何よりも患者さんの納得できる歯科治療を心がける【愛知県安城市 きど歯科】 2020/04/21


歯の治療は何となく怖い…。そんな先入観を持っている人は多くいるようだ。その大きな理由の一つに、過去に満足な説明もなく治療されたというトラウマが挙げられるのではないだろうか。人生のQOL維持に欠かせない虫歯や歯周病の治療や口内のケアを、納得して委ねられる歯科医院の要件とは何なのか? カウンセリングと治療の説明をもっとも重視するという、愛知県安城市のきど歯科の木戸亮太院長に話を伺った。

Doctor’s Profile
木戸 亮太
きど歯科 院長

2008年、愛知学院大学歯学部卒業。研修医を経て愛知県豊田市、名古屋市の歯科で勤務。2017年3月、きど歯科を開院。日本口腔インプラント学会会員。日本全身咬合学会会員。

目次 -INDEX-

すべての治療は患者さんの納得が大前提

最初に、きど歯科の治療理念を教えてください。

残念ながら、歯医者に行って「よくわからないまま治療が始まって、よくわからないまま治療が終わったと言われた」という人は少なくありません。その治療は、患者さんの本意ではないかも知れません。
当院では、何よりもカウンセリングを重視し、患者さんの治療に対する希望を確認します。
たとえば「銀歯が取れた」という悩みには、「銀歯が取れたことで何が困っていますか?」「どんな治療を希望されますか?」と、突っ込んだ質問をします。
患者さんの症状の状態をお伝えした上で、ベストな選択、ベターな選択など、治療の選択肢を複数提示します。その中で、可能な限り患者さんのご希望に沿う形を取らせていただきます。とにかく「やらされた、削られた、抜かれた」という、患者さんにとって不本意な治療だけは避けるようにしています。

すべての治療は患者さんの納得が大前提

確かに「歯医者が怖い」という人には、勝手に治療をされたというトラウマを持っている人が多いと思います。

歯医者でお馴染みだった「キーン」という機械音も、昔に比べればずいぶん小さくなりました。麻酔の注射は、ほとんど痛みを感じさせずに打つ方法があります。
治療についても、詳しく説明すればかなり恐怖心を取り除くことができると思います。そういった説明が十分になされていないと、確かに歯医者に対するトラウマを生むことになるでしょうね。

貴院ではどのようなカウンセリングをしているのですか?

カウンセリングのスタートラインは「歯やお口の現状を正しくお伝えする」ことです。
まず、初診時にすべての歯の健康状態を検査しています。虫歯や歯周病リスク、噛み合わせなどを数値で「見える化」するのです。
そうすれば、お口の健康の全体像が浮き彫りになる。患者さんにも理解しやすくなります。
その上で、患者さんの虫歯と歯周病などの症状がどこまで進んでいるのか、このまま放置すればどのようになってしまうのか、そういった説明をパソコンのソフトを用いて視覚的に説明します。
病気の進行を時系列で説明でき、言葉だけで説明するよりもはるかに説得力があります。
しかし、繰り返しになりますが、病気はあくまで患者さんのもの。説明責任はしっかりと果たし、複数の選択肢を複数した上で、最終的な治療方針は患者さんご自身に納得していただいた上で決めていただいています。

すべての治療は患者さんの納得が大前提

患者さん自身が納得した治療なら、治療の経過も苦になりにくいということですね。

歯の治療は時間がかかります。患者さんは、その経過を知らないと不安になるものです。そのため、治療計画書には期間、経過などもすべて一目瞭然でわかるようにしています。その上で、患者さんと「どれくらいの期間で治したいか、どれくらいの頻度で来院できるか」を逆算し、治療計画を策定します。ゴールが見えていれば、患者さんにとって治療の経過はあまり苦にならないと思います。

信頼関係を築く。話しかけ心和ます。それも大切な治療の一つ

信頼関係を築く。話しかけ心和ます。それも大切な治療の一つ

満足な説明なしに、歯を削ったり抜歯したりする歯医者さんもいます。歯を抜く治療について先生はどのようにお考えですか?

実際はしっかりと説明をしている歯科医師が大半だとは思いますが、患者さんには伝わっていないのが現状だと思います。私は、患者さんの歯を削ることは「患者さんの命を削る」ことだと思っています。体の一部を切り取るわけですからね。ですから、患者さんの歯は可能な限り残すことを優先的に考えています。実際、他院で「抜歯が必要と言われたが抜きたくない」とセカンドオピニオンで来院される方もいらっしゃいます。とはいえ、どうしても抜歯が必要な場合もあります。そういうときは、より丁寧な説明を心がけていますし、それでも抜きたくない場合は、あくまでの患者さんの歯ですから抜きたくなるまでお待ちしています。

歯の治療には痛みが伴うものです。痛み軽減のための貴院の取り組みを教えてください。

痛みの軽減対策にはかなり注力しています。注射は、表面麻酔をした上で、注射針を動かすのではなく、粘膜側を寄せにいくと痛みを感じにくいのです。また、細い針を使用し、ゆっくりと麻酔薬を注入しています。ただ、痛みに関しては、結局は医者側がどれだけ患者さんに対して配慮しているかにかかっています。患者さんの中には痛みを我慢する人もいらっしゃいます。緊張すると血流が悪くなり、麻酔も効きにくくなる。そんな人の苦痛を察し、配慮することが実はいちばん重要なことですね。

それでは改めて、きど歯科での治療の流れを教えてください。

当院の治療の流れは、大きく5段階になっています。
まずは、①初診・カウンセリングです。初診は予約制で、1時間ほどの診療時間を確実に取れるようお願いしています。カウンセリングは、治療について患者さんにしっかりと自分で考えてもらう時間です。ですからしっかりと時間を取ります。
次に②データ収集と応急処置です。患者さんの歯や口などのデータを収集し、問題が大きくならないように応急処置を行います。初診の診察・治療はここで終了です。
③改めて初診のデータをもとに治療計画を立案します。当院では、毎週スタッフが全員集まって「症例検討会」を行っています。ここで患者さんのデータを共有することで、次の診察で歯科衛生士が変わっていても安心です。
④患者さんに立案した治療計画を説明し、同意をいただきます。医者にとってベストな選択と、患者さんにとってベストな選択はときとして違いますので、患者さんの意志を最優先します。
これらの流れを経て、いよいよ治療を開始します。スムーズに行けば、初診から1週間で治療をスタートできます。また、症状によって緊急の治療を要する人は、早めの治療スタートも検討可能です。

設備面での特徴について教えてください。

設備では、手術用顕微鏡(マイクロスコープ)と歯科用CTを導入しています。精度が非常に高いので、患者さんに説明する説得力も増します。噛み合わせのチェックに使用する紙は、一般的には30ミクロンの薄さなのですが、当院では10ミクロンの薄さの紙を使用しています。これにより、より精度の高い噛み合わせの調整を実現しています。
また、「ポイックウォーター」という除菌水を使用し、より清潔な口内環境にも配慮しています。これらの設備は、ひとえに「患者さんが要望する内容に応えられる設備を」として積極的に導入しているものです。
とはいえ、当院の財産はどこまでいっても「人」です。とにかく、患者さんとの信頼関係がないと前向きな治療ができるはずがありません。不安そうに一人で座っている患者さんに、やさしく声掛けをしたり、患者さんと世間話をして和んでいただいたりするのも大切な仕事だと、スタッフには教育しています。

信頼関係を築く。話しかけ心和ます。それも大切な治療の一つ

歯科医の言いなりにならず、してほしい治療を希望することも大切

歯科医の言いなりにならず、してほしい治療を希望することも大切

子どもの治療の場合、貴院では何歳くらいから対応していますか? また、歯医者を怖がる子どもに対してはどのように対処されていますか?

およそ、生後半年の健診の頃から受診をお受けしています。ちょうど、お子さんの歯が生え始める頃ですね。
お子さんには歯医者を怖がらないよう、「歯医者慣れ」していただくことがもっとも大切です。そのため、可能な限り雰囲気を優しくしたり、何回かトレーニングをしたりするなど治療前のクッションを置きます。ですから、虫歯がなくても健診などで定期的に来院していただきたいですね。
ただ、本音を言えば、歯が生える以前の「授乳期」の段階から指導したいと思っています。授乳は子どもがものを噛む練習なんですね。授乳時の口の使い方、吸い方で、歯並びのよし悪しにもかなり影響が出るのです。そういったことを、小さなお子さん連れの患者さんには、お子さんが患者でなくてもなるべくアドバイスするようにしています。

お口や歯の健康維持、病気の予防という点で、貴院ではどんなことを重視していますか?

私は、「除菌」そして「噛む力」がお口の健康の2大テーマだと考えています。
虫歯菌や歯周病菌は2カ月サイクルで増減します。それが除菌できれば、理論上は口や歯の健康は悪くなりません。しかし、成人の8割以上がやっていると言われてる歯ぎしり、食いしばりがコントロールできないと歯は壊れていきます。また、いくら適切に定期メンテナンスをしていても、お口の健康が悪くなってしまう人もいます。それはやはり生活習慣の影響が大きい。暴飲暴食をしたり口呼吸をしていたりすると、口内環境が悪くなり、そこから菌が増殖してしまいます。そうならないためにも、日頃からの生活指導に力を入れています。
たとえば、飲み物で一つのアドバイスをしましょう。利尿作用のある飲み物を多飲すると、口の中がカサカサに乾燥しやすいので注意が必要です。具体的にはコーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶などです。緑茶のカテキンを摂取したいなら、緑茶でうがいをおすすめしています。利尿作用がないドリンクは、水や麦茶、ルイボスティーくらいです。

歯科医の言いなりにならず、してほしい治療を希望することも大切

先生の治療を受けた患者さんからは、どのような声が届いていますか?

患者さんにはアンケートを取らせていただいています。「説明をしっかりしていただいた」という声を多くもらっているので、私たちの思いが伝わっていると安心しています。

最後に、Medical DOCのサイトを訪れた読者へのメッセージをお願いします。

自分の歯は自分のして欲しい治療を希望しましょう。自分の口の治療ですから、自分自身で判断することが大切です。納得できる選択肢を提供する歯科医師が、信用できるドクターだと私は思います。

編集部まとめ

歯の治療では、ともすれば医師の主張が強くなりがちです。しかし木戸院長の「歯の病気は患者さんのもの」「歯を削ることは患者さんの命を削ること」というお話しは、まさにその通りだと感じました。しっかりとしたカウンセリングと説明を受けた上で、安心して歯科治療を受けたいものです。そして、もし納得がいかない場合は、セカンドオピニオンも視野に入れましょう。

きど歯科

医院名

きど歯科

診療内容

歯科一般 審美治療 口腔外科 矯正歯科 噛み合わせの治療 小児歯科

所在地

愛知県安城市橋目町宮東179

アクセス

名鉄名古屋本線「宇頭」駅より車で5分
名鉄バス「橋目」バス停留所より徒歩5分