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ただの低血圧じゃない? 朝起きられない「起立性調節障害」の診断基準【医師解説】

 公開日:2026/04/09
起立性調節障害の診断方法

症状が似ている疾患も多いため、起立性調節障害の診断には専門的な評価が必要です。問診や検査を通じて、原因やタイプを見極めることが重要になります。本章では、診断の流れや起立試験の役割、サブタイプの違いについて理解しやすく解説します。

本多 洋介

監修医師
本多 洋介(Myクリニック本多内科医院)

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群馬大学医学部卒業。その後、伊勢崎市民病院、群馬県立心臓血管センター、済生会横浜市東部病院で循環器内科医として経験を積む。現在は「Myクリニック本多内科医院」院長。日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医。

起立性調節障害の診断方法

起立性調節障害の診断は、問診、身体診察、そして起立試験などの検査を組み合わせて行われます。症状が多岐にわたり、他の疾患との鑑別が必要なため、専門的な評価が欠かせません。

問診と症状の確認

診断の第一歩は、詳しい問診です。医師は、いつから症状が始まったか、どのような症状がどのような場面で現れるか、1日のうちで症状が変化すること(日内変動)があるか、生活習慣や睡眠パターン、学校での状況などを丁寧に聞き取ります。起立性調節障害に特徴的な症状として、朝起きられない、立ちくらみ、午前中の不調、午後の回復といったパターンがあるかを確認します。また、家族歴や既往歴、服用中の薬、心理的ストレスの有無なども重要な情報となります。問診によって、症状が起立性調節障害によるものか、他の疾患や心理的要因によるものかを見極める手がかりを得ます。

起立試験とサブタイプの分類

起立性調節障害の確定診断には、起立試験が用いられます。これは、横になった状態から立ち上がったときの血圧や心拍数の変化を測定する検査です。具体的には、仰向けに寝た状態で血圧と心拍数を測定した後、立ち上がって数分間、同様の測定を繰り返します。この結果をもとに、血圧の低下の程度や心拍数の増加パターンなどから、起立性調節障害のサブタイプを分類します。主なサブタイプには、起立直後性低血圧、体位性頻脈症候群、神経調節性失神、遷延性起立性低血圧などがあり、それぞれ治療方針が異なります。正確な診断により、適切な治療法を選択することができます。

まとめ

起立性調節障害は、朝起きられない、立ちくらみ、午前中の不調といった症状が特徴的な疾患であり、思春期の子どもに多く見られます。自律神経の調節機能の問題が背景にあり、適切な診断と治療、生活習慣の改善、周囲の理解が症状の軽減につながります。症状が続く場合は、早めに専門の医療機関を受診し、個々の状態に合わせた対処法を見つけることが大切です。家族や学校と連携し、焦らず長期的な視点でサポートを続けることで、多くの方が日常生活を取り戻すことができます。

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