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乳がん検診にはどのような方法があるの? それぞれのメリット・デメリットを医師が解説!

 公開日:2025/01/29

乳がんは、早期に発見し治療を行うことで予後が大きく改善する病気です。そのためには、適切な検診を定期的に受けることが重要です。乳がん検診の中心となるマンモグラフィと超音波(乳腺エコー)検査、それぞれの特徴や利点、検査方法について「高崎乳腺外科クリニック 院長」の吉田先生にお聞きしました。

吉田 崇

監修医師
吉田 崇(高崎乳腺外科クリニック)

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1992年に山梨医科大学(現 山梨大学医学部)卒業後、埼玉県立がんセンター 乳腺外科、群馬大学医学部附属病院 乳腺内分泌外科、SUBARU健康保険組合 太田記念病院 乳腺外科などで経験を積み、2020年、群馬県高崎市に「高崎乳腺外科クリニック」を開院。日本乳癌学会 乳腺専門医・指導医、日本外科学会 外科専門医・指導医、検診マンモグラフィ読影認定医(A判定)、乳がん検診超音波検査実施・判定医。

編集部編集部

乳がんの検診には、どのような方法がありますか?

吉田 崇先生吉田先生

まずマンモグラフィ超音波(乳腺エコー)検査を行い、必要に応じて細胞や組織を取って調べる検査を行います。マンモグラフィと超音波検査にはそれぞれ長所、短所があり、両方受けることによって、乳がんの発見率も上がります。

編集部編集部

マンモグラフィはどんな検査ですか?

吉田 崇先生吉田先生

マンモグラフィは、乳房専用のレントゲン検査です。乳房を圧迫される一時的な痛みがありますが、超音波検査ではわからない早期の乳がん(石灰化病変)を見つけることができます。一方で、画像の性質上、乳腺の発達している若い人や閉経後でも乳腺の量が多い人(高濃度乳房といいます)では、乳がんがあっても見つかりにくいことがあります。最近では、従来のマンモグラフィ(2Dといいます)の弱点を補う3Dマンモグラフィを導入する病院も増えてきています。当院でも導入していますが、2Dのマンモグラフィでは見えにくかったしこりをはっきりと確認することができます。

編集部編集部

では、超音波(乳腺エコー)検査とはどんな検査ですか?

吉田 崇先生吉田先生

超音波(乳腺エコー)検査は、超音波エコーで乳房内の病変の有無・しこりの性状や大きさ・わきの下のリンパ節への転移などを調べます。ゼリーを塗り、プローブと呼ばれる道具を乳房に当てて観察します。マンモグラフィのように放射線による被曝の心配がありませんので、妊娠中でも検査が可能です。特に、エラストグラフィという機能が加わっている超音波検査装置を使用することで、乳がん検診の精度(良性・悪性の鑑別)が向上します。

※この記事はメディカルドックにて【≪乳がん検診≫マンモグラフィと超音波(乳腺エコー)検査のどちらを受診すべき?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

この記事の監修医師

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