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急性糸球体腎炎の症状・原因・治療方法とは?

 更新日:2023/03/27

急性糸球体腎炎(読み方:きゅうせいしきゅうたいじんえん)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
相澤 摩周 医師(医療法人相沢内科医院 院長)

急性糸球体腎炎とは

急性上気道炎を中心とする感染(主にA群β溶連菌)の後に、10日前後の潜伏期間を経て血尿・蛋白尿、尿量減少、むくみ(浮腫)、高血圧で発症する一過性の急性腎炎症候群です。小児~若年者に多い疾患ですが、成人にもみられます。

引用:東京女子医科大学 腎臓内科
http://www.twmu.ac.jp/NEP/shikyutai/kyusei-shikyutai.html

相澤 摩周 医師 医療法人相沢内科医院 院長ドクターの解説
溶連菌感染後に起こる病気です。通常は咽頭、扁桃炎への感染で終わるのですが、数週間後に免疫複合体が糸球体に影響をあたえると発症すると言われています。

急性糸球体腎炎の症状

溶連菌感染後急性糸球体腎炎は2〜12歳の小児に多い病気ですが、成人にもみられます。典型的には、咽頭炎や皮膚の感染症にかかった1〜4週間後に、突然尿量が減り、コーラ色〜褐色調の血尿、浮腫および高血圧が出現します。まれに急激な血圧の上昇のためにけいれん、嘔吐(おうと)などを伴う場合があります。
典型的な色の血尿は発症2週までの急性期にみられますが、徐々に改善し、その後顕微鏡(けんびきょう)的血尿が数カ月続きます。急性期には蛋白尿を伴うことも多いですが、通常は軽度です。尿量の減少や浮腫は腎機能障害によるものですが、90%前後の方は腎機能の後遺症を残すことなく回復します。
IgA腎症などの慢性糸球体腎炎が、感冒(かんぼう)(かぜ)をきっかけに急性に発症したり増悪した場合に同様な症状がみられる場合があり、注意が必要です。

引用:東京女子医科大学 腎臓内科
http://www.twmu.ac.jp/NEP/shikyutai/kyusei-shikyutai.html

相澤 摩周 医師 医療法人相沢内科医院 院長ドクターの解説
急激な足のむくみや尿量の低下があげられます。足を押して凹みが戻らないようであれば発症の可能性があります。

急性糸球体腎炎の原因

溶血性連鎖球菌などの細菌による扁桃や皮膚の炎症などがきっかけです。

引用:全国腎臓病協議会
http://www.zjk.or.jp/kidney-disease/about/class/acute-glomerulonephritis/index.html

急性糸球体腎炎の検査法

高度な血尿と蛋白尿をきたし、時に急激な腎機能低下を認めます。免疫物質である補体の低下や溶連菌感染を示すASO・ASK抗体価の上昇を認めます。症状と検査所見で診断しますが、他の腎炎との鑑別のために腎生検を施行することもあります。

引用:日本腎臓学会
https://www.jsn.or.jp/global/general/_3226.php#p-002

相澤 摩周 医師 医療法人相沢内科医院 院長ドクターの解説
尿検査、血液検査を行い、直前の既往を聞くことで判断できる場合もあります。

急性糸球体腎炎の治療方法

感染後の腎炎なので、感染の治療が中心になります。
尿量減少、むくみ(浮腫)、高血圧を認める場合には、安静、塩分・水分制限、利尿薬・降圧薬の投与を行うため、入院治療が必要です。

引用:東京女子医科大学 腎臓内科
http://www.twmu.ac.jp/NEP/shikyutai/kyusei-shikyutai.html

相澤 摩周 医師 医療法人相沢内科医院 院長ドクターの解説
安静にし、腎機能の保護(安静・減塩・低たんぱく食)をすることが必要になります。

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