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苦痛な検査は卒業! 内視鏡検査を楽にする「鎮静剤・最新設備・医師の技量」の秘密

 公開日:2025/12/20
内視鏡検査を楽に受けるコツ

内視鏡検査は、消化管の異常を発見するために重要な検査ですが、「痛い」「つらい」「苦しい」というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。そのため、検査を避けてしまい、結果として病気の発見が遅れるケースも少なくありません。しかし、近年の医療技術の進歩により、内視鏡検査は以前よりもずっと楽に受けられるようになっています。そこで今回は、内視鏡検査を楽に受けるコツを、「日本橋人形町消化器・内視鏡クリニック」の石岡先生に解説していただきました。

石岡 充彬

監修医師
石岡 充彬(日本橋人形町消化器・内視鏡クリニック)

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秋田大学医学部医学科卒業。その後、秋田大学医学部附属病院、がん研有明病院などで経験を積む。2024年、東京都中央区に「日本橋人形町消化器・内視鏡クリニック」を開院。医学博士。日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医、日本内科学会認定内科医。

編集部編集部

内視鏡検査を楽に受けるコツがあれば教えてください。

石岡 充彬先生石岡先生

苦痛を抑えるために有効な手段の1つが、鎮静剤や鎮痛剤を使用することです。嘔吐反射を抑え、検査中に眠っているような状態で検査を受けることが可能です。使用する薬剤の種類や量などによっても違いがあるので、心配であれば検査前に一度医師に相談してみるといいでしょう。また、内視鏡の機種によっても違いがあります。「挿入時の違和感が軽減できる細くて画質の良い機種を導入しているか」「検査後のお腹の張りを抑えることが可能な炭酸ガスを使用しているか」といった設備面に目を向けることも重要です。

編集部編集部

下剤についてはいかがでしょうか?

石岡 充彬先生石岡先生

大腸カメラの検査前は、腸内を綺麗にするために、2リットル近い液体の下剤を服用する必要があります。しかし近年では、少量で洗浄力の高い下剤で検査可能なタイプも登場し、「以前よりも下剤を飲むのが楽になった」という声が増えました。「前に〇〇の下剤を使って、つらかった。ほかの選択肢を試したい」といった希望がある人は、遠慮なく医療機関に相談してみましょう。また、下剤の内服に心配がある場合は、院内で下剤内服が可能な施設を選ぶと、負担を最小限に抑えることができ、移動の心配もありません。

編集部編集部

ほかにも、楽に受けるためのコツはありますか?

石岡 充彬先生石岡先生

内視鏡検査を楽に受けるためには、病院の設備だけではなく、医師の技量も重要なポイントとなります。経験豊富な医師は、カメラの挿入がスムーズであり、痛みや違和感を最小限に抑えることができます。そのため、口コミや評判を参考にしながら、技術力の高い医師がいる病院を選ぶことが大切です。最近はインターネットなどで医師の経歴が調べられるので、がん専門病院や大きな医療機関の内視鏡診療部、内視鏡に特化した施設などで経験を積んでいるかを事前に確認しておくと安心です。経験豊富な医師の検査は、楽に受けられるというだけでなく、より正確な診断が得られることにもつながります。さらに、病院の雰囲気やスタッフの対応も、リラックスして検査を受けるためのポイントと言えるでしょう。自分に合った病院を見つけることで、安心して検査を受けることができると思います。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

石岡 充彬先生石岡先生

内視鏡検査は、がんをはじめとする消化器の病気を早期発見・早期治療するために非常に重要な検査です。ネガティブなイメージを持つ人も多いかもしれませんが、現在では技術の進歩や鎮静剤の使用によって、ほとんど苦痛なく受けられるようになっています。ぜひ定期的に検査を受けて、健康を守るための一歩を踏み出してください。

※この記事はメディカルドックにて<痛い・つらい・苦しい…「内視鏡検査」を楽に受けるコツはご存じですか? 医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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