「膵臓がん」を発症すると「腰にどんな痛み」を感じる?痛みを感じる原因も医師が解説!

膵臓がんを発症すると腰にどんな痛みを感じる?メディカルドック監修医が膵臓がんを発症すると腰のどこに痛みを感じるか・ステージ分類などを解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「膵臓がん」を発症すると「腰にどんな痛み」を感じる?痛みを感じる原因も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
岡本 彩那(淀川キリスト教病院)
目次 -INDEX-
「膵臓がん」とは?
膵臓がんとはどのような病気でしょうか。
膵臓とはお腹の中、胃や十二指腸の裏にある臓器で、いろいろなホルモンと出したり、血糖を下げたり、消化液を作る働きを担います。その膵臓に発生するがんを膵臓がんと言います。膵臓がんは膵臓がある位置により早期発見しづらく、また進行が早いため見つかった時点で進行がんとなっていることも多い病気です。ここでは膵臓がんについて解説していきます。
膵臓がんを発症すると、腰にどんな痛みを感じる?
膵臓がんができた場合、痛みを感じることがあります。お腹、とくに上の方が痛むことも多いですが、膵臓はお腹の中でも背中側に位置しているため、背中や腰に痛みを感じることがあります。
鈍い痛み(鈍痛)
膵臓がんになった場合は膵臓がんが回りの組織、臓器や神経などを圧迫することで、腫瘍自体により痛みが出ることがあります。この場合は重く、鈍いような痛み、鈍痛と感じます。がんそのものによる痛みの場合は姿勢や動きなどで大きくは変わらず、常に続く痛みとして表れることが多いでしょう。
上腹部~背中、腰にかけての痛み
膵臓はお腹の上の方、胃や十二指腸の裏あたりに位置します。そのため膵臓がんによる痛みが出る場合は、上腹部や背中、腰に痛みが出ることがあります。また、がんが神経を圧迫した場合は肩などに痛みが出ることもあります(放散痛)。
骨への転移による痛み(姿勢・動作など)
膵臓がんが背骨に転移し、痛みが出ている場合は姿勢や動作により痛みが悪化することがあります。ひどいときは起き上がるなどの動作でも強い痛みが出てしまうため、動けなくなってしまいます。また、脊髄などの神経を圧迫することもあり、時には下肢にしびれなどの症状が出ることもあります。
通常は医療用麻薬などによる鎮痛などを行いますが、症状がひどい場合は症状を抑えるための放射線治療を行うこともあります。
膵臓がんを発症すると、腰の左側に痛みを感じる原因
膵尾部がんによる痛み
膵臓はお腹の上の方で胃や腸の裏、つまり背中側に位置しています。腸に近いところから頭部、体部、尾部と分けられますが、膵尾部は身体の左側に位置します。そのため膵尾部がんができてしまい、それによる痛みの場合は左のお腹や背中、腰に痛みが出ることがあります。
膵臓がんを発症すると、腰の右側に痛みを感じる原因
膵頭部がんによる痛み
膵臓がんが膵頭部側に出来た場合、がんの位置は身体の右側になります。膵臓がんが進行し、がんによる痛みが出てきた場合、膵頭部がんであれば身体の右側に痛みが出ることがあります。またその他、膵臓の周囲には大きな血管や神経が走っています。がんがこの神経に及んでしまうとそれによる痛みが出ることがありますが、この痛みが右の腰の痛みとして感じられることもあります。
膵頭部がんによる胆管閉塞に伴う痛み
膵頭部(十二指腸、膵管の出口に近い方)には肝臓からの消化液を腸に流す「胆管」という管が通っています。膵臓がんがこの膵頭部にできた場合、この胆管を詰めることがあります。
その場合は肝臓からの消化液(胆汁)が流れなくなって痛みが出たり、胆汁がよどんだところに感染を起こしたり(胆管炎)することがあります。その場合、お腹の痛みや時には右の背中〜腰に痛みが出ることがあります。
膵臓がんを発症し、腰に痛みを感じる場合のステージ分類
StageⅡ以上で腰に痛みを感じるかも
膵臓がんは早期癌の場合、症状がほぼないということが多く、たまたま何かの検査を行って見つかったということがほとんどです。早期癌から進行癌となったとしても、StageⅠの場合では膵臓内にがんがとどまっており転移もないため無症状のことがほとんどです。
膵臓の外にがんが広がった場合は痛みや黄疸などの症状を起こすことがありますが、この時点でStageⅡになっています。ただし、StageⅡでも自覚症状がないということも多く、さらに進行して初めて痛みなどの症状が出てきて、がんに気づく、ということも決して稀ではありません。
「膵臓がんの腰痛」についてよくある質問
ここまで膵臓がんの腰痛などを紹介しました。ここでは「膵臓がんの腰痛」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
膵臓がんの他に腰が痛くなるがんはありますか?
岡本 彩那 医師
あります。膵臓もですが、背中や腰に近い場所にがんができた場合は腰痛が出る事があります。腎臓がんや、時には大腸がんでも出る可能性はあります。また、別の場所のがんであっても、背骨に転移してしまった場合は転移による腰痛が出てくる事があります。
編集部まとめ
膵臓がんは初期では無症状のことが多く、症状が出た時には進行している、と言うことがほとんどです。特に腰の痛みが出ている場合はほぼ進行がん、場合によっては末期であったとしてもおかしくありません。
膵臓がんのリスクを少しでも減らし、定期的に検診などを受ける事、もし膵臓がんを疑うような症状がある場合には早めに病院を受診する事が重要です。
「膵臓がん」と関連する病気
「膵臓がん」と関連する病気は6個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
糖代謝系の病気
膵臓が原因で起こる主な病気を列挙しました。癌ではなくても類似の症状が出現することがあります。また、膵臓にこのような異常があった場合は膵臓がんのリスクともなりうるので、定期検査を受けることが重要です。
「膵臓がん」と関連する症状
「膵臓がん」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 背部痛
- 上腹部痛
- 下痢、脂肪便
- 黄疸
- 肝機能障害
- 腰痛
- 高血糖
膵臓がんは早期に発見することが難しいがんであることや、進行が早いため見つかった時点で進行がんとなっていることも少なくありません。早期の膵癌に特徴的な症状というものはありませんが、気になる自覚症状があれば一度医療機関で相談することも考慮してください。




