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【白内障】「手術はいくらかかる? 目の手術は怖い」 白内障の不安や疑問を医師に聞く

 公開日:2024/12/26

白内障は進行すると視力に大きな影響を及ぼしますが、手術は必ずしも視力の低下が進んでから行うものではありません。疾患との関連性、手術のタイミング、費用面の詳細について知ることが、適切な判断につながります。白内障手術の現状や費用、安全性について「祐天寺たぐち眼科」の田口先生に解説していただきました。

田口 万藏

監修医師
田口 万藏(祐天寺たぐち眼科)

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防衛医科大学校卒業。その後、広島大学病院、自衛隊中央病院、三宿病院などで診療経験を積む。大学院では糖尿病網膜症の研究に携わる。2022年、東京都目黒区に「祐天寺たぐち眼科」を開院。医学博士。日本眼科学会専門医。東京都難病指定医、東京都身体障害者福祉法指定医。

編集部編集部

白内障は「見えにくくなったら手術」というだけではないのですね。

田口 万藏先生田口先生

そうですね。手術をするかどうかは、先ほどお伝えしたような様々な観点を踏まえて総合的に判断します。視力が良くても、緑内障や糖尿病の罹患(りかん)状況、年齢などによって、白内障手術の必要度が高くなることもあるのです。したがって、症状が全くなくても自治体の眼科検診は必ず受けてください。

編集部編集部

白内障手術の費用についても教えてください。

田口 万藏先生田口先生

眼内レンズは大きく分けて、1カ所にピントが合う「単焦点眼内レンズ」と、「遠距離」と「近距離」など、複数箇所にピントが合うようになっている「多焦点眼内レンズ」の2種類があります。保険が適用される単焦点眼内レンズの手術だと、日帰り手術で3割負担だと片目約5万円、1割負担だと片目約1万8000円でおこなうことができます。ただし、検査・診察代は別途費用がかかります。入院で手術をする場合は治療費とは別に入院費がさらに上乗せされます。加えて、お仕事の休暇調整や入院の準備なども必要になってきます。特に術後に全身的な管理を必要としない人は、日帰りの方がメリットは高いと思われます。お仕事になるべく影響をきたさないように、当院では日曜日も手術をおこなっています。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

田口 万藏先生田口先生

「目の手術は怖い」というイメージを持っている人は多いと思います。特に、いわゆる「昔の医療」を経験されてきたご高齢の方は、そのような意識が強いと感じています。しかし、白内障手術は機器の技術革新が目覚ましく、現在はとても安全な術式が確立しており、手術時間も約10分と、手術というよりは処置に近いものです。私自身も海外の病院を見学したことがありますが、日本の眼科医の先生は手先が器用だと感じました。従来の「手術」のイメージよりはハードルが低くなっているので、悩んでいる人はぜひ検討してみてください。

※この記事はメディカルドックにて【「白内障」の手術を受けた方がいい人の特徴を医師が解説 視力が良くても手術が必要?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

この記事の監修医師