ブロッコリーより10倍「ビタミンEが多い食べ物」は?効果も管理栄養士が解説!

ビタミンEの効果と含有量の多い食品とは?メディカルドック監修医が、抗酸化作用や血行促進などのメリット、緑黄色野菜やナッツ類などの推奨食材を詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「ビタミンEの多い食べ物」とは?不足・過剰摂取すると現れる症状も管理栄養士が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修管理栄養士:
池田 早苗(管理栄養士)
目次 -INDEX-
「ビタミンE」とは?

ビタミンEは脂溶性ビタミンの一種で、抗酸化作用をもつ栄養素です。
油に溶けやすい性質をもち、細胞膜や脂質に多く存在し体の機能を正常に保つ働きをしています。ビタミンEとは4種類のトコフェロールと4種類のトコトリエノールの総称で、構造の違いによりα-、β-、γ-、δ-がついた名称でよばれています。
また、栄養機能性食品として『ビタミンEは、抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける栄養素です。』と表示が認められています。
ビタミンEの一日の摂取量

からだの中のビタミンEの大部分がα-トコフェロールのため、厚生労働省が定める日本人の食事摂取基準ではビタミンEの摂取量はα-トコフェロールの値で示されています。
厚生労働省「日本食事摂取基準(2025年版)」策定検討報告書
【目安量】
0~5歳:3~4mg/日
6~11歳:4~5.5mg/日
12~17歳:6~7mg/日
18~64歳:5~6.5mg/日
65歳以上:6~7.5mg/日
妊婦・授乳婦:5.5mg/日
【耐容上限量】
1~5歳:150~200mg/日
6~11歳:300~450mg/日
12~17歳:600~750mg/日
18歳以上:650~800mg/日
ビタミンEの効果

抗酸化作用
ビタミンEは、非常に強い抗酸化力を持っています。抗酸化作用とは活性酸素による「酸化」から体を守る作用のことです。脂質とともに腸管からリンパ管を経由し体内に吸収され、生体膜を構成する不飽和脂肪酸や他脂溶性成分を酸化障害から守り、過酸化脂質の生成を抑制します。
動脈硬化予防・改善
ビタミンEは抗酸化作用を持ち、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の酸化を抑制することで、動脈硬化のリスクを低減する可能性があるとされています。
また、血管の健康維持を助け、血流をスムーズにすることで、動脈硬化の予防につながる可能性があります。
血行促進作用
ビタミンEには抗酸化作用があり、血管内皮細胞を保護することで血流をスムーズにする働きがあるとされています。血流の改善により、新鮮な酸素や栄養が体の隅々まで行き渡りやすくなることで、血行不良が関与する不調(手足の冷えや疲労感)を緩和する可能性があります。
歯肉炎や歯周病のリスクを減らす
ビタミンEには抗酸化作用があり、酸化ストレスの軽減を通じて免疫機能をサポートする働きがあります。そのため、歯茎の健康維持や歯周病のリスク低減に寄与する可能性が示唆されています。ただし、ビタミンEの摂取だけで歯周病を予防できるわけではなく、適切な歯磨きや歯科受診が重要です。
肝臓の正常維持
ビタミンEには抗酸化作用があり、脂肪肝に関連する肝細胞の酸化ストレスを軽減する可能性があるとされています。特にNASH(非アルコール性脂肪肝炎)を含むNAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)の患者において、肝臓の脂肪変性や炎症の抑制、肝細胞の風船状腫大の改善に寄与する可能性があるとする研究報告があります。ただし、すべての患者に対して有効であるとは限らず、医師の指導のもとでの適切な管理が必要です。
ビタミンEの多い食品

「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を参考に食品100gあたりで示しています。
緑黄色野菜
モロヘイヤ6.5mg 西洋かぼちゃ3.9mg ブロッコリー3.0mg。油との組み合わせで吸収力がアップします。炒め物やドレッシングに加えるのもおすすめです。
種実類(ナッツ)
アーモンド(乾)30.0mg ヘーゼルナッツ(フライ)18.0mg 落花生(乾)11.0mg。購入される際はできるだけ無塩・ノンフライの素焼きを選ぶと良いでしょう。脂質が多いため食べ過ぎには注意が必要です。
植物油
ひまわり油39.0mg 紅花油27.0mg 米油26.0mg なたね油15.0mg オリーブ油7.4mg。脂質は1gあたり9kcalと高カロリーのため、油脂類に偏らず他の食材と組み合わせて取り入れることをおすすめします。
魚介類
すじこ11.0mg たらこ7.1mg うなぎ(かば焼き)4.9mg はまち(養殖)4.6mg さば缶(水煮)3.2mg いわし缶(水煮)2.6mg。普段の食事で魚介類を食べる機会が少ない場合や忙しく時間のない方には缶詰を利用されるのもよいでしょう。魚卵にも多く含まれますが、塩分過多とならないよう注意が必要です。
大豆製品
調整豆乳2.2mg きな粉1.7mg がんもどき1.5mg。女性ホルモン「エストロゲン」に似た働きをするイソフラボンが含まれることから、更年期からくる不調や骨粗鬆症予防など女性にとってうれしい効果も期待できます。
「ビタミンEの食べ物」についてよくある質問

ここまでビタミンEの食べ物などを紹介しました。ここでは「ビタミンEの食べ物」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
ビタミンEの多い野菜について教えてください。
池田 早苗
【食品100gあたり】
モロヘイヤ6.5mg、西洋かぼちゃ3.9mg、アボカド3.3mg、豆苗3.3mg、ブロッコリー3.0mg、菜の花2.9mg、ほうれん草2.1mg野菜は全般的に脂質が少ないため、前述の通り油との組み合わせで効果が高まります。ただしアボカドについては脂質が多いため摂りすぎに注意しましょう。
まとめ
ビタミンEは抗酸化作用や動脈硬化予防、血行促進作用などの効果があります。一般的な食事からの摂取では不足や過剰になりにくい栄養素で、油を使用した料理やビタミンC、セレンと組み合わせることでより効果が発揮されます。サプリメントで過剰に摂りすぎると、出血のリスクや筋力低下などの症状がみられることがあります。普段服用しているお薬との飲み合わせなど、サプリメントを使用する際は医師や薬剤師へ相談することをおすすめします。
「ビタミンE」と関連する病気
「ビタミンE」と関連する病気は15個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
神経内科の病気
- 多発性ニューロパチー
整形外科の病気
婦人科系の病気
- 更年期障害
- 月経不順
「ビタミンE」と関連する症状
「ビタミンE」と関連している、似ている症状は8個ほどあります。各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 息切れ、動悸、めまい、耳鳴り
- 視力低下、視界不良
- ほてり、冷え
- イライラ、不安感、気持ちの波が激しい、無気力、集中力の低下
- 倦怠感、だるさ、疲労感
- シミ、シワ、肌荒れ
- 消化不良・下痢
- 筋力低下


