戻すためのトレーニングで、お口周りの筋肉を鍛えたり、マウスピース型の装置などで顎の成長を促進させたりして、顎まわりの骨格的なバランスを整えていきます。治療が進むにつれて、口呼吸のお子さんも鼻呼吸に戻すことができます。小児矯正の対象は、5歳くらいから永久歯が生えそろうまでのお子さんです。
改めて、小児矯正のメリットは何でしょうか?
歯が並ぶスペースを広げられることが最大の利点です。加えて、歯並びや咬み合わせに関わる悪習癖を改善できます。
子どもの頃に咬み合わせや悪い癖を矯正できていれば、高齢になっても健康な歯を維持することができるはずです。結果的に治療期間も短くてすみ、費用の面でもメリットがあります。
矯正にかかる費用を教えてください
1つのクリニックで白く美しく健康な歯を手に入れる
矯正治療を始めたい場合は、どうすればよいでしょうか?
まず、十分なカウンセリングを受けてください。当院ではカウンセリングを何度ご相談いただいても無料です。治療に前向きであれば、検査することをおすすめします。検査によって、治療期間や費用など具体的なことがわかります。検査診断料は4万円(税込)です。
検査ではどのようなことをするのですか?
レントゲン撮影を行い、必要に応じてCTを撮って、歯並びや咬み合わせを模型で再現します。口腔内写真と顔貌写真も撮り、お口の中と外から状態を確認します。マウスピース型矯正の場合は口腔内をスキャンします。
ワイヤー矯正の場合、目立つ見た目から治療を躊躇する患者さんもいらっしゃいますね
金属の装置を着けるとどうしても目立ってしまいますが、装置を白くすることで、違和感を抑えることができます。ワイヤー矯正の場合、歯の表面に「ブラケット」という小さな装置を着けます。これをセラミックに置き換え、ブラケットにつなげるワイヤーをホワイトにすることで、少しでも目立たないようにすることが可能です。この手法での治療には8万円(税込)を加算させていただきます。
トータルで治療できるのはうれしいですね
矯正治療の前からその後まで、長いスタンスで患者さんをサポートすることができるのは、私たちにとってもありがたいことです。歯の機能を正常に保つことはもちろん重要ですが、美しく並んだ歯は、自信や幸福感にもつながります。歯並びや咬み合わせでご心配があれば、お気軽にご相談ください。