更年期の「睡眠障害」に有効な食べ物とは? 対策やケアを看護師が解説!
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更年期に伴う不眠や睡眠障害に悩む方が増えています。しかし、適切な生活習慣と環境調整を取り入れることで、良質な睡眠を取り戻すことが可能なのだそうです。朝日を浴びる習慣やブルーライトの影響を減らす方法、栄養素を意識した食事、さらには睡眠環境の整え方など、具体的な対策を看護師の安倍さんにお聞きしました。
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監修看護師:
安部 直子(看護師)
編集部
睡眠対策として何ができますか?
安部さん
・朝日を浴びる:メラトニンの分泌を高める
・寝る前にスマートフォンなどを使用しない:ブル―ライトがメラトニン分泌に悪影響を及ぼす
・入眠2時間前に湯船につかる:体内温度の変化により、眠気につながる
・飲み物に注意する:過度なアルコール摂取は眠りが浅くなる。コーヒーや緑茶のカフェインには覚醒作用がある
編集部
ほかにもできる対策はありますか?
安部さん
編集部
食べ物は睡眠に効果がありますか?
安部さん
・トリプトファン:睡眠ホルモンメラトニンの材料となるセロトニンを活性化する。大豆食品、乳製品、ナッツ類、バナナなどに含まれる。ビタミンB6(マグロなどの青魚、肉類、ごまなど)、炭水化物(穀類、いも類など)と一緒に食べると効果的
・グリシン:深部体温を下げ、睡眠の質が向上する。肉や魚介類などに含まれる
・GABA(ギャバ):興奮した神経を落ち着かせる。発芽玄米、発酵食品、きのこ類、トマトなどに含まれる
あくまでも良い睡眠のために摂取しなければと思わず、楽しんで食べることが大切です。
編集部
睡眠障害がひどい場合の治療法はありますか?
安部さん
市販薬は「睡眠改善薬」で、不眠症の治療薬とは異なります。内科や心療内科、精神科、睡眠専門の外来などで行われる治療は、薬物療法や生活習慣指導、認知行動療法などです。更年期障害による不眠症の場合は婦人科でホルモン補充療法やその人に合った漢方薬が処方されています。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
安部さん
更年期障害全般、そして不眠に悩む女性はたくさんいらっしゃいます。忙しい日々の中で少しでも立ち止まり、副交感神経を優位にして良い睡眠が得られるよう意識をしてみましょう。
※この記事はメディカルドックにて【「なかなか寝付けない..」更年期の睡眠障害、どうすればいい? 看護師が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。