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虚血性心疾患の症状・原因・治療方法をご紹介

 更新日:2023/03/27

虚血性心疾患(読み方:きょけつせいしんしっかん)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
品川弥人医師(しながわ内科・循環器クリニック院長)

虚血性心疾患とは

「冠状動脈硬化症(かんじょうどうみゃくこうかしょう)」ともいわれる病気で、心臓を動かすエネルギー(血液)を運ぶ血管である「冠状動脈」が硬くなって内腔が狭くなったり、つまったりしてしまう病気です。これが原因で、心臓を動かす筋肉に血液を十分に送れずになる「狭心症(きょうしんしょう)」やその筋肉の一部が死んでしまう「心筋梗塞(しんきんこうそく)」が起き、胸を締めつけられる痛みや息苦しさを感じることがあります。

引用:エーザイ
http://www.eisai.jp/diseases-and-symptoms/detail/pbaid_3_nodeid_213_faqid_226_detail.html

虚血性心疾患の症状

急に激しい運動をしたり、強いストレスがかかると、心臓の筋肉は一時的に血液(酸素、栄養)不足となり主に前胸部、時に左腕や背中に痛み、圧迫感を生じます。これが虚血性心疾患の症状です。

引用:国立循環器病研究センター 循環器病情報サービス
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/disease/ischemic-heart-disease.html

品川弥人医師 しながわ内科・循環器クリニック院長ドクターの解説
虚血性心疾患は「狭心症」や「心筋梗塞」など冠動脈が動脈硬化を起こすことにより起こる心疾患の総称です。典型的な症状は、胸全体が締め付けられるような胸部圧迫感や冷や汗などの症状多くあります。胸部の圧迫感が続く場合は重症化している可能性もありますので、早めに医療機関を受診するようにしてください。

虚血性心疾患の原因

虚血性心疾患の原因は1つではありません。冠状動脈をはじめとする動脈を硬くし、心筋梗塞や狭心症を起こしやすくする危険因子としては、「高血圧」「高脂血症」「喫煙」「ストレス」「肥満」「糖尿病」「高尿酸血症」などがあげられます。
このうち「高血圧」「高脂血症」「喫煙」は心筋梗塞の三大危険因子と呼ばれるもので、これら危険因子が1つもない場合に比べて、どれか1つあれば2倍以上、2つあれば約5倍、3つともあれば10倍以上も心筋梗塞が発生する率が高いという調査結果があります。

引用:エーザイ
http://www.eisai.jp/diseases-and-symptoms/detail/pbaid_3_nodeid_213_faqid_226_detail.html

品川弥人医師 しながわ内科・循環器クリニック院長ドクターの解説
虚血性心疾患になりやすい人は、生活習慣病(高血圧・脂質異常症・糖尿病など)がある人やたばこを吸う人です。特に喫煙は罹患率がかなり高くなる傾向にあります。また、中年以降の男性、閉経後の女性は罹患率が高くなるので、注意が必要です。日頃から生活習慣病に気を付け、また、定期的に健康診断を受けるようにしましょう。

虚血性心疾患の治療方法

虚血性心疾患の治療方法は、大きくわけて二つあります。それが、「薬物療法」と「再灌流(さいかんりゅう)療法」です。
虚血性心疾患の中でも、狭心症では主に薬物療法を行い、経過を見ながら再灌流療法を行いますが、心筋梗塞の場合には、迅速な再灌流療法を行うことが重要となっています。

引用:長寿科学振興財団 健康長寿ネット
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/kyoketsuseisinsikkan/chiryo.html

品川弥人医師 しながわ内科・循環器クリニック院長ドクターの解説
虚血性心疾患の治療は比較的軽度の場合は、通院による内服薬での治療、進行している場合は、心臓カテーテル手術や心臓バイパス手術などを行い、詰まってしまった血管を再開通させる治療を行います。退院後も基本的な生活習慣の管理が必要になります。

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