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小児矯正の装置の種類を紹介!1期治療と2期治療の違いも解説

 更新日:2024/02/06
小児矯正の装置の種類を紹介!1期治療と2期治療の違いも解説

矯正治療は、大人が受ける「成人矯正」と、小児期・学童期・青年期のいわゆる成長期(成人前まで)に受ける「小児矯正」に分けられます。

いわゆる「小児矯正」では、成長期にいかに適切な処置を行えるかが重要です。
ここでは子どもの年齢ごとに適した治療方法の内容や使用する装置の種類、子どもの頃に矯正治療を受ける重要性などを解説します。小児矯正を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

吉本 純一郎

監修歯科医師
吉本 純一郎(よしもと小児・矯正歯科クリニック)

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岡山大学卒業。兵庫の小児歯科、矯正治療の専門医院にて7年勤務。よしもと小児・矯正歯科クリニック開業。日本矯正歯科学会認定医

小児矯正とは

小児矯正とは

上述したように、小児矯正とは小児期・学童期・青年期のいわゆる成長期(成人前まで)の矯正治療のことで、成長期にいかに適切な処置を受けられるかが重要であり、年齢ごとに適した治療があります。
※どの装置を使うかは目的(何をしたいか)によって異なります。

4~10歳頃の矯正治療

4~10歳頃の子どもに対する治療では、歯の萌出、顎の成長、噛み合わせ、特定部位の出牙の負担、習癖(舌の癖、指しゃぶりなど)の改善といった、放置しておくと後に悪影響を及ぼす可能性のある問題の解決と改善を図ります。歯をきれいに並べる目的の矯正治療はあまり行わず、お子さんの本来あるべき成長と発育への誘導を目標に治療を進めます。単に歯がきれいに並んでいないなどといった状態は、この時期では観察することが多いです。

装置を装着する場合は、その周辺に汚れが溜まりやすくなるため、保護者の方によるケアが大切です。この期間の矯正治療装置を付ける期間をできる限り短くすることと、いつ、どのような治療を行うかのタイミングの見極めが重要になります。

10歳頃~の矯正治療

永久歯をきれいな歯並びにする本格矯正の準備(第一期治療)および本格矯正(第二期治療)が始まります。本格的に永久歯をきれいに並べるのは永久歯が生え揃ってからですが、その前に準備することで、後の本格矯正がスムーズに進んだり、治療の選択肢が増えたり、有利になる場合があるなど、永久歯が生え揃う前に第一期治療を開始した方が良いケースがあります。上下の奥歯の位置を合わせる、顎の成長を誘導するといった治療が行われます。

歯の生え変わりや成長には個人差があるため、上記の年齢はあくまで目安です。顎の変形症や受け口などの症例では、顎の成長度合いによっては成長が終了するのを待ってから矯正する方が良い場合もあります

小児矯正の第一期治療で使用する装置

ここからは、小児矯正の第一期治療で使用する装置を説明します。

 

可撤式矯正装置

可撤式矯正装置

可撤式(かてつしき)とは、患者さんが自由に取り外しができることを意味します。可撤式矯正装置の多くは、マウスピースのような形をしています。

拡大床(かくだいしょう)
拡大床とは、歯列を拡げるための矯正装置です。「床矯正装置(しょうきょうせいそうち)」の一種で、プラスチックのプレートと金属製のワイヤーから構成されています。自由に取り外すことができ、装置による違和感や異物感もそれほど大きくはないことから、子どもの心身にかかる負担も抑制できます。拡大床小児矯正でよく用いられる装置の一つです。

機能的矯正装置(きのうてききょうせいそうち)
機能的矯正装置とは、口の周辺の筋肉の働きを利用して、顎の骨の位置や成長を正常化するものです。一般的には「バイオネーター」や「アクチバトール」、「フレンケル」と呼ばれる機能的矯正装置が用いられます。床矯正と同様に自由に着脱できますが、装置の種類によって設計が異なります。出っ歯や受け口、乱ぐい歯など、様々な歯並びの種類に適応できます。

 

固定式矯正装置

固定式矯正装置

次に、口の中に固定するタイプの「固定式矯正装置」について説明します。

急速拡大装置(きゅうそくかくだいそうち)
急速拡大装置は、上の歯列に固定するタイプの矯正装置です。両方の奥歯に矯正用バンドを付けて、太いワイヤーで橋渡しをします。ワイヤーの中央部分には「拡大ネジ」が設置されており、それを毎日少しずつ回すことで歯列および顎の骨を拡張します。急速という名前が付いていることからもわかるとおり、歯列の拡大効果が大きい矯正装置です。その分、拡大に伴う痛みも強くなる点に注意が必要です。また、固定式の装置であることから、可撤式装置よりも心身にかかる負担は大きくなります。

クワドヘリックス装置
クワドヘリックス装置も矯正用バンドとワイヤーからなる装置ですが、拡大ネジのようなパーツは付随していません。その代わりにワイヤーの一部にヘリックスと呼ばれる輪っかが4つ(クワド)設けられていることが特徴です。狭くなっている歯列や傾いている歯を内側から改善するのに役立ちます。

リンガルアーチ
リンガル(舌側)とは、歯列の内側を意味する言葉です。奥歯に矯正用バンドを装着した上で、歯列の内側をなぞるような形でワイヤーを設置します。リンガルアーチもその他の固定式矯正装置と同様、歯列の拡大効果が期待できます。歯並びの乱れを歯列の内側から細かく整えることも可能です。大人の矯正治療でも使われる装置です。

 

顎外固定装置

顎外固定装置

顎外固定装置(がくがいこていそうち)は、口の外に装着するタイプの矯正装置です。ここでは小児矯正でよく用いられる「ヘッドギア」と「上顎前方牽引装置」について説明します。

ヘッドギア
ヘッドギアは、上顎が成長しすぎている場合に用いられる矯正装置です。奥歯にバンドを付け、矯正用のワイヤーを口の外まで誘導します。頭部に装着するヘッドキャップや首に装着するネックストラップとワイヤーを接続して、上顎の成長を抑制します。一般的な小児の矯正装置よりも大きく、目立ちやすいといえます。

上顎前方牽引装置(じょうがくぜんぽうけんいんそうち)
上顎前方牽引装置の構造はヘッドギアと似ていますが、治療によって得られる効果は逆です。上顎前方牽引装置の場合は、文字通り上顎を前に引き出します。その結果、反対咬合の症状が改善されます。

小児矯正の第二期治療で使用する装置

小児矯正の第二期治療では、主に下記の装置を使用します。
 

表側矯正:ブラケット

 
表側矯正は、スタンダードな矯正装置です。歯列の表側にブラケットと矯正用ワイヤーを装着して、歯並びの乱れを細かく整えていきます。
 

舌側矯正(裏側矯正):ブラケット

舌側矯正は、裏側矯正とも呼ばれ、歯列の裏側にブラケットと矯正用ワイヤーを装着する装置です。外から装置が見えにくいことから、審美性を重視する場合におすすめといえます。裏側のため舌感がよくない場合があります。
 

マウスピース型矯正:マウスピース

マウスピース型矯正は、透明な樹脂製のマウスピースを使って歯並びを整える矯正方法です。目立ちにくく、着脱式である点が特徴です。
適応には制約があり、症例によっては適応できない場合があります。

小児矯正の重要性

歯のイメージ

歯並びが悪い背景には、骨格的な異常が潜んでいる場合が多いです。上の顎が小さすぎれば受け口になりますし、大きすぎると出っ歯になります。
顎の幅が狭いとスペースが不足して、乱ぐい歯などを誘発します。
そうした骨格的な異常は、発育期でなければ根本から改善することが難しいです。
成長期に矯正治療を受けておくことで、将来的な抜歯を回避できたり、指しゃぶりや舌を前に突き出す癖なども早期に改善できたりします。その結果、お口周りの筋肉も正常に発育していくことでしょう。

また、第1期と2期はセットでの治療が必要となることがほとんどで、費用は第1期矯正治療:20~40万円(税込)、第2期矯正治療:25~65万円(税込)となっています。治療期間や費用はお口の状態によって変わるため、歯科医院に相談してください。

よしもと小児・矯正歯科クリニックは小児矯正の複数の装置に対応

よしもと小児・矯正歯科クリニックイメージ

このように、小児矯正ではさまざまな種類の装置を使用します。どの装置が適しているかは、口の症状によって変わります。そのため、小児矯正の分野の経験が豊富な歯科医院で治療を受けることが望ましいでしょう。
よしもと小児・矯正歯科クリニックは、小児矯正の複数の装置に対応しているだけでなく、多くの治療経験があります。

 

見た目だけでなく機能面でも改善する小児矯正治療

小児矯正は、審美面よりも機能面の改善を重視する治療といえます。子どもの頃にしっかりと噛める歯並び・噛み合わせ・骨格を手に入れることができれば、大人になってからも口にまつわるトラブルで悩まされることが少なくなるでしょう。よしもと小児・矯正歯科クリニックは、見た目だけでなく、機能面も改善する小児矯正治療を重視しています。

 

目立ちにくく痛みの少ない矯正方法

よしもと小児・矯正歯科クリニック外観

小児期に目立ちやすい矯正装置を使うと、子どもの心身への負担が大きくなります。よしもと小児・矯正歯科クリニックでは、目立ちにくく、なおかつ痛みの少ない矯正方法を提案しています。これは、小児矯正が得意な歯科医院で治療を受けるメリットといえるでしょう。

 

心を込めたサポートでお子さんの口の健康を守る

よしもと小児・矯正歯科クリニック院長吉本純一郎

よしもと小児・矯正歯科クリニックでは、子ども一人ひとりの口の中を歯並びやむし歯など総合的な観点から診察し、治療を行い、健康的な成長を見守ることを意識しています。お子さんに心理的な負担が過剰にかからないように、できる限り気配りをして治療を行います。また、歯科医院を怖いと思うことがないように、親身な態度で状態を把握しながら、自分の子どもを治療するような気持ちで診療にあたっています。

小児矯正をお考えの方は、よしもと小児・矯正歯科クリニックにご相談してみてはいかがでしょうか。
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アクセス・住所・診療時間

横浜市営地下鉄ブルーライン仲町台駅より徒歩1分

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14:00~18:30

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