食後に飲む「コーヒーの3つの効果」はご存知ですか?管理栄養士が解説!
公開日:2025/12/05

コーヒーの効果とは?メディカルドック監修医がブラックコーヒーやダイエットなど種類やタイミング別にコーヒーの効果を解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「コーヒーの効果」はご存知ですか?ブラックコーヒーやダイエット効果も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修管理栄養士:
前原 尚子(管理栄養士)
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病院で委託栄養士として給食管理業務や調理業務を担当。その後カフェで菓子製造に携わり製菓衛生師取得。保育園栄養士として従事しながら管理栄養士資格取得し現在15年目。母子栄養指導士(母子栄養協会)取得。
目次 -INDEX-
「コーヒー」とは?

ブラックコーヒーの効果

代謝の促進
ブラックコーヒーに含まれるカフェインは、特に運動前に摂取すると、脂肪をエネルギー源として活用する効果があり、さらにカフェインは筋肉の収縮を助け、運動能力を向上させる働きがあります。血糖値のコントロール
ブラックコーヒーに含まれるポリフェノールやクロロゲン酸は、血糖値の急激な上昇を抑制し、インスリンの効果をサポートし、血糖値をコントロールする効果があると考えられています。しかし、砂糖をたくさん入れてしまっては意味がないため、ブラックコーヒーで飲むのがおすすめです。肝臓や心臓疾患の予防
ポリフェノールのクロロゲン酸には強力な抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素を除去することで細胞の酸化を防止します。それにより、心血管系の予防にも効果が期待できることが分かっています。また、脂肪肝への影響として、クロロゲン酸などの抗酸化物質が、肝臓の線維化を遮断する作用があり、肝硬変の悪化を防ぎ、肝がんの発生率を低減させることが国立がん研究センターの研究でも示唆されています。コーヒーのダイエット効果

食欲の抑制
コーヒーに含まれているカフェインが、中枢神経系に影響を与え、食欲抑制に係るホルモンのバランスを変えることにより起こります。具体的には、カフェインが脳内の神経伝達物質であるアドレナリンの分泌を促し、ドーパミンといわれている「快感ホルモン」の活動が促進され、これが満腹感のシグナルとなります。脂肪の燃焼
カフェインには交換神経を刺激し、心拍数を上げ、体温を上昇させる作用があります。体温が上がると基礎代謝が上がるため、エネルギー消費が活発化し、脂肪燃焼が促進されます。運動を組み合わせる
ポリフェノールやクロロゲン酸はインスリン感受性を高める効果があり、糖質の消化・吸収速度を緩やかにし、食後の血糖値の急上昇を抑え、脂肪をつきにくくする作用があるといわれています。また、適度な運動と組み合わせるとより多くのエネルギーを消費し、脂肪の分解も進むこともわかっています。運動の1時間前にコーヒーを飲んでおくことがポイントです。カフェインレスコーヒーの効果

授乳中や妊娠中でもアロマ効果
一般的なコーヒーに比べてカフェインが非常に少ないコーヒーのことをカフェインレスコーヒーといいます。カフェインに敏感な人や、カフェイン制限の推奨をされている妊娠中や授乳中の方にとっては味方になります。しかし、コーヒーの苦味成分であるポリフェノールに含まれるタンニンは、鉄の吸収に影響を与えるとされています。カフェイン抜きのコーヒーにも、依然として含まれていますので、1日の飲む量や回数を決めるなどコントロールすることが必要です。健康志向としての効果
カフェインレスコーヒーはカフェインの覚醒作用はありませんが、ポリフェノールの抗酸化作用など他の効果は期待できます。カフェインの摂取を控えたい方でも安心して楽しむことができます。睡眠への影響が少ない
夕食後のリラックスタイムとしてコーヒーを楽しむこともありますが、カフェイン効果がピークになるのが1時間後、半減するのには3〜5時間後とされ、それが入眠の妨げになったり睡眠の質を下げる結果につながります。カフェインレスコーヒーの場合は、リラックス効果はそのままに、睡眠への影響が少ないといわれています。しかし、カフェイン耐性には個人差がありますので調整することが大切です。食後に摂取するコーヒーの効果

食事の消化を助ける
食後のコーヒー摂取には、消化機能を促進する効果があり、カフェインには胃酸の分泌を促進し、食べ物の消化を助ける作用があります。さらに、クロロゲン酸という成分は、腸の動きを活発化させ、消化過程をスムーズにします。これらの作用により食後の不快感や重苦しさを軽減することができます。しかし、胃が敏感な方や、胃酸過多の症状がある方は、食後すぐの摂取は避ける方が良いでしょう。血糖値の上昇を抑える
カフェインを摂取すると血糖値のバランスや脂肪を分解するコルチゾールが分泌されます。また、ポリフェノールのひとつであるクロロゲン酸にも、糖が血液中に吸収されるのを抑制する可能性があると考えられています。リラックス効果
コーヒーのカフェインには、覚醒作用があり、食後の仕事などに影響しないために眠気覚ましとして飲むことも効果があります。また、文化として人との会話を楽しんだりリラックスすることで、やる気が起きたりすることも暮らしの中で健康を維持するためのコーヒー効果といえます。「コーヒーの効果」についてよくある質問

ここまでコーヒーの効果を紹介しました。ここでは「コーヒーの効果」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
コーヒーの摂取量は一日何杯までにした方がいいですか?
前原 尚子
日本ではカフェインの摂取量についてはカフェイン耐性に個人差が大きいことなどから、明確な基準はありませんが、WHO(世界保健機構)などの国際機関や各国の見解を元に情報が提供されており、カップ(150ml)を1日3〜4杯が適量とされています。妊婦や授乳中の女性の場合は、1日1〜2杯程度に抑える事が推奨されています。
コーヒーを多量に摂取すると、体にどんな影響を及ぼしますか?
前原 尚子
コーヒーを過剰に摂取すると、カフェイン作用により中枢神経が過剰に刺激され、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠が引き起こされます。長期的な過剰摂取の影響として、高血圧リスクが高くなることや、妊婦においては貧血を引き起こし、胎児の発育を阻害(低体重)する可能性が報告されています。
編集部まとめ
コーヒーの効果とは、目覚めを良くし香りによるリラックス効果をはじめ、中枢神経の刺激による血行の促進、脂肪燃焼作用によるダイエット効果、ポリフェノールの抗酸化作用により生活習慣病発症抑制効果と、様々な効果があることがわかりました。また、バターや蜂蜜などの食品と一緒に摂取することで、健康や美容にさらに良い効果が発揮されます。 コーヒーは覚醒作用や抗酸化作用、ダイエットサポートなどさまざまな効果が期待できますが、日々のバランスの良い食事や適度な運動が基本です。コーヒーを適量取り入れ、健康的な生活をサポートしていきましょう。「コーヒー」と関連する病気
「コーヒー」と関連する病気は4個ほどあります。 各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。婦人科の病気
「コーヒー」と関連する症状
「コーヒー」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。 各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。関連する症状
- めまい.心拍数の増加
- 興奮
- 震え
- 不眠
- 不安