「心筋炎」を発症すると現れる症状・原因・発症しやすい人の特徴はご存知ですか?
心筋炎は心臓の筋肉である心筋に炎症が起こる病気で、年齢・性別にかかわらず、さまざまな原因で発症します。
軽症で治癒が早い場合もありますが、急激に重症化して、呼吸困難・ショックなどを起こして生命に危険を及ぼす場合もあるのです。
この記事では、そのような心筋炎の種類・症状・原因について詳しく解説します。
どのような人が心筋症になりやすく、心筋症を患った場合にはどのような治療を行うのかまでお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。
※この記事はMedical DOCにて『「心筋炎」を発症すると現れる症状・原因・発症しやすい人の特徴はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)
目次 -INDEX-
心筋炎の症状と原因
心筋炎とはどのような病気でしょうか?
心筋に炎症が起きてしまうと、心臓の機能低下・心不全・不整脈などの症状を引き起こす場合があります。そして、呼吸困難・突然死などの生命に危険を及ぼす場合もあるのです。
心筋炎は心臓突然死の有力な原因であり、重篤な疾患の1つなので、早期診断・早期治療が重要となります。
さまざまな種類があると聞きましたが…。
中でも急性心筋炎は、心筋にウイイルスなどが感染して発症する種類です。かぜ症状から始まり、そのまま回復する人も多いですが、その後に胸痛・不整脈が現れて心不全・ショックなどの重篤な症状へと移行する場合もあるのです。そして、劇症型心筋炎は心筋炎の中でも死に至るほど急激に症状が悪化します。
かぜ症状から突然、失神・ショック・呼吸困難などの症状へと進行して、重篤な急性心不全へと急激に病状が変化します。劇症型心筋炎は極めて重篤な疾患なのです。各種類によって原因や症状が異なるため、正しい診断が必要となります。
どのような症状がみられますか?
しかし、先行症状がない場合もあります。また、急激に状態が悪化すると、血圧低下・意識障害などのショックを起こし、突然死に至ることもあるので注意が必要です。これらの症状がある場合には、早めに医療機関を受診することが重要です。
原因を教えてください。
巨細胞性心筋炎は、アレルギー反応・自己免疫が原因で発生することがあり、具体的には食物アレルギー・薬物アレルギー・花粉症・アトピー性皮膚炎などです。薬剤性心筋炎は、薬を服用しているすべての人に起こりうるものですが、特に化学療法薬や心臓に影響を及ぼす薬物の副作用などが原因で発生する可能性があります。
どのような人がなりやすいのでしょうか?
- 免疫力が低下している人:感染症・免疫抑制剤の使用・過剰なストレス・栄養失調などが原因で、免疫力が低下している人は心筋炎になりやすいです。
- ウイルス感染症を患っている人:コクサッキーウイルスなどのウイルスが心筋に感染して心筋炎を引き起こす可能性があります。ウイルス感染症を患っている人は心筋炎に移行してしまう恐れがありますので要注意です。
- 過度な運動をしている人:過度な運動を続けていると、心臓が疲れてしまい、それが心筋炎を引き起こす原因になる場合もあります。その他には、アレルギーなどで引き起こされる免疫反応によって発症する場合もあるとされています。
心筋炎はさまざまな原因で引き起こされる病気ですが、一部は明確な原因が特定できない場合もあるのが現状です。心筋炎は年齢・性別・持病の有無にかかわらず、健康な人であっても突然発症する可能性もありますので、気になる症状がみられたら早期の受診をおすすめします。
編集部まとめ
心臓は、私たちが生きていくために必要不可欠な臓器です。
心筋炎はさまざまな原因で起こる病気であり、重症化してしまうこともありますが、早期治療で回復が見込める病気でもあります。
この記事で心筋炎についての知識を深めていただき、早期発見の手助けとなれば幸いです。
心筋炎から身体を守るためには、禁煙・適度な飲酒・バランスのよい食事・適度な運動・十分な睡眠などの生活習慣を普段から心がけることが大切になります。
心筋炎だけではなく、心臓の病気に対する意識を高め、日常生活の中で心臓の健康について意識してみてください。