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「糖尿病の合併症」家族が糖尿病の人が必ず受けるべき検査とタイミング【医師解説】

 公開日:2025/12/13
糖尿病の検査を受けるタイミング

様々な合併症を引き起こし、ときには命のリスクになることもある「糖尿病」。発症してから治療をするのではなく、できる限り予防することが大切になってきます。今回は、糖尿病予防の検査を受けるタイミングについて「赤塚クリニック」の赤塚先生に解説していただきました。

赤塚 元

監修医師
赤塚 元(赤塚クリニック)

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名古屋大学医学部卒業。その後、岡崎市民病院臨床研修・消化器内科、三重県立総合医療センター消化器内科、三重大学医学部附属病院糖尿病・内分泌内科に勤務。2010年、三重県津市に位置する「赤塚クリニック」の院長に就任。日本内科学会認定総合内科専門医、日本糖尿病学会認定糖尿病専門医。

編集部編集部

尿糖検査とは?

赤塚 元先生赤塚先生

尿糖検査は陰性(−)が問題なし、(±)は要注意、(+)は陽性で示されます。そもそも、尿は血液が腎臓によって濾過されたものです。血液中にブドウ糖が多くなると、膵臓から分泌されたインスリンが働いて血糖値を一定に保とうとしますが、その能力以上に血糖値が高くなると尿糖として排出されます。一般には、血糖値が160~180mg/dlを超えてしまったときに尿糖が検出されます。

編集部編集部

尿タンパク検査とはなんですか?

赤塚 元先生赤塚先生

尿タンパク検査で陽性ということは、腎臓や尿管など泌尿器の機能に異常があるということです。健康な人の体では腎臓で尿を作るとき、タンパク質は体内に再吸収されます。しかし、腎臓や尿管などに異常があるとこの機能が働かないため、尿にタンパク質が多量に含まれてしまうのです。タンパク質の中でもアルブミンは、分子量が小さく鋭敏な指標です。微量アルブミン尿検査は、腎臓の中でも大変重要な糸球体障害を検出する重要な検査です。

編集部編集部

そのような検査はいつ受けたらいいでしょうか? 検査を受ける間隔は?

赤塚 元先生赤塚先生

微量アルブミン尿検査が重要であると述べましたが、保険診療上で3カ月を経過しないと再検査できません。血糖などの管理状態や合併症の進展状態などを勘案して主治医が検査時期を提案するので、それに従うのがいいでしょう。

編集部編集部

そのほか、検査で気をつけることはありますか?

赤塚 元先生赤塚先生

糖尿病の治療にあたって様々な検査が必要となり、主に「現在の管理状態を把握する検査」と「合併症の進展状態を把握する検査」があります。管理状態よりも合併症抑制の方が重要であり、合併症状態の検査は重要です。検査については主治医の指示に従うことが重要だと思いますが、検査の必要性に疑問を抱く際には主治医に質問することをおすすめします。十分かどうかはわかりませんが、当院では合併症検査の重要性についても日々お話するように努めています。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

赤塚 元先生赤塚先生

糖尿病は、若者の発症率は低いものの、高齢者よりも若くして発症する方が、のちのち問題になることが多いとされています。そのため、若くても年1回血液検査を受けることをおすすめします。特に親が糖尿病の人は遺伝的に糖尿病のリスクが高く、糖尿病になりやすい体質を受け継いでいることも少なくありません。必ず年1回は血液検査を受け、早期発見に努めましょう。

※この記事はメディカルドックにて<「糖尿病」にならないためにはどうしたらいいかご存じですか? 2つの検査の重要性を医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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