歯並びを審美的かつ機能的に改善することで、リスクはできる限り排除できる【兵庫県尼崎市 花田矯正歯科】
自分の歯並びを一度も気にしたことがないという人は、むしろ少数だろう。多くの人が気にかけながら受診すらためらうのは、歯並びの乱れを「見た目の問題」と限定しているからではないのか。ほかにもリスクが潜んでいるのではないか。そしてまた、どのように矯正装置・歯科医院を選ぶべきなのか。「花田矯正歯科」の花田先生に、詳しい話を伺った。
花田 勝則
花田矯正歯科 院長
徳島大学歯学部卒業、徳島大学歯学部歯科矯正学講座助手を経て「花田矯正歯科」を開院。在学中に学んだ矯正治療の可能性に惹かれ、専門分野とすることを決意。美しく機能的な歯並びを生まれ育った尼崎で地域住民に届けることを信条とする。日本矯正歯科学会認定医。日本矯正歯科学会、日本臨床矯正歯科医会、日本口蓋裂学会など参加学会多数。
目次 -INDEX-
- 見た目ばかりでない、歯並びの乱れが及ぼす影響とは?
- 矯正装置の種類について詳しく検証
- 本格的な矯正装置の種類には、どんなものがありますか?
- スタンダードな表側矯正以外を選択する場合とは、どんなケースですか?
- 必ずしも好きな装置を選べるとは限らないのですね。
- ホームページなどではなかなか見られない工夫、配慮がなされているんですね。
- 自分に合った矯正治療とは、初診時にわかるものですか?
- 先程ハーフリンガルについて教えていただきましたが、それ以外に舌側矯正の種類はありますか?
- 装置の使用で、虫歯のリスクが高くなると聞いたことがあります。
- 虫歯になりにくい装置というものはありますか?
- 費用面から表側の装置を希望しているけれど、もうちょっと見た目が何とかならないかな…というときの選択肢はありますか?
- 花田矯正歯科で矯正治療を行うと、費用はどれくらいかかりますか?
- 相談先の決め手は咬み合わせの考慮と十分な選択肢
見た目ばかりでない、歯並びの乱れが及ぼす影響とは?
矯正歯科の相談では、どんなお悩みが多いでしょうか?
大人の場合はほとんどが「見た目」のことを気にされて相談に来られます。お子さんの場合も、親御さんがやはり歯並びの「見た目」を気にされて来られます。
きっかけはやはり、見た目が気になるというケースが多いのですね。
治療後に一番喜んでいただけるのも見た目の改善です。ただ、改善できるのは見た目だけではありません。咬み合わせ、虫歯や歯周病のリスク、発音のしやすさ、咀嚼力、胃腸への負担、こうったものが改善・軽減されます。咀嚼は、脳への刺激、栄養の効率的な吸収にも役立ちます。
矯正治療がそんなにさまざまなよい結果をもたらすというのは意外でした。
逆にいえば、歯並びが悪ければ口腔・身体への悪影響が懸念されるということです。歯並びが悪い期間が長ければリスクも大きくなるため、できるだけ小さいうちに、大人になってからでも早い時期に矯正治療を検討していただきたい、というのが本音です。
子どもの場合、何歳頃に相談に行けばよいのでしょうか?
3歳児検診と小学校入学後の歯科検診の間は、歯科医のチェックを受ける機会がほとんどありませんので、その時期、つまり5歳頃に一度検査をすることをおすすめしています。すぐに治療を行わない場合でも、今後矯正治療が必要になる可能性、適した治療の開始時期を知ることができます。
お子さんに装置を嫌がられることはありませんか?
プレ矯正装置で、どのように歯を動かすのでしょうか?
引っ張るなどして力で歯を動かすのではなく、誤った口腔習慣の改善・口回りの筋肉の強化により顎の正しい発達を促して、歯を適切な位置へと誘導していきます。簡単に着脱できて、装着時間は就寝中のみ、あるいは就寝中+日中の1時間のみですので、学校や遊びに行くときは外せます。
お子さんにとっても、それはうれしいでしょうね。
そうですね。加えて、後々の本格的な矯正治療が不要になる、あるいは必要だけれど簡単なもので済む、ということも期待できます。負担の少ないプレ矯正を行っておくことで、先ほど申し上げたお口と身体のリスクを抑えられます。
矯正装置の種類について詳しく検証
スタンダードな表側矯正以外を選択する場合とは、どんなケースですか?
多くは目立たない装置を希望して選択するケースです。ただ、そのうちのマウスピース型矯正は、咬み合わせに問題がある場合、歯並びの乱れが大きい場合などには使用できないこともあります。舌側矯正は表側矯正と同等の適応の幅広さがありますが、技術料、装置代などにより高額になります。
必ずしも好きな装置を選べるとは限らないのですね。
ただ、マウスピースに歯科矯正用アンカースクリューを併用して、より立体的に歯を動かすという方法があります。また、人目につきやすい上の歯だけ舌側に装置を使用し、しゃべるときも唇に隠れる下の歯は表側に装置を使用する「ハーフリンガル」であれば、費用が抑えられます。
ホームページなどではなかなか見られない工夫、配慮がなされているんですね。
そうですね。本当に患者さん一人ひとりに合った矯正治療というのは、やはりお口を直接診たり、ご希望を聞いたりしなければ、なかなか細かなところまでお伝えできません。
自分に合った矯正治療とは、初診時にわかるものですか?
はい。候補となる矯正方法、おおよその治療期間・費用などを初診時にお伝えすることができます。「こんな希望があるけれど駄目だろうな」と決めつけず、何でもきいてみてください。無料相談を実施する歯科医院も増えてきましたので、積極的にご利用なさるとよいでしょう。当院でも行っています。
先程ハーフリンガルについて教えていただきましたが、それ以外に舌側矯正の種類はありますか?
独自のシステムによって小型化され、より目立たない「カスタムメイド舌側矯正装置(クリッピーL)」、二次元的な矯正に適している「リンガルブラケット矯正装置(2Dリンガル)」、CAD/CAMシステムを活用した「リンガルブラケット矯正装置(ハーモニーリンガル)※1」「カスタムメイド舌側矯正装置(インコグニート)※1」などがあります。お口の状態、ご希望に応じて選択したり、組み合わせたりといったことが可能です。
(※1)は、完成物薬機法対象外(薬機法未承認)の矯正歯科装置(医薬品)であり、承認医薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
装置の使用で、虫歯のリスクが高くなると聞いたことがあります。
それまでなかったものを長時間口の中に入れるということなので、虫歯のリスクが高くなることは確かです。でも、きちんとお手入れをすれば恐れる必要はありません。目の前のリスクを乗り越えれば、治療終了後の虫歯・歯周病のリスクを抑えられるわけですから、そこを目指しましょう。
虫歯になりにくい装置というものはありますか?
舌側矯正装置は、自浄作用を持つ唾液と常に触れているため、虫歯になりにくいといわれています。また、マウスピース型矯正も、装置を外した上で歯磨きをしますので、少なくとも磨きにくいということはありません。歯磨きの際は、タフトブラシや電動ブラシを活用するのがよいでしょう。
費用面から表側の装置を希望しているけれど、もうちょっと見た目が何とかならないかな…というときの選択肢はありますか?
そういった方には、透明や白のブラケット、ワイヤーを用意しておりますので安心してください。金属のギラギラがなくなり、患者さんにも好評です。
花田矯正歯科で矯正治療を行うと、費用はどれくらいかかりますか?
相談先の決め手は咬み合わせの考慮と十分な選択肢
「後戻りが心配」という声がよく聞かれます。
どんな矯正治療でも、後戻りが起こる可能性はあります。だからこそ、少しでも後戻りを起こさないようにすることが大切です。
そのためには、どうすればいいでしょうか?
矯正装置による治療の終了後、保定期間というものがあります。この期間に、保定装置を正しく使用することです。治療が終わったという安心感から油断してしまうようですが、この期間は治療期間と同じくらい大切です。
保定装置とはどういったものですか?
金属のワイヤー状のもの、透明のマウスピース型のものがあります。当院では主にマウスピース型のものを使用しています。透明かつ薄いため、一見して装着中であることはわかりません。
ほかに後戻りを防ぐための対策はありますか?
最初の矯正治療の際に、咬み合わせまでしっかりと改善してもらうことです。咬み合わせが整えば、歯列全体に噛む力が分散され、後戻りの可能性を抑えられます。
また、仮に再治療が必要になった場合も、比較的簡単な装置を使用することができます。
見た目だけでなく、咬み合わせも大切なポイントなのですね。
患者さんが「もう歯並びはきれいになったから、治った」と感じても、歯科医からすると「まだ咬み合わせが完全になっていない」ということはよくあります。特にマウスピース型の装置などを使用する場合は、ご自身の判断で治療を終えたりしないよう注意してくださいね。
咬み合わせまでしっかり治してくれる歯科医院は、どうやって選べばよいのでしょうか?
専門が矯正歯科である、日本矯正歯科学会認定医の資格を取得している、といったことも指標にはなるかと思いますが、やはりわかりやすい言葉で、しっかりと治療の必要性を説明してくれる歯科医院を選ぶのがよいのではないでしょうか。相談時に「咬み合わせはどうですか」と聞いてみるのも一手だと思います。
低価格・短期間といったポイントだけで決めるのはリスクが大きい、ということになりますか?
やはり危険な選び方といえます。その歯科医院がどうこうではなく、最終的な満足というものは、審美性・機能性は無論のこと、気持ちよく矯正治療に取り組めるか、アフターケアがしっかりしているか、必要なところではしっかり指示がもらえるか、というところも関わってくるからです。
先生のこと、歯科医院のことをまずは知ることが大切なのですね。
加えて、矯正の選択肢が豊富であることも、やはり現実的には重要になります。1つの選択肢しかない歯科医院に相談して、その1つがぴったり合えばいいですが、なかなかそうはいきません。装置を選べる、また組み合わせができる歯科医院で、自分に合った治療を提案してもらいましょう。
編集部まとめ
歯並びの乱れは、見た目の問題以外にも、口腔・全身の健康に及ぼしているものだということがわかりました。そういったリスクを排除するためには、治療の質はもちろん、咬み合わせや治療後のメインテナンスまでを含めて考える必要があります。費用、治療期間といった目を引く要素だけでなく、将来的なお口と身体の健康を改めて重要視すれば、よりよい選択ができそうですね。