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大腸がんを調べる「大腸CT検査」をご存じですか? 内視鏡には無い強みも

 公開日:2024/09/09
大腸CT検査

大腸を調べる検査としては大腸カメラ(内視鏡)が有名ですが、「大腸CT検査」というものがあるのを知っていますか? 大腸カメラを受けるときにどうしてもついて回る苦痛や異物感が少ないことがメリットだそうです。一方でデメリットもあります。天白宮田クリニックの宮田先生に教えてもらいました。

※この記事はMedical DOCにて【「大腸CT検査」と「内視鏡検査」はどっちがいいの? 中高年には内視鏡がオススメか】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

宮田 雅弘

監修医師
宮田 雅弘(天白宮田クリニック)

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藤田保健衛生大学(現・藤田医科大学)医学部卒業。名古屋掖済会病院、春日井市民病院で勤務した後、藤田保健衛生大学消化管内科助教および同大学医学部客員助教就任。2016年、愛知県名古屋市に「天白宮田クリニック」を開院。苦痛の少ない内視鏡を得意とし、胃腸のトラブル、生活習慣病、切り傷の治療など、幅広い症状に対応。地域住民のかかりつけ医として、地域医療に幅広く貢献している。日本消化器病学会専門医、日本外科学会専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医、日本医師会認定産業医。

編集部編集部

大腸の検査には、「大腸CT検査」と「内視鏡検査」がありますが、大腸CT検査とはどのようなものですか?

宮田雅弘宮田先生

大腸CT検査とは、大腸の三次元画像を作成して、画像診断を行う検査法になります。お尻から管を入れ、大腸に炭酸ガスを注入して膨張させ、低線量のCTを使って撮影します。

編集部編集部

どのような病気を発見するのに用いられるのですか?

宮田雅弘宮田先生

主に、がんやポリープを発見するために使われます。なぜ、そうした病変を見つけるのに役立つかというと、CT検査では三次元画像を作成するため、凹凸を見分けやすいからです。

編集部編集部

CT検査は立体的に大腸を診察するため、がんなどの凹凸に気づきやすいのですね。

宮田雅弘宮田先生

その反面、CT検査はモノクロ画像で診断するため、色を判別することが困難です。そのため、潰瘍(かいよう)性大腸炎など、出血部位や炎症の判断には有用ではありません。

編集部編集部

「色がわからない」というのが大腸CT検査の弱点ですね。

宮田雅弘宮田先生

そうです。そのほかに、大腸CT検査は画像を撮影するだけなので組織の採取をしたり、ポリープを切除したり、処置を行うことができないのも大腸CT検査の弱点と言えるでしょう。

編集部編集部

反対に、大腸CT検査の強みはなんですか?

宮田雅弘宮田先生

なんといっても異物感や苦痛が少ないことです。「腹部に手術歴があり、癒着を起こしているため大腸カメラが入りにくい」という方や、「検査は受けたいけれど苦痛が不安」という方にはぜひお勧めしたいですね。検査の所用時間も10分程度で済みますし、使用する下剤も比較的少量です。

編集部編集部

異物感や苦痛が少ないのはうれしいですね。

宮田雅弘宮田先生

また、大腸CT検査では腹部全体を撮影するため、大腸だけでなく、肺の下部やすい臓、胆のうなどもCT画像で確認することができるのもメリットです。そのため、「大腸の検査で胆石が見つかった」「すい臓の腫瘍を早期発見できた」というケースもあります。

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