「バリウム検査後」に”やってはいけない習慣”とは?早く完全排出するコツを医師が解説!

バリウムはどのくらい出れば完全排出なのでしょうか?メディカルドック監修医がバリウム検査や下剤後の対応について解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「バリウムがどのくらい出れば完全排出」なのかご存じですか?医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
木村 香菜(医師)
目次 -INDEX-
胃部X線検査ではなぜバリウムを飲むの?
胃部X線検査(上部消化管X線検査)は、胃がん検診の一つとして現在でも多く用いられる検査方法です。胃だけでなく、食道から十二指腸下行脚までの上部消化管の健康診断でもあります。
検査では、バリウムを陽性造影剤、空気を陰性造影剤として使用し、胃や食道の粘膜の形状や異常を詳しく描き出します。
バリウム検査とは?
胃の健康状態を確認するための上部消化管X線検査(バリウム検査)では、造影剤としてバリウムを飲みます。バリウムは白い粉を水に溶かした硫酸バリウムで、X線を通さない性質があるため、胃や腸の形・動きを映し出すことができます。
胃がん検診の一環として行われる場合は、費用は基本的には自費負担となります。
協会けんぽなどの生活習慣病予防健診の中にはがん検診が含まれており、自己負担額は約5000円となっています。
地域のがん検診でバリウム検査を受けることも可能です。自治体によっては、自己負担額500〜1,000円ほどで受診することもできます。条件を満たす方は無料になることもあります。
胃の痛みや吐き気などの症状があり、病気が疑われる場合には保険が適用されます。この場合には、3割負担の場合で約5,000〜6,000円となる場合が多いでしょう。
X線検査でバリウムを飲むことで分かることとは
バリウムを飲むことで、胃や食道の内側にできた「潰瘍」や「ポリープ」「がん」などの形状異常を確認できます。バリウムが粘膜表面に付着し、レントゲン画像で白く写ることで、病変部分の凹凸や広がりを判断する仕組みです。
特に、胃がんや食道がんの早期発見に役立つため、定期的な検査が推奨されています。
1回の検査で飲むバリウムの量はどれくらい?
バリウム検査では、造影剤として高濃度低粘性硫酸バリウム懸濁液150ml前後を使用します。なお、胃を膨らませるために発泡剤5gも造影剤あるいは少量の水とともに飲みます。
検査後にバリウムを早く完全排出するには?
バリウムを早めに排泄するために、以下のようなことに注意しましょう。
検査後水分をしっかり摂る
水分を十分摂ることが大切です。検査当日は水やお茶などを普段よりも多めに摂るようにします。水分の摂取量が少ないと、体内の水分が不足し、便が固くなる懸念があります。
また、検査翌日はコップ1杯の水を飲むと、腸が刺激され、腸の蠕動運動が促進されます。
朝昼晩しっかりご飯を摂る
食事内容については、特に制限はありません。規則正しく食事をとるようにします。朝ごはんは抜かないようにしましょう。野菜など、食物繊維を豊富に含むものは排便を促す効果が期待できますので、積極的に摂るようにしましょう。
ウォーキングなどの軽い運動をする
バリウム検査後、入浴や運動は普段通り行って問題ありません。
ただし、軽い運動は便秘予防や改善に役立ちます。例えば、30分程度のウォーキングや軽い腹部を伸ばしたり捻ったりして刺激を与えるストレッチなどを行うと良いでしょう。
便意がなくてもトイレに行く
決まった時間にトイレにいくことで、腸のリズムが整えられる効果が期待できます。特に、朝にトイレに行く習慣を普段からつけておくと便秘予防につながります。
便意を感じたら、我慢せずにトイレに行くこともバリウムをしっかりと出し切るためには大切です。
完全排出するまで飲酒は控える
アルコールは利尿作用があり、腸内の水分を奪い、バリウムが固まりやすくなってしまうというデメリットがあります。そのため、バリウムが排出されるまでは飲酒は控えましょう。
「バリウム」についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「バリウム」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
バリウム検査後、下剤を飲んで何時間排便がなかったら医療機関を受診すべきですか?
木村 香菜 医師
一般的には下剤服用後12〜24時間以内に排便がない場合、医師に相談してください。48時間以上便が出ない場合は、腸閉塞のリスクがあるため早めの受診を推奨します。
バリウム検査後に便秘で便が出ないのはなぜ危険なのでしょうか?
木村 香菜 医師
腸内でバリウムが固まると、腸の通過が妨げられて腹痛や嘔吐を引き起こすことがあります。重度になると手術が必要なケースもあります。
胃の検査後、白いバリウム便は少しでも出ていれば問題ないでしょうか?
木村 香菜 医師
排便が通常通りにあるようであれば問題はないと考えられます。一方で、少量しか排便がない、腹痛、嘔吐などの症状が現れた場合には、すぐに医療機関に連絡のうえ、適切な処置を受けるようにしましょう。
まとめ バリウム検査後の便通が悪いときは消化器内科を受診しよう
バリウムは1〜2日でほとんど排出されますが、排便がない、嘔吐や腹痛などが続くときは注意が必要です。水分・食事・軽い運動で自然排出を促し、2日以上変化がない場合は消化器内科を受診しましょう。放置せず、早めの対応が安全です。
「バリウム」検査後の異常で考えられる病気
「バリウム」から医師が考えられる病気は11個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
これらの病気では総じて初期段階では自覚症状が出ないことが多いです。バリウム検査などのがん検診によって、早期発見が可能となる場合もあります。
「バリウム検査」と関連する症状
「バリウム検査」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する病気
- みぞおちの痛み
- 腹部の違和感
- 黒色便
- 嘔吐
- 吐き気
- 体重減少
バリウム検査後にはまれではありますが腸閉塞になってしまう方などがいます。また、バリウム検査でわかるような病気のなかには、これらのような症状を呈するものもあります。