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歯並びを整える方法を知りたい方へ|歯列矯正の種類やセルフケアによる歯並び改善も解説

 公開日:2026/01/13
歯並びを整える方法を知りたい方へ|歯列矯正の種類やセルフケアによる歯並び改善も解説

歯並びを治す方法というとワイヤーを通して行う歯列矯正を思い浮かべる方が多いと思いますがそれ以外にもさまざまな方法があります。
この記事においては、歯並びを整える具体的な方法や、それぞれの方法のメリット・デメリットなどについて解説します。

中山 雄司

監修歯科医師
中山 雄司(おとなとこどもの歯並び 中山矯正歯科・小児歯科 西大寺)

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所属先:おとなとこどもの歯並び 中山矯正歯科・小児歯科 西大寺
出身大学:大阪歯科大学歯科矯正学講座
経歴: 2012年3月 大阪歯科大学卒業
    2018年3月 大阪歯科大学大学院歯学研究科博士課程終了
    2019年4月 大阪歯科大学 歯科矯正学講座 助教
    2021年4月 大阪歯科大学 附属病院矯正科 診療主任
    2024年6月 おとなとこどもの歯並び 中山矯正歯科・小児歯科 西大寺 開院
    2025年1月 大阪歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学)講師(非常勤)
取得資格:日本矯正歯科学会 認定医
所属学会:日本矯正歯科学会/ 近畿東海矯正歯科学会 / 日本舌側矯正歯科学会 / 日本顎変形症学会 / 近畿矯正歯科研究会

よい歯並びの基準と悪い歯並びの例

よい歯並びの基準と悪い歯並びの例
歯並びを整えるためにも、まずはよい歯並びと悪い歯並びというものはどのような状態なのかを確認しましょう。

よい歯並びの基準

よい歯並びについては、一般的に見た目の美しさが重視されやすいですが、審美的な要素だけではなく噛み合わせも含めて適切であることが大切です。

まず、見た目としてはそれぞれの歯がでこぼこせずにキレイなアーチを描いて並んでいると美しく見えます。それぞれの歯の間に不自然な隙間がないことも重要です。
上下の前歯の中心が顔の中心線と一致していることも、美しく見える要因といえます。

噛み合わせについては、奥歯をしっかりと噛み合わせた際、上の前歯が下の前歯よりも2~3㎜ほど前方に出ていて、下の前歯に数㎜かぶさるような状態が理想的な状態です。

また、横から見た場合のEラインや歯茎の見え方が気になるという場合もあります。
Eラインは鼻の先端から顎の先端を結んだラインで、このラインの内側に唇の先端が収まっていると、横顔が美しく見えやすいです。歯並びによって唇が前方に突出してしまうとEラインよりも外側に唇の先端が出てしまう可能性があるため、よい歯並びかどうかの一つの基準といえます。
歯茎については、笑ったときに歯茎が見えすぎたり、歯茎のラインが不均一だったりすると、口元のコンプレックスにつながることがあるため、こうした問題がないことも良好な歯並びの要因といえるでしょう。

悪い歯並びの例

歯並びが悪いとされる状態には、以下のようなケースがあります。

上顎前突(出っ歯)

上顎前突は上の前歯が下の前歯よりも過剰に前方へ出ている状態です。
どの程度前方に出ていると上顎前突と診断されるかというと、6~7㎜以上のオーバージェット(上の前歯の先端と下の前歯の先端の水平距離)がある場合を上顎前突とする場合が一般的です。
上顎前突は前歯で適切に噛みにくくなるほか、お口が半開きになって口腔内が乾燥しやすくなるなどのトラブルにつながります。
上顎前突は歯並びの問題だけではなく骨格の影響で生じる可能性があり、その場合に上顎前突を治すためには外科手術による骨格の治療が必要です。

下顎前突(受け口)

通常は上の前歯が下の前歯よりも少し前方に位置するのに対し、下の前歯が上の前歯よりも前方に出てしまう状態を下顎前突と呼びます。
下の前歯が前方に倒れるなどして生じるほか、下顎の過度な成長などによっても下顎前突になる可能性があります。

叢生(八重歯・ガタガタ歯)

歯がきれいなアーチではなく、でこぼことした状態で並ぶ歯並びを叢生と呼びます。
歯が永久歯に生え変わるタイミングで、顎に歯が生えそろうための十分なスペースがない場合に生じ、重度の場合は歯列から外れて生えてくるようなケースもあります。
歯の重なりが多いために歯ブラシが届きにくい箇所が多く、むし歯や歯周病のリスクが高くなる歯並びです。

空隙歯列(すきっ歯)

歯と歯の間に過剰な隙間が空いている歯並びを空隙歯列と呼びます。
叢生と逆で、歯が生えてくるスペースが大きすぎる場合や、矮小歯と呼ばれる小さい歯の場合、または生まれつき永久歯の本数が少ない場合などで生じます。
空隙歯列は歯の隙間から空気が漏れることで発音に問題が生じたり、食べ物が挟まりやすくなったりというトラブルにつながります。

開咬

奥歯を噛み合わせたときに、上下の前歯の間に隙間が空いてしまう状態を開咬(オープンバイト)と呼びます。
お口をしっかりと閉じにくくなるため、口呼吸が常態化してしまい、むし歯や歯周病などのリスクにつながります。

過蓋咬合

開咬が上下の前歯に隙間が空いてしまう状態であるのに対し、過蓋咬合は逆に上下の前歯が深く噛み合わさってしまう状態です。ディープバイトとも呼ばれ、噛み合わせたときに上の歯によって下の歯が見えなくなるような状態を指します。
過蓋咬合は笑ったときに歯茎が見えやすいガミースマイルになりやすいほか、奥歯で噛む力が強くなりすぎるため、顎関節症などのトラブルにつながるリスクがあります。

歯並びを治す方法

歯並びを治す方法
歯並びを治す方法にはさまざまな種類があります。
一つひとつの方法について、特徴やメリット・デメリットなどを見ていきましょう。

歯列矯正

歯列矯正は、専用の器具で歯に適度な力を加え続けることで、歯の位置を少しずつ動かしていく治療法です。
歯列矯正には大きく分けて2通りの方法があり、一つはブラケットとワイヤーを使用する方法、もう一つはマウスピース型矯正装置を使用する方法です。
それぞれの特徴を紹介します。

ブラケットとワイヤーによる歯列矯正

歯列矯正と聞くと歯に金属のパーツを装着している姿をイメージする方が多いと思いますが、それがブラケットとワイヤーという装置を使用する歯列矯正です。
ワイヤーを通すことが可能なブラケットと呼ばれる装置を歯の表面または裏面に歯科用の接着剤で固定し、そこに金属などでできたワイヤーを通して締めることで、歯に力を加えます。
歯に加える力の方向を調整しやすいため、幅広い症例に適応可能ですが、ワイヤーの調整などで定期的に通院が必要になることや、装着している器具の影響で歯磨きなどがしにくくなり、むし歯や歯周病、口内炎などのリスクが治療期間中高くなる点がデメリットです。

また、特に歯の表面側に装置を取り付ける場合はお口を開けた際に器具が見えやすいため、治療中の見た目を気にする方もいます。
白や透明な器具を使用したり、歯の裏側に装着したりすることで見た目を向上することも現在では可能です。

難しい歯の移動が必要な場合などには、歯列矯正用アンカースクリューという金属の器具を顎骨に埋め込み、そこを支点にして歯列矯正を行う場合もあります。

歯並びを整えるまでには数ヶ月から数年かかり、その後にも歯が元の位置に戻らないようにするための保定という対応が必要です。

マウスピース型矯正装置による歯列矯正

現在の歯並びよりも少しずつ理想的な歯並びに近づくように複数のマウスピースを作成し、それを定期的に交換しながら装着していくことで歯を動かす方法が、マウスピース型矯正装置による歯列矯正です。
使用するマウスピースが透明なので、治療中の見た目が不自然になりにくく、人前で話す機会が多いような方も気軽に取り組みやすい治療です。
また、食事中や歯磨きの際は器具を取り外せるため、清潔な状態を保ちやすく、口内炎などのトラブルにもつながりにくい点がメリットです。しかし飲食後に口腔内清掃を怠った状態でマウスピースを装着すると、唾液の自浄作用が働かないため、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。

また歯を動かせる方向などがある程度限定されるため、難しい症例などの場合には適応できない可能性があります。

歯並びを治した後の保定については、ワイヤー矯正と同じように行います。

外科的矯正治療

骨格が原因による上顎前突や下顎前突を治す場合には、適切な噛み合わせ、調和の取れた顔貌を実現するために、歯並びを整えるだけではなく手術によって骨の位置を改善する必要があります。
手術法にはさまざまなものがありますが、顎骨の一部を切って調整するなどの大がかりな手術であるため、しっかりと設備が整った医療機関で対応を行う必要があります。
なお、歯列矯正は一般的に自費診療で行われますが、外科的矯正治療が必要になるような顎変形症の方は、保険診療で治療を受けることができます。
保険診療で治療を行う場合、まずは歯列矯正で歯並びをある程度整えてから、手術で骨格を修正し、その後再度歯列矯正で噛み合わせを調整するという流れで治療が行われます。

小児矯正(予防矯正)

上述の歯列矯正は、主に永久歯が生えそろった成人を対象としたものです。
永久歯が生えそろう前の子どもの場合は、歯並びを直接整えるのではなく、歯がきれいに生えそろうための環境を作る、予防矯正と呼ばれるケアが行われます。
具体的な方法を紹介します。

床矯正

床矯正は、歯の内側に、顎骨を外向きに押し広げるような装置を取り付け、顎の拡大を促す治療法です。
しっかりと顎のサイズを広げることで、永久歯がきれいに生えそろうためのスペースを用意し、叢生などのトラブルを予防します。
床矯正は自分でつけたり外したりすることができます。

口腔筋機能療法(MFT)

口腔筋機能療法は、舌を意識して適切なポジションに置くようにしたり、唇をしっかり閉じられるようにするトレーニングを行ったりして、お口周りの状態を整えるというものです。
正しいお口の使い方を学ぶことで、歯並びを悪化させる癖を改善し、良好な発育をサポートします。

マウスピースによる口腔機能育成

口腔筋機能療法で目指す正しいお口の使い方の獲得を、専用のマウスピースを使用して行う治療法もあります。
小さい子どもでも無理なく取り組めるような方法が用意されているので、お子さんの良好な歯並びの獲得を目指したい方は早めに治療を取り扱う歯科医院に相談してみるとよいでしょう。

自己流の歯並び改善は高リスク

自己流の歯並び改善は高リスク
歯列矯正は歯に一定の力を加え続けることで歯を動かしますが、それならば自力で毎日歯を押せば歯並びを治せるのではと考える方もいるかもしれません。
しかし、歯を動かすための力加減は難しく、簡単に動くものではありません。。
また、強すぎる力が加わると歯や骨のダメージにつながる可能性がありますので、自己流でのケアはやめておきましょう。

歯並び改善のためにできるセルフケア

歯並び改善のためにできるセルフケア
自己流で歯を動かすことはできませんが、歯並びを改善するためにできるセルフケアはあります。
少しでも歯並びを良好にしたいという方は、下記を参考に取り組んでみてください。

口呼吸や頬杖などの日常的な癖を見直す

歯並びは日常的な癖などで悪化してしまう可能性があります。
例えば舌が間違った位置にあることで歯を押し出してしまうと、徐々に歯並びが悪化していくため、こうした癖を治すことが大切です。
どのような癖が歯並びの悪化につながっているかは歯科医院に相談してみるとよいですが、口呼吸や頬杖などは自分でも気が付きやすい癖なので、気が付いたら治すようにしましょう。

歯のケアを丁寧に行う

むし歯や歯周病などのトラブルは、歯並びを悪化させる要因の一つです。こうしたトラブルを予防するためにも、毎日の歯磨きなど歯のケアを丁寧に行うことが大切です。

歯列矯正を成功させるためのポイント

歯列矯正を成功させるためのポイント
歯並びを治す方法としては、やはり歯列矯正が有用な手段です。
歯列矯正を成功させるためには、下記の点に気を付けましょう。

歯科医師の指示に従う

歯列矯正を成功させるためには、何よりもまず歯科医師の指示にしっかりと従うことが大切です。
通院の頻度や日常でのケア方法など、しっかりと歯科医師の指示を守って治療を進めるようにしましょう。

保定装置の着用と定期通院を続ける

歯列矯正で失敗してしまう要因の一つが、不十分な保定です。歯並びをしっかり治しても、その状態をきちんとキープできずに後戻りしてしまうと、結果として失敗したと感じる状態になります。
保定装置は歯列矯正中と比べて装着時間が短めであることや、キレイな歯並びが達成できているために忘れてしまいがちです。しっかりと保定装置を使用し続けることや、治療後も定期的に歯科医院を受診して適切なケアを受けるようにしましょう。

口腔ケアを徹底する

歯列矯正中は、通常時よりも口腔内に汚れが蓄積されやすく、むし歯や歯周病などのリスクが高まります。
むし歯や歯周病が進行してしまうと歯列矯正を中断しなくてはならないため、日常的な口腔ケアを徹底して、こうしたトラブルを防ぎましょう。

自分に合った歯科医院を選ぶ

歯列矯正は長ければ数年間にわたって治療を行うため、信頼できる歯科医師のもとでしっかりと通い続けることが大切です。
診療時間や立地も含め、無理なく通い続けやすい歯科医院を選ぶようにしましょう。

総額費用と追加費用の有無を事前に確認する

歯列矯正でよくあるトラブルの一つが、治療期間が延びることによる追加費用などの発生です。
歯列矯正はそもそも高額になりやすい治療なので、予想していない費用が追加されると、しっかりと治療を終えることができなくなってしまう可能性もあります。
治療を始める前に、総額でどの程度費用がかかるのか、追加が必要な場合はどのような対応になるのかなどを確認して、費用面のトラブルを回避しましょう。

まとめ

まとめ
歯並びは歯列矯正で治すことができるほか、子どもの頃であればお口のトレーニングなどで良好な歯並びを目指すことも可能です。
歯並びの状態などによって適切な治療法は異なりますので、歯並びが気になる方は、まずは一度歯列矯正などを取り扱う歯科医院に相談して、自分に合った治療法を見つけてみましょう。

この記事の監修歯科医師

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