糖尿病患者におすすめの運動とは?食後30分がポイント! 効果的な方法と注意点
糖尿病患者にとって、適切な運動は血糖値のコントロールや合併症予防に重要な役割を果たします。有酸素運動やレジスタンス運動が推奨されており、食後30分〜1時間のタイミングで行うことで、食後の血糖値上昇を抑える効果が期待できます。この記事では、糖尿病患者に効果的な運動法と注意点について理学療法士の河江さんが詳しく解説します。
監修理学療法士:
河江 敏広(理学療法士)
編集部
糖尿病患者は、どのような運動が効果的なのですか?
河江さん
糖尿病患者に効果的な運動としては有酸素運動、レジスタンス運動が挙げられます。有酸素運動では150分/週の頻度で、運動中に会話ができる程度が効果的とされています。また、レジスタンス運動は1日あけて週2~3回が望ましいですね。運動の強度は10~15回繰り返すことができる強度を1セットとして開始し、セット数を1~3回へ増加させることが推奨されています。
編集部
運動を行う適切なタイミングはいつですか?
河江さん
糖尿病患者は食後30分〜1時間で実施することが推奨されています。理由は、この時間帯に消化が進み、最も血糖値が高くなるためです。その時間に運動を行うことで、高くなりやすい食後の血糖値の上昇を抑える働きをすると考えられています。また、インスリンを使用している場合はこの時間に運動を行うことで低血糖を予防することが可能となります。
編集部
運動を行う際に気をつけるべきことはありますか?
河江さん
運動を行う際に最も注意すべきことは合併症の重症度の把握ですね。糖尿病の3大合併症では重症度が高いと禁忌となる運動も存在するためです。また、インスリンの使用や低血糖を引き起こす薬剤の使用している場合も、低血糖を引き起こす可能性があるので注意する必要があります。
※この記事はMedical DOCにて【糖尿病の運動で血糖値が下がる仕組みとは? 運動療法の科学的根拠を理学療法士が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。