足白癬の症状や原因、治療方法とは?
足白癬(読み方:あしはくせん、別名:水虫)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。
この記事の監修ドクター:
福井 実緒 医師(両国駅前ふくい皮膚科 院長)
足白癬とは
みずむし(足白癬)は、足の皮膚糸状菌(真菌)感染症です。
引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/17-皮膚の病気/皮膚真菌感染症/みずむし
足白癬の症状
足の裏に小さな水膨れが生じ、水膨れが破れると皮が剥ける小水疱型(汗疱型)と足の指の間の皮が剥けたり、白くふやけたりする趾間型、ヒビ、アカギレのように足の裏全体が硬くなる角質増殖型に分類されています。ただし角質増殖型は稀な病型です。小水疱型や趾間型は、季節的に暖かくなると症状がでて、涼しくなると自然に症状が治まってきますが、角質増殖型は季節的変動がなく、むしろ冬期にはひび割れて痛いこともあります。角質増殖型の足白癬は爪白癬(爪の水虫)を合併していますが、小水疱型、趾間型の足白癬は長い間治療せずに放置していないと爪白癬を合併することはありません。
引用:日本皮膚科学会
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa10/q10.html
足白癬の原因
白癬菌は、水虫にかかった人の皮膚からはがれ落ちる角質(鱗屑)の中にも生きているので、それを素足で踏んだりして菌が付着することにより感染します。しかし、菌が付着しただけで、すぐに水虫になるわけではありません。感染が成立するのは、洗い流されずに残った菌が、傷ついた角質から入り込み、なおかつ繁殖しやすい環境にあった場合です。
引用:第一三共ヘルスケア くすりと健康の情報局
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/16_mizumushi/
足白癬の検査法
白癬菌が寄生している部位をメスやハサミでとって、顕微鏡で観察します。この時苛性カリ(KOH)を検査材料にたらし、カバーグラスで覆ってから顕微鏡で観察すると、角層や爪などが溶けて白癬菌が見えやすくなります。そのためこの検査法をKOH直接鏡検と言います。この直接鏡検によって白癬菌が見つかれば白癬で、見つからなければ白癬ではありません。
引用:日本皮膚科学会
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa10/q07.html
診断方法は、症状の出ている部分の皮膚を一部取り、顕微鏡を使って検査をします。
足白癬の治療方法
最も安全な治療法は、抗真菌薬を患部に直接塗ることです(外用)。しかし、足白癬は再発がよくみられ、抗真菌薬を長期的に使用しなければならないことも多くあります。イトラコナゾールやテルビナフィンなどの抗真菌薬の服用が有効ですが、副作用が出ることがあります。再発の可能性を減らすために、抗真菌薬を皮膚に塗ることもできます。
引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/17-皮膚の病気/皮膚真菌感染症/みずむし
足が蒸れることで菌が増殖しやすくなるため、蒸れないように心がけることが大切です。また、菌がついてだいたい24時間以内に洗えば感染しないと言われているので、毎日足を石鹸で洗うようにすることで、足白癬の予防につながります。