「急にむせる咳」の原因はご存じですか?コロナから誤嚥まで医師が解説!

急にむせる咳が起きるとき、身体がどんなサインを発している?メディカルドック監修医が主な原因や考えられる病気などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。
※この記事はメディカルドックにて『「急にむせる咳」は何が原因?考えられる病気や対処法を解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
伊藤 陽子(医師)
目次 -INDEX-
「急にむせる咳」で考えられる病気と対処法
急にむせる咳が出る場合、さまざまな原因が考えられます。考えられる原因と対処法について順番に解説します。
コロナによる急にむせる咳で考えられる原因と治し方
新型コロナウイルス感染症の代表的な症状に、咳があります。発症直後からあらわれるケースもあれば、熱や頭痛などがおさまった後も咳が続くケースも珍しくありません。基本的には、安静やこまめな水分補給など、一般的な風邪の咳と対処法は同じです。
ただし、咳が長引いたり呼吸困難を伴ったりする場合は、肺炎を起こしている場合もあります。早めに内科や呼吸器内科を受診しましょう。
乾燥による急にむせる咳で考えられる原因と治し方
空気が乾燥していると気道も乾燥し、喉がイガイガして急に咳き込むことがあります。室内の湿度が低下している時期や、エアコンの使用時にもよく起こります。乾燥が原因の場合、加湿をする、水分をとる、飴をなめるなどして喉の潤いを保つのがおすすめです。加湿器を使用したり、洗濯物を部屋に干したりするのもよいでしょう。
軽度であれば自宅で様子を見ても問題ありませんが、症状が続く場合は内科や耳鼻咽喉科を受診しましょう。
花粉症による急にむせる咳で考えられる原因と対処法
花粉症では、鼻汁や涙、くしゃみなどが特徴的です・花粉症で急にむせる咳が出るのは、以下の原因が考えられます。
- 鼻水がのどに落ちて湿った咳が出る(後鼻漏)
- アレルギー反応によってもともとの喘息・咳喘息が悪化して乾いた咳が出る
- 花粉によって喉の粘膜が刺激され、過敏になって咳が出る
晴れて風の強い日は花粉が飛散しやすいため、外出を控え、外出時はマスクやメガネを着用しましょう。また、花粉が付きにくいツルツルとした素材の服を選ぶのも効果的です。
花粉症は、セルフケアに加えて抗アレルギー薬が有効です。ただし市販の抗アレルギー薬で効果が不十分な場合は、症状に応じた診療科を受診しましょう。何科を受診するか悩む場合、鼻の症状が主であれば耳鼻咽喉科、咳が続く・つらい場合は呼吸器内科がお勧めです。
誤嚥による急にむせる咳で考えられる原因と対処法
人のからだには、呼吸の「気管」と食べ物を通す「食道」があり、通常は別々に機能しています。しかし、何らかの原因によって気管に食べ物や唾液が入ってしまうと、押し出すために「むせ」が生じます。誤嚥したものが気管の手前で止まれば喉の違和感や声がれ程度で済みますが、奥まで入ると激しい咳が出ます。誤嚥を繰り返すと、肺に細菌が入りこみ「誤嚥性肺炎」のリスクが高まるため、注意が必要です。誤嚥を疑う場合、食事を中断して前かがみの姿勢で軽く咳を促します。背中をゆっくりとさするのもよいでしょう。症状が頻繁に起こる、咳が出にくくて吐き出せない、発熱が見られるなどの場合は、早めにかかりつけ医や耳鼻咽喉科で相談しましょう。
心因性咳嗽による急にむせる咳で考えられる原因と対処法
原因不明の咳が長引くのは、心理的な要因によって起こる「心因性咳嗽(しんいんせいがいそう)」の場合があります。睡眠中には起こらず休日をはじめとするリラックスした状況でも起こりにくいのが特徴です。心因性咳嗽は小児でみられることが多くみられます。心因性咳嗽と考えられる場合、深呼吸を意識する、静かな環境でリラックスするなどの対処が有効です。原因がはっきりしない咳が続く場合、かかりつけの内科で相談してみましょう。必要に応じて心療内科や呼吸器内科に紹介されます。
「急にむせる咳」症状についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「急にむせる咳」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
市販薬を飲んだり塗っても良いか?
伊藤 陽子(医師)
市販の咳止め薬やのど飴、喉のスプレーなどは、一時的な症状の緩和に役立つことがあります。ただし、市販薬で対応しても症状が数日以上続く、咳が悪化する、発熱や息苦しさがあるといった場合は、自己判断を避けて医療機関を受診してください。持病がある方や妊娠中の方は、使用前に薬剤師や医師に相談するのが安全です。
急にむせる咳は予防できる?
伊藤 陽子(医師)
急な咳を完全に防ぐことは困難ですが、環境や体調の管理によってリスクを下げることは可能です。具体的な予防法を、いくつか紹介します。
・ 室内の湿度を保ち、喉を乾燥させないようにする
・花粉やハウスダストを避けるためにマスク着用やこまめな掃除をする
・食事中はよく噛んで飲み込むようにする
また、ストレスの蓄積や睡眠不足も咳のきっかけになることがあるため、規則正しい生活を意識することも大切です。
激しい咳や1週間以上持続する咳は呼吸器内科へ
急にむせる咳は、乾燥やアレルギー、誤嚥、感染症など、さまざまな原因で起こります。多くの場合は一過性のもので、適切な対処によって症状は軽快しますが、なかには重い病気が隠れていることもあるため、注意が必要です。咳が長引く、発熱や苦しさを伴う、夜間に眠れないなどの症状がある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。自己判断せず、症状の経過を観察しながら、必要に応じた診察や検査を受けましょう。
「急にむせる咳」症状で考えられる病気
「急にむせる咳」から医師が考えられる病気は9個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
呼吸器系の病気
- 新型コロナウイルス感染症
- 肺炎
- 気管支喘息
- 咳喘息
- COPD
- アトピー咳嗽
消化器系の病気
急にむせる咳が出て治まらない、息苦しさがある、何度も繰り返すなどの場合は病気が隠れている可能性があります。必要に応じて医療機関を受診しましょう。