白内障の原因について徹底解説!予防方法も紹介!
眼の水晶体部分が濁ってしまい、物が見えにくくなる白内障。白内障は先天性のものと後天性のものに分けられ、一般的に白内障というと加齢によって起こる後天性の白内障を指します。しかし根本的な原因は非常に多岐に渡っており、特定が難しいのも事実です。誰でもかかる可能性がある白内障ですが、予防にはいったい何をしたら良いのでしょうか?原因の解説から予防法まで、Medical DOC編集部がお届けします。
太田 博仁(下之城眼科クリニック 院長)
目次 -INDEX-
白内障の主な原因
白内障ってどんな病気?
白内障とは、眼の一部分である水晶体が濁ってしまい、光を透過しにくくなる病気です。水晶体内の濁りに伴って視界がもやがかかったようにぼやけてしまうようになります。また、原因によっては近視が進むこともあるようです。統計によると、世界での失明原因のトップはこの白内障によるものです。日本では白内障の治療はかなり研究されており、日本国内での白内障による失明率は3%前後だそうです。3%の内訳も、ほとんどが病院に行かずに放置してしまったことによる、という結果が出ています。命を奪うような病気ではありませんが、目が見えるかどうかというのはQOLに大きく関わることです。もしかしたら、と思うことがあったら、ためらわずに病院に行くようにしましょう。
白内障のほとんどは後天性
白内障は、先天性のものと後天性のものがあります。その中でも最も多いと考えられる原因が、加齢によるものです。60代になると66%~83%と非常に高確率で罹患しており、80代になるとほぼ100%白内障であるという報告もあるほどです。しかし、逆に考えると長寿の方が多い日本ではよくある病気だということです。それだけ症例も多く研究されており、失明率が3%という低い確率で済んでいるわけですね。加齢以外が原因の白内障は、ケガなどの外傷によるものや糖尿病の合併症として現れるもの、アトピー性皮膚炎の合併症、ステロイド剤の副作用などがあります。
少ないものの先天性の白内障もある
割合は少ないですが、先天性の白内障も存在します。例えば遺伝子の病気であるダウン氏症候群の場合は生まれながらに白内障の症状が出ていることがあります。また非常にまれな病気ですが、ガラクトース血症という先天性の代謝異常を引き起こす病気でも、白内障の症状が出ることが知られています。そして気をつけなければならないのが先天性風疹症候群による白内障です。妊娠している母親が風疹にかかると、胎児に悪影響が出ることはよく知られていますが、その症状のひとつとして胎児に白内障が現れることがあります。妊娠をしている方はくれぐれもお気を付けください。
原因から考える白内障の予防法
後天性白内障の予防
後天性の白内障で最も多いのが加齢によるものです。これは予防をするのが非常に難しいと考える方も多いでしょうが、普段の生活である程度は予防ができるようです。紫外線にさらされると白内障の確率があがるという統計がありますので、帽子を被ったりサングラスをかけたりするのは有効な予防法と言えるのではないでしょうか。また、目の周囲のケガに気を付けていればケガによって起こる白内障はある程度予防できます。糖尿病も白内障のリスクを大きく上げてしまいますので、遺伝性の糖尿病以外では規則的な食生活、運動を欠かさないようにすることが大切です。
先天性白内障の予防
先天性の白内障は、遺伝子異常によるものに関しては予防するのは不可能であるようです。しかし、先天性風疹症候群によるものであれば母親が風疹にかからないようにすることが何より大切であり、予防にもつながります。また先天性のものか判断が分かれるところではありますが、アトピー性皮膚炎にかからないようにするのも大切です。アトピー性皮膚炎を発症しないようにするには乳幼児期の完全母乳が有効であるという説があります。状況によっては大変かもしれませんが、実践する価値はあるのではないでしょうか。
白内障の進行予防
どれだけ予防をしても、ある程度は避けられないのが白内障という病気です。最初の内はほぼ自覚症状がないので気づきにくいかもしれません。もしごく初期に白内障であることが分かった場合は、投薬によって進行を抑えることができるようです。やたらと眩しく感じることが多くなったり、視界が白っぽいと感じることが多くなったら迷わずに病院に行きましょう。一度白濁してしまった水晶体は、薬では元には戻らないと言われています。ですから、できる限り進行をゆるやかにすることも大切なことです。
白内障かな?と思った時の対処
白内障の初期症状
白内障は、初期はほとんど無自覚であると言われています。ですので、ごく初期の白内障であるということがわかることは少ないようです。症状がだんだん進行してくると、視界が白っぽく見える、光がやけに眩しく感じる、ものが二重に見えたりする、という症状が現れてきます。またピントが合いにくくなるので、近視が進んだと勘違いされることもあるのだそうです。
加齢による白内障の場合には、水晶体の外側から中心部に向かって濁っていく傾向にあり、アトピー性皮膚炎による白内障の場合には水晶体の中心近くから外側に向かって濁っていく傾向にあるようです。水晶体の中心部は視界の真ん中にあたりますから、加齢による白内障の場合はより気づきにくいわけです。
違和感を感じたらすぐに病院へ
白内障は初期症状がわかりにくいので、気づいたら薬で抑えられないくらいに進行していた、ということがあります。そうなる前に、早めに病院に行っておくのが大切です。白内障は薬では完治が難しい病気と言われています。初期であれば投薬である程度進行が抑えられるようですので、もし前項に挙げたような初期症状があったり、そうでなくても違和感を感じたらできる限り早めに病院に行きましょう。何もなければそれでよし、何かあっても早めに対処できるのですから、損することはありません。
白内障が進行したら
白内障が進行してくると、晴れた日の日中は外に出ても何も見えないほど眩しく感じるようになってしまうそうです。また夜間であっても視界が白くぼやけてしまうのでは、不便でもありますし危険でもあります。そこまで進行してしまったら、手術を受けることも検討してみてください。現在は医療の進歩もあり、白内障の手術は10分前後しかかからなくなってきました。日帰りで手術を受けることができますから、自分の予定や体調と相談して、手術を受けると良いのではないでしょうか。
白内障の実践できる予防方法
白内障は後天性のものがほとんどで、予防も不可能なことではありません。紫外線を避け、適度な運動とバランスの良い食事をしていくことが大切です。これらは白内障だけではなく、様々な病気の予防にも言われることです。もちろんこれだけで完全に防げるわけではありませんが、日々の積み重ねというのは大きいものです。
そして、違和感を感じたらすぐに病院に行くことも大事です。もちろん手術を受ければ見えるようになりますが、いくら日帰りとはいえほぼ半日時間を作るというのはけっこう大変なものです。手術後も眼帯を装着したり、入浴に制限がかかったりと多少不便なこともあります。原因を知り、予防法を知ることでリスクは軽減できます。少しずつでも構いませんから、今日から予防法を実践していきましょう。
当院は、一般保険を使用した白内障手術から先進医療を利用した白内障手術(先進医療認定施設)、自費での白内障手術と幅広く手術術式(最先端のレーザー白内障か従来のマニュアル手術か)からレンズ選択(単焦点から多焦点眼内レンズ)まで、患者様に自由に選択していただけるクリニックです。またその使用経験も豊富で手術トラブル例や手術合併症にも迅速、確実に対応できる数少ないクリニックだと自負しております。当院はただ手術をするだけでなく、術後の患者様の生活にクローズアップしたレンズ提案を職員全員が得意としています。乱視矯正も得意としています。
監修ドクター:太田 博仁 下之城眼科クリニック 院長
白内障治療でおすすめの眼科 関東編
下之城眼科クリニック
出典:http://www.shimonojo-eyeclinic.jp/
電話番号 | 027-386-4149 |
住所 | 群馬県高崎市下之城町184-3 |
アクセス | JR「高崎駅」から車で10分 |
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休診日 | 木曜日・土曜日午後・日曜日・祝日 |
Pickup | 専門領域として、加齢黄斑変性症、白内障手術、黄斑疾患・糖尿病網膜症・網膜剥離などの網膜硝子体疾患の外科的手術に強みあり。緑内障、コンタクトレンズ診療、ドライアイ、結膜炎などの一般的な目の病気も診療可能。 |
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