目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 病気の事典
  3. ED(勃起不全)の症状・原因・治療方法について

ED(勃起不全)の症状・原因・治療方法について

 更新日:2023/03/27

ED(勃起不全)(読み方:ぼっきふぜん)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
田中 孝明 医師 田中診療所 院長

ED(勃起不全)とは

EDとは:満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか,または(and/or)維持できない状態が持続または(or)再発すること

引用:日本泌尿器科学会 ED診療ガイドライン[第3版]
http://www.urol.or.jp/info/guideline/data/26_ed_v3.pdf

田中 孝明 医師 田中診療所 院長監修ドクターのコメント
インポテンツは、最近ではED(Erectile Dysfunction:勃起不全)と呼ばれていて、勃起機能障害のことを言います。性交時、十分な勃起が得られない、勃起が維持できないため、満足な性交が行えないという症状があります。また、EDは完全に勃起しない状態と捉えがちですが、勃起までに時間がかかることがあれば、EDの疑いがあります。

ED(勃起不全)の症状

「なかなか勃起しない」「最近、性行為に自信が持てない」「最後まで満足のいくような性交ができない」「たまに勃起しないことがある」
このように、EDといっても感じる症状は人それぞれです

引用:バイエル薬品 EDネットクリニック.com
https://ed-netclinic.com/about_ed/sick.php

田中 孝明 医師 田中診療所 院長ドクターの解説
・勃起するまでに時間がかかる。
・勃起の持続時間が短い
・勃起はするが性行為の途中で萎えてしまう。
・性行為の満足度が低
・日によって勃起しない
・朝立ちしない上記の症状はすべてEDの可能性があります。

ED(勃起不全)の原因

確かに歳を重ねるとEDになる割合は高くなります。しかし、最近は歳のせいだけではないことがわかっています。知らず知らずのうちにストレスをためていたり、不規則な食事を続けていたり、車での通勤による運動不足、連日のお酒の飲みすぎ、喫煙など毎日の生活パターンが原因となって起こることが多いのです。糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病の方は、EDになるリスクはさらに高くなります。

引用:バイエル薬品 EDネットクリニック.com
https://ed-netclinic.com/about_ed/type/

田中 孝明 医師 田中診療所 院長監修ドクターのコメント

原因としては、先天的なものも少なからずありますが、後天的な原因によるものが大多数です。EDの割合は加齢により高くなっていきます。しかし、最近ではストレスなど心因性によるもの、お薬の影響によるもの、ホルモンバランスの影響によるもの、不規則な生活によるもの等、年齢に関係なく若年層の方でもなり得ます。また、動脈硬化があると、陰茎海綿体の動脈が拡がらず、十分な血液が流れ込まない為、勃起しない、満足な勃起を得ることができないという症状がおこります。

以下、主な原因です。

・心理的な要因
心理的な要因として、ストレス、不安、うつ、など心理的な原因からEDになることがあります。年齢で言えば20代~40代の若年層に多いようです。

・加齢
加齢により、糖尿病、高血圧など生活習慣病にかかる人が多くなることから、年齢が上がるに連れEDの割合が増えております。

・神経系の障害
脳出血、脳腫瘍、脳外傷、パーキンソン病、アルツハイマー病などは、自律神経障害を起こすので、EDの原因となります。

・手術や外傷
事故などにより、脊髄が損傷しEDの原因になる事もあります。 また、前立腺がん、膀胱がん、直腸がんなどによる、手術でその周辺にある神経、血管を損傷し、EDになることもあります。

・その他
泌尿器科系の前立腺肥大などの疾患、腎不全、陰茎の先天性の疾患はEDの原因になります。

・薬剤
服用している薬剤によりEDを引き起こすこともあります。 よく知られている薬剤として、中枢神経、末梢神経、循環器系、消化管などに作用する薬剤などがあります。

ED(勃起不全)の検査法

a. 基本評価
・診察室の環境
・問診
・合併症
・薬物/嗜好品
・運動
・勃起機能問診票(IIEF5)
・身体所見
・臨床検査

b. 専門医によるオプション検査・特殊検査
例:血管性EDの診断に対する血管造影検査など

引用:大東薬品工業
http://www.daito-p.co.jp/reference/ed.html

田中 孝明 医師 田中診療所 院長監修ドクターのコメント

診断は問診がメインです。なお、EDはセルフチェックができます。

・セルフチェック-IIEF 国際勃起機能スコア

セルフチェックについて詳しくは、
http://www.ed-kobe.com/check/
こちらのサイトをご参照ください。

ED(勃起不全)の治療方法

EDの原因にかかわらず、大部分のEDは治療可能です。治療法の第一歩は、高血圧症、糖尿病、喫煙や高コレステロール値などの生活習慣病の関連因子を取り除くことです。

それ以外に、あなたと医師の間でEDの治療について話し合い、適切な指導のもとで治療法を選択することになります。問診や健康チェックで問題がなければ、心因性か器質性かにかかわらず診断的治療として、まず経口薬の効果で評価するのが最近の傾向です。

引用:ファイザー ED-info.net
https://www.ed-info.net/diagnosis/about.html

田中 孝明 医師 田中診療所 院長監修ドクターのコメント
治療のファーストチョイスはお薬(PDE5阻害薬)となります。現在この種のお薬は3種類あります。
・バイアグラ
・シアリス
・レビトラ
なお、バイアグラは後発品(ジェネリック)もあります。投薬以外では、勃起補助具の使用や、陰茎海綿体注射、陰茎のうちに補助具を挿入する手術などもあります。

この記事の監修ドクター

この記事の監修医師