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「うつ病」かなと思ったら… うつ病を疑う行動や受診を推奨するタイミングを医師に聞く

 公開日:2025/01/19

日常生活に支障をきたしたり、仕事でのミスやトラブルが続く場合、それはうつ病のサインかもしれません。本人の判断能力が低下する前に、適切な治療を受けることが大切です。この記事では、受診を考えるべき行動の特徴や、精神科への敷居の高さを感じる方へのアドバイスを「さぶりクリニック」の佐分先生に伺いました。

佐分先生

監修医師
佐分 美代子(さぶりクリニック 院長)

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広島大学医学部卒業。心療内科・精神科勤務を経た1998年、石川県金沢市に「さぶりクリニック」開院。薬物療法・精神療法のほか、治療の前段階にあたるカウンセリングも手掛けている。日本精神神経学会認定専門医。日本児童青年精神医学会会員。金沢市教育プラザ主催「こころの相談」相談員。

編集部編集部

うつ病になりやすい性格に限らず、受診を推奨するような行動癖があれば教えてください。

佐分先生佐分先生

日常生活に送りづらさを感じたり、仕事のミスやトラブルが続くようになったりしたら、いつでも遠慮なくご相談ください。また、インターネットから入手できるチェックシートなどを活用してみてもいいでしょう。ただし、該当項目の有無より、現実に起きている「つらさ、苦しさ」を優先しましょう。

編集部編集部

本人は平気でも、周囲に悪影響を与えていることってありますよね?

佐分先生佐分先生

悪影響の原因が本当にうつ病であれば、受診を“やんわりと”勧めてみてもいいでしょう。問題なのは、ご本人の判断能力が次第に失われ、受診という選択肢すら考えられなくなる事態です。私個人としては、こじれてしまう前に治療を受けていただきたいですね。

編集部編集部

うつ病の人に「頑張れ」とか「医者へ行け」は禁句だと聞きます。

佐分先生佐分先生

執着型器質の完璧主義者にそのような言葉を投げかけると、むしろ「自分は100点に満たないのだ」と捉えてしまいますので、控えるべきかもしれません。しかし、治療機会を遠ざけてしまうのも事実ですから、“禁句”とまではいえないと思います。

編集部編集部

人によっては精神科の敷居を高く感じると思うのですが?

佐分先生佐分先生

かつてより敷居が低くなってきたものの、そのような意識は一部、残っています。ですからこの際、「うつ病は、脳の病気の一種」と捉えてください。脳の病気という意識があれば、治療してなんとかしようと思えるのではないでしょうか。神経伝達物質のバランスが崩れている状態を、各種療法や投薬などで元に戻していきましょう。

※この記事はメディカルドックにて【うつ病になりやすい人は、どんな特徴があるの?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。