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矯正治療の失敗を避ける! 専門医が教える治療の過程で必ず伝えるべき患者の希望

 公開日:2025/11/29
矯正治療の結果に不満… その原因と納得のいく結果を得るための対策

矯正治療を進めるなかで、治療の進捗や内容、結果に疑問や不安を感じる患者さんは少なくありません。矯正治療中の不安や疑問をどのように解消していけばよいのか、しぶたに矯正歯科の渋谷先生に解説していただきました。

渋谷 直樹

監修歯科医師
渋谷 直樹(しぶたに矯正歯科)

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国立大学法人東京医科歯科大学卒業。同大学院にて歯学博士を取得。公立大学法人横浜市立大学附属市民総合医療センター歯科・口腔外科・矯正歯科の指導診療医として顎変形症を中心とした矯正治療を担当。(現在非常勤診療医)2017年東京都世田谷区にしぶたに矯正歯科を開院。「エビデンス(医学的根拠)に基づいた、お子様が成人するまでの一貫した治療を提供する」ことをコンセプトに顎変形症などの大学病院と連携した治療にも力を入れている。日本矯正歯科学会認定医。ほか学会発表、論文など多数。

編集部編集部

矯正治療では「自分が思っていた結果と違う」という不満の声もよく聞かれますが、なぜこのようなことが起こってしまうのでしょうか?

渋谷 直樹先生渋谷先生

患者さんの思い描いていた理想の歯並びと、実際の状況との間にギャップを感じた際に、このような不満が生じやすくなります。この状況は、歯科医が考える治療のゴールと、患者さんが求めるゴールとの間にズレが生じている可能性を示唆しています。そうならないためには、治療の過程ごとに患者さんの希望と先生が提供する治療との「すり合わせ」をしっかりしていくことが大切です。

編集部編集部

具体的に、どのように「すり合わせ」をしていくとよいでしょうか?

渋谷 直樹先生渋谷先生

矯正治療は最初に前歯の凹凸が解消され、次にすき間が閉じ、最後に上下の奥歯の噛み合わせを調整するといったように、歯並びを段階的に改善していきます。この過程のなかで、「中心のズレが気になる」「前歯の噛み合わせをもう少し良くしたい」といった具体的な気づきがあれば、その都度先生に伝えることが大切です。このように患者さんの希望を共有することで、歯科医も治療のゴールをより明確に理解でき、スムーズな治療につながります。

編集部編集部

それでも治療後に不満が残った場合は、どうしたらよいでしょうか?

渋谷 直樹先生渋谷先生

保定段階に入った後に上下の噛み合わせが気になる場合でも、保定期間内に改善することがあります。したがって、まずは気になるところを率直に担当医に伝えてみてください。もし、再治療が必要だと判断された場合は、具体的な治療方法や期間、費用についてしっかり質問することをおすすめします。それでも納得のいく説明が得られない場合は、セカンドオピニオンを検討してみるのも方法の1つでしょう。

※この記事はメディカルドックにて<矯正治療の不安・疑問は先生にどう伝えたらいい? セカンドオピニオンの進め方も解説>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

この記事の監修歯科医師