「うつ病」患者に見られる特徴をご存じですか? 放置しているとどうなる?

うつ病は、単なる「気分の落ち込み」ではなく、心と体の両方に影響を及ぼす深刻な病気です。しかし、周囲からは気づかれにくく、本人も「まだ大丈夫」と放置してしまうことが少なくありません。うつ病の特徴的な症状や行動を知ることで、早期発見・早期対応が可能になります。そこで、うつ病患者に見られる特徴や、放置するとどうなるのかについて医師が詳しく解説します。

監修医師:
種市 摂子(Dr.Ridente株式会社 代表取締役)
編集部
うつ病では、どのような症状が出ますか?
種市先生
うつ病では、いくつかの症状が出ます。「気分が落ち込む」「悲しい気持ちが続く」「普段楽しんでいたことに興味や喜びを感じられなくなる」などの精神的な症状や、「疲れやすくなる」「睡眠が浅くなったり、逆にたくさん眠っても疲れがとれなくなったりする」などの身体的な症状が現れます。ほかにも食欲が減ったり、増えたりして体重が変わる、考えることや行動が遅くなり、集中力や決断力が落ちることもあります。
編集部
うつ病患者にみられる特徴についても教えてください。
種市先生
うつ病の患者さんは、表情や行動に変化が起こります。表情でいうと「無表情が多い」「ボーっとしている」「表情が暗い」「顔色が悪い」などの特徴があります。また、特徴的な行動では「口数が減る」「遅刻や欠勤が増える」「効率が悪くミスが目立つ」などが挙げられます。周りの人が「いつもと違う」と感じたら、もしかしたら本人はうつ状態で苦しんでいるのかもしれません。
編集部
うつ病を放置しているとどうなるのですか?
種市先生
うつ病を放置すると、ほかの病気と同じように、症状が悪化していきます。イライラや不安などが募り、仕事や人間関係に支障が出ることが考えられます。放置していた結果、最悪の場合自殺に至ることも考えられますので、「うつ病かも」と思ったら早めに受診することが大切です。
※この記事はMedical DOCにて【「うつ病」の原因・症状を医師が解説 うつ病の人に現れる特徴とは?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。