角膜異物の原因や症状、治療方法をご紹介
角膜異物(読み方:かくまくいぶつ)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。
この記事の監修ドクター:
田中民江 医師(アイビー眼科 院長)
角膜異物とは
角膜外傷は、角膜に異物が付着または刺さった状態(角膜異物)で生じます。中でも鉄片が入った場合とアルカリ性の薬物が入った場合は特に注意が必要です。鉄片は一日以上放置すると、角膜鉄錆症といって、角膜表面に錆が残ってしまうことがあります。また、洗剤(特にアルカリ性のもの)が飛入した場合も、緊急に受診する必要があります。洗剤が飛入した際は、すぐに流水で洗眼を行ってから受診してください。
引用:北里大学北里研究所病院
https://www.kitasato-u.ac.jp/hokken-hp/visitor/section/soc/cornea/
角膜異物の症状
角膜上皮剥離および角膜異物では通常、痛み、流涙、眼の中に何かが入っているような感覚がみられます。眼が赤くなったり(眼の表面の血管の拡張によるもの)、ときには眼とまぶたが腫れたりすることもあります。目がかすむこともあります。光を見ると、瞳孔を収縮させる筋肉に痛みを伴うけいれんが生じることもあります。
眼を貫通するけがでも、同様の症状がみられることがあります。また、異物が眼を貫通した場合は、眼から液体が流れ出ることがあります。
引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/25-外傷と中毒/眼のけが/角膜上皮剥離および角膜異物
角膜異物の原因
角膜異物としては、飛んできたゴミ、植物片、昆虫、砂、小石、ハードコンタクトレンズなど様々なものがあります。代表定なものでは、鉄工所などで鉄を削る作業中に飛び散った小さな鉄片が黒目に刺さる「角膜鉄片異物」があります。
引用:医療社団法人 実直会 冨田実 アイクリニック銀座
https://www.tomita-ginza.com/ippan/cfb/
角膜異物の治療方法
一般的な治療法としては、点眼薬の麻酔をしてから、針やセッシで異物を除去し、感染予防の処置も行います。角膜に刺さっている異物は、顕微鏡下で丁寧に除去する必要があります。
鉄片が刺さって、錆が発生している場合は、錆をドリルなどで削り取ります。除去後は感染を予防するために、抗菌作用のある点眼薬と傷を早く治すための点眼薬(ヒアルロン酸など)を処方します。痛みが強い場合は眼軟膏を塗って眼帯をつけることもあります。
治療後は、2~3日後に必ず経過観察のために受診していただきます。引用:医療社団法人 実直会 冨田実 アイクリニック銀座
https://www.tomita-ginza.com/ippan/cfb/