全粒粉のメリット・デメリット ミネラルの吸収が悪くなるって本当?
体に良いと聞くことの多い全粒粉ですが、便秘解消や食べ過ぎ防止などのメリットだけでなくデメリットもあります。管理栄養士の鈴木さんに詳しく教えてもらいました。
監修管理栄養士:
鈴木 ともみ(管理栄養士)
編集部
全粒粉のメリットについて教えてください。
鈴木さん
全粒粉は小麦を丸ごと粉にしているので、小麦に比べて栄養素が豊富に含まれています。ビタミンB1は糖質の代謝に関与していて、食物繊維は血糖値の急激な上昇を抑えてくれ、便秘解消につながります。また、食物繊維を多く摂取することで動脈硬化の予防になります。
編集部
ほかにはどんな健康効果が期待できますか?
鈴木さん
日々の生活に取り入れていると、2型糖尿病や肥満の改善に役立ちます。全粒粉で作ったパンや、パスタはよく噛んで食べる必要があるため、満腹中枢が刺激され食べ過ぎを防ぐことができます。
編集部
全粒粉のデメリットはあるのでしょうか?
鈴木さん
よく聞かれることとしては、「フィチン酸」には小麦や米糠、豆類に含まれているのですが、ミネラルの吸収を阻害してしまい体に悪影響を与えてしまう場合があるということです。また、酸化しやすく保存しにくいという特徴があります。一般的な小麦粉は未開封ですと1年程度保存できますが、全粒粉は1~2か月程度しか日持ちしないので注意が必要です。
※この記事はMedical DOCにて【「全粒粉」は体に良い? 悪い? 健康効果やダイエットへの影響を管理栄養士に聞く】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。