「右脇腹の痛みは筋肉痛」じゃない?女性が注意すべき「内臓の病気」と受診の目安を解説!

右脇腹に筋肉痛のような痛みがある時、身体はどんなサインを発しているのでしょうか?メディカルドック監修医が、筋肉痛や胆石、膵炎など「右脇腹に筋肉痛のような痛み」症状が特徴的な病気について詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「右脇腹に筋肉痛のような痛み」が出る原因はご存知ですか?男女別に医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
伊藤 陽子(医師)
目次 -INDEX-
「右脇腹に筋肉痛のような痛み」症状が特徴的な病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「右脇腹に筋肉痛のような痛み」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
筋肉痛
仕事や運動で普段使わない筋肉を使うことで、筋肉が障害されて起こる痛みが筋肉痛です。筋肉が損傷されると炎症が起こり、痛みや腫れが生じます。筋肉を動かしたり、押したりすると痛みが出ます。筋肉痛を予防するためには、運動後にストレッチや軽いマッサージを行うことも有効です。また、ぬるめのお湯で入浴をして血行を促すことも良いでしょう。しかし、強い痛みがあったり腫れがみられる場合には、無理にマッサージを行わず、その部分を冷やし、消炎鎮痛剤の湿布などを貼付して様子を見るのが良いでしょう。
胆石・胆のう炎
肝臓や胆のう、胆管にできる結石が胆石です。胆のうは右肺の下にある肝臓の下面に位置します。そのため、胆のうの痛みが出ると、みぞおちから右側、背側に痛みが広がることがあります。胆石があるだけでは痛みは起こりませんが、胆石が動いたり、はまり込むことで二次的に起こされる胆汁のうっ滞や細菌感染が起こると痛みが起こります。痛みの他に、発熱や嘔吐を伴うこともあります。
胆のうに炎症を起こしたものが胆嚢炎です。胆嚢炎の原因の多くは胆石によるものです。
胆石による痛みや胆嚢炎となり発熱や嘔吐などが伴う場合には早めに消化器内科を受診しましょう。
膵炎
急性膵炎の原因はアルコールと胆石であることが多いです。症状は、上腹部から背部までの痛み、嘔吐、発熱などです。重症であると、意識障害やショックとなることもあります。上腹部の痛みなどの症状が強い場合には、早めに消化器内科を受診しましょう。
慢性膵炎は、長く時間をかけて膵臓に炎症が持続し、膵臓の機能が衰えていく病気です。原因として多いものは、多量の飲酒です。しかし、原因がよくわからない特発性の場合もあります。慢性膵炎の症状は、上腹部の痛みで、飲酒後や脂肪が多い食事を摂った時に良く起こります。5~10年にわたり頑固な背中やおなかの痛みを繰り返し、徐々に消化酵素やインスリンの分泌が低下していきます。このため、消化吸収ができにくくなったり、糖尿病を発症することもあります。
Fitz-Hugh-CurtisSyndrome(フィッツ・ヒュー・カーティス症候群)
Fitz-Hugh-CurtisSyndrome(フィッツ・ヒュー・カーティス症候群)は、女性生殖器に主にクラミジアの感染が起こることが原因となります。クラミジアの感染が骨盤内腔炎から上行性に肝周囲まで炎症が及んだものです。感染後1~3週間の潜伏期を経て、右の脇腹辺りの痛みや発熱などの症状が起こることがあるため注意が必要です。この症状は胃や腸の病気と間違われやすく、なかなか診断がつきづらいこともあります。クラミジア感染をしても無症状で経過することもあります。しかし、無症状であっても放置すると卵管炎などを将来起こす可能性があり、直ちに治療が必要です。
卵巣腫瘍茎捻転
卵巣腫瘍は卵巣にできた腫瘍です。卵巣腫瘍は小さい時には症状がほとんどありません。腫瘍には良性のものも悪性のものもあります。腫瘍が大きくなると、おなかの圧迫感があり、下腹部痛や頻尿、便秘などの症状が起こってきます。腫瘍が大きくなると、腫瘍の根元でねじれてしまい茎捻転と言って激痛が起こることもあります。
異所性妊娠
異所性妊娠とは、子宮内膜以外の場所で受精卵が着床することをいいます。着床した場所により、卵管妊娠、卵巣妊娠、腹腔妊娠、卵管妊娠などに分類されます。最も頻度の高いものが卵管妊娠です。卵管などの弱い部分で妊娠すると妊娠が進行することで破裂が起こり、出血を起こします。場合によって出血性ショックをきたすこともあり、命の危険もあるため注意が必要です。妊娠が成立しているため無月経となりますが、不正出血があると妊娠が分かりづらいこともあります。妊娠の可能性がある場合には、産婦人科で相談をしましょう。
「右脇腹に筋肉痛のような痛み」についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「右脇腹に筋肉痛のような痛み」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
右脇腹に筋肉痛のような痛みがある時、何科を受診すればいいですか?
伊藤 陽子(医師)
右脇腹に筋肉痛のような痛みがある場合、いろいろな病気が考えられます。胆石や胆嚢炎、膵炎や憩室炎、尿管結石、Fitz-Hugh-CurtisSyndrome(フィッツ・ヒュー・カーティス症候群)など多くの病気が考えられます。それぞれに伴う症状から病気が予想できるようであれば、専門とする診療科を受診しましょう。消化器系疾患が多いため、何科を受診すればよいかわからない時には内科や消化器内科を受診するのがお勧めです。
右脇腹がつったような痛みがある症状の原因を教えてください.
伊藤 陽子(医師)
右脇腹がつったような痛みがある場合、腹部の手術をした後の腸管の癒着により痛みが出ている可能性もあります。手術をした後には、腸管が癒着をすることがありますが、腸が動いた時にこの癒着の部位で引きつれたような痛みが起こることもあります。強い痛みの場合には、腸閉塞を起こしていることもあります。痛みが続く時には、消化器内科を受診しましょう。
右脇腹の痛みは大腸がんの初期症状なのでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
上行結腸に大腸がんがあり、進行した場合には右側の痛みを伴うこともあります。しかし、ある程度進行した場合に起こることが多いため初期症状とは言えません。しかし、大腸がん以外にも右脇腹に痛みがある病気も多いです。症状のみでは区別がつきません。自己判断せず、消化器内科を受診しましょう。
まとめ 右脇腹の筋肉痛のような痛みは消化器内科を受診しよう
右脇腹の筋肉痛のような痛みが起こった時には、いろいろな病気の可能性が考えられます。本当の筋肉痛のこともありますが、胆石、胆のう炎、膵炎、胃十二指腸潰瘍、憩室炎、尿路結石、卵巣腫瘍の茎捻転、異所性妊娠などの病気が挙げられます。それぞれの病気は右脇腹の痛みというだけでは区別がつきません。痛みが持続する場合、症状が強い場合には早めに医療機関を受診しましょう。
「右脇腹に筋肉痛のような痛み」で考えられる病気
「右脇腹に筋肉痛のような痛み」から医師が考えられる病気は8個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
消化器科の病気
- 胆石・胆のう炎
- 膵炎
- 胃・十二指腸潰瘍
- 憩室炎
腎・泌尿器科の病気
婦人科の病気
- 卵巣腫瘍茎捻転
- 異所性妊娠
- Fitz-Hugh-CurtisSyndrome(フィッツ・ヒュー・カーティス症候群)
右脇腹の痛みが起こった場合、さまざまな病気の可能性が考えられます。症状のみでは区別がつかないです。痛みが持続する場合には内科で相談をしましょう。
「右脇腹に筋肉痛のような痛み」に似ている症状・関連する症状
「右脇腹に筋肉痛のような痛み」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
脇腹の痛みに伴い、上記の様な症状がある時、胆石、胆嚢炎、膵炎、尿路結石などさまざま考えられます。症状が持続する場合には早めに医療機関を受診しましょう。