目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 歯科TOP
  3. 矯正歯科TOP
  4. 矯正歯科コンテンツ
  5. セラミック矯正の失敗を防ぐためには?費用相場や失敗しないために知っておくことについて詳しく解説します

セラミック矯正の失敗を防ぐためには?費用相場や失敗しないために知っておくことについて詳しく解説します

 公開日:2023/06/08
綺麗な歯

歯並びを矯正する方法には、さまざまなものがあります。ワイヤー矯正やマウスピース矯正など、それぞれ特徴も異なります。

中でもセラミック矯正は、治療期間が短くて済む治療方法です。セラミック矯正をするのであれば、失敗したくないと考える方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、セラミック矯正の失敗を防ぐ方法についてご紹介します。費用相場や失敗しないために知っておくことについても解説するので、参考にしてください。

古田 博久

監修歯科医師
古田 博久(歯科医師)

セラミック矯正の失敗を防ぐためには?

頭を抱える医者
セラミック矯正の失敗を防ぐために必要なことは、診断方法・治療計画・治療にあたっての注意点・費用などをきちんと把握することです。
正確に把握するためには、歯科医からのアドバイスや悩みの相談を行うことが大切です。
特に治療計画や内容などを分からずに進めていると、後々思ったような治療ではなかったことで後悔につながる可能性もあります。
また、思わぬ口内トラブルを引き起こした際にも後悔や失敗したと思うかもしれません。そのようなことにならないためにも、詳しく情報を把握した上で治療を進めましょう。

セラミック矯正の費用相場

計算機
セラミック矯正の費用は、1本あたり10万円〜15万円程度です。セラミック矯正は、セラミックの被せ物をすることにより、歯の形状を整えて歯並びを整える方法です。
強度のあるセラミックを使用し、天然歯に近い色合いのものを使用できるため、見た目も自然で目立つことがありません。
歯並びを整えると同時に見た目にもこだわりたい方にはおすすめです。また、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などの他の矯正方法とは異なり、歯を大きく動かす必要がありません。
そのため、治療期間も短くて済み、他の治療方法と比較しても費用は安価に行えます。
とはいえ、数本まとめて治療するとなると高額になるケースはあるため、きちんと費用を確認の上で治療を進めましょう。

セラミック矯正で失敗しないためには?

デンタルミラー
セラミック矯正で失敗しないためには、費用の把握だけでなく、他にも押さえておくべきポイントがあります。
治療を進める上で必要なポイントもあるため、正確に把握しておきましょう。ここでは、セラミック矯正で失敗しないためのポイントをご紹介します。

歯科医に相談する

看護師と患者
セラミック矯正で失敗しないためには、歯科医に相談することが大切です。費用や治療計画はもちろんですが、セラミック矯正を受けるにあたって決めるべき内容は沢山あります。
例えば審美性です。歯の形状・色・デザイン性なども相談できます。また、機能性や咬合も考慮してくれるかを相談しましょう。
歯は、見た目だけでなく、今後も長く使用するものです。きちんと機能しなければ、食事や発音などに影響します。
噛み合わせまで考えて提案してもらえるかを、歯科医に確認しましょう。さらに、治療の不安やリスクの確認も必要です。
治療が進んで、何かトラブルがあった際に、リスクを知らなかったでは後悔につながります。些細な不安なことでも良いため、念入りに相談して納得した上で治療を進めましょう。

定期的なメンテナンスを行う

定期的なメンテナンスを行うことも、セラミック矯正を失敗させないポイントです。セラミック矯正の治療自体が終わっても、メンテナンスは必要です。
特に、加齢によって歯肉退縮と呼ばれる歯茎が下がってしまう状態になることがあります。これには、自宅でのセルフケアだけでなく、定期的なメンテナンスが効果的です。
定期的なメンテナンス内容としては、次のようなものが挙げられます。

PMTCとは、歯科医による専門的な医療器具を用いての、歯の汚れを落とす治療です。自宅のブラシでは落としきれない汚れなどを落とし、口の中の細菌の繁殖を防げます。
スケーリングとは、歯石を取り除くことです。咬合状態の確認も行われて、正常な噛み合わせとなっているかを見てもらえます。
これらのメンテナンスを受けていれば、虫歯や歯周病を防げ、万が一これらの病気になった時に早期発見や治療を進められます。
早期発見と治療ができれば、それだけきれいな歯を持続することにもつながるため、非常に重要です。

歯の生活習慣を改善する

歯ブラシ
セラミック矯正で失敗しないためには、歯の生活習慣を改善することも忘れてはいけません。
特に関係の深い生活習慣が、歯ぎしりです。歯ぎしりによって強い力がかかり続けると、セラミックが割れるなどのトラブルを引き起こす可能性があります。
普段から歯の食いしばりをしている習慣がある場合には、この習慣を改善するようにしましょう。就寝中に歯ぎしりをしていたりといった習慣がある場合には、自力で歯ぎしりを止めることはできません。
マウスピースなどで、歯ぎしりによる歯への影響を医減らすことができるので、歯科医との相談の上で対策を進めても良いでしょう。
また、飲酒や喫煙を控えることも望ましいです。喫煙は歯周病を引き起こす可能性があり、アルコールは口内の細菌を増加させる可能性があります。
正しい口の衛生管理のためにも、歯科医と相談しながら飲酒や喫煙の量を調整すると良いでしょう。

セラミック矯正のメリット

説明する医師
セラミック矯正にはメリットも多いです。他の矯正の場合では、治療期間が長く高額な費用が必要ですが、セラミック矯正は比較的短期間で安く治療が進められます。
特に、仕事の都合などで治療期間が限られる方などであれば、選択肢の1つとして非常に有効でしょう。ここでは、セラミック矯正のメリットをご紹介します。

治療期間が短い

12月のカレンダー
セラミック矯正のメリットの1つが、治療期間が短い点です。セラミック矯正は、他の矯正とは異なり、ご自分の歯を動かしません。
他の矯正方法では、数ミリずつ動かすために数カ月~数年の期間を必要とします。しかし、セラミック矯正の場合は、歯を削って整えて被せ物をするだけです。
歯列がきれいになるように被せ物で整えていくため、歯の移動にかかるような時間はかからないです。
大切なイベントに合わせて治療を進めたい場合や、ずらせない予定までに治療を終わらしたいといった方でも選択しやすいでしょう。

費用が安い

費用が安い点も、セラミック矯正ならではのメリットです。本数や歯科医によって費用に違いはあるものの、他の矯正と比較すると非常に安価であるケースが多くあります。
例えばワイヤー矯正の場合の治療費用は、症状や矯正を行う歯の本数によっても異なりますが、30万円〜100万円程度するケースがほとんどです。
マウスピース矯正の場合でも、同様の費用が発生すると考えられます。しかし、セラミック矯正の場合は、1本あたり10万円~15万円程度です。
さらに、定期的なメンテナンスは必要ですが、矯正と比較すると通院回数も少ないです。毎月の調整費なども発生しません。

矯正中の見た目が悪くならない

セラミック矯正のメリットとしては、矯正中の見た目が悪くならない点も挙げられます。
ワイヤー矯正などの場合、歯の表面に矯正器具を装着するため、見た目が気になる方も多いです。自由に取り外せないため、思い切り笑えなくなってしまう方もいます。
しかし、セラミック矯正の場合は、矯正中の見た目がほとんど気になりません。被せ物が完成するまでは、仮の歯を装着できるため、普段と変わらない生活を送れます。
見た目が著しく変化しないため、いつでも始めやすいでしょう。

セラミック矯正のデメリット

歯科衛生士と患者
セラミック矯正には多くのメリットがありますが、一方でデメリットもあります。デメリットを正しく理解できていないと、治療中や治療後に後悔を感じるかもしれません。
また、デメリットをあらかじめ知っておくことで、備えることもできます。しっかりと把握して、治療を進めましょう。

噛み合わせが悪くなる

デメリットの1つとして、噛み合わせが悪化する可能性があります。
セラミック矯正は、ワイヤー矯正やマウスピース矯正のように、歯列や噛み合わせを矯正する治療方法ではありません。そのため、上下の歯が正常に噛み合わないことがあります。
噛み合わせを整えるためにセラミックを薄くするなどの方法も検討できますが、割れやすくなってしまうため、そのまま過ごすことも多いです。

歯を削る可能性がある

歯を削る可能性がある点もデメリットです。先述したように、セラミック矯正では、他の矯正治療のようにご自分の歯を動かしません。
その代わりに、被せ物を装着するために歯を削る必要があります。きれいに並んだ被せ物を装着するため、時には健康な歯を大きく削らなければならないケースもあるでしょう。
さらに、歯の神経に影響を与える場合もあります。これらの行為は、歯の寿命を縮めてしまう可能性があるため注意が必要です。

虫歯・歯周病になりやすい

スマホのカメラで確認する男性
虫歯や歯周病になりやすい点もデメリットに挙げられます。その理由としては、まず歯を削る治療が大きく関係します。
セラミック矯正を行うにあたって、歯の層で最も虫歯菌に強いエナメル質を削らなければなりません。
そのため、もし口内が不衛生な状態であれば、歯へのダメージを受けやすくなってしまうのです。簡単に虫歯になってしまう可能性もあります。
さらに、被せ物の構造上、歯と被せ物の間に段差が生じます。この段差には汚れがたまりやすく、不衛生な口内環境を招く原因の1つです。
汚れがたまり続けると、虫歯や歯周病のリスクを高めてしまうでしょう。虫歯や歯周病を防ぐためには、これまで以上にケアを行う必要があります。

根本の歯並び改善は見込めない

根本の歯並び改善は見込めない点も注意が必要なポイントです。セラミック矯正は、矯正という言葉がつくために歯並びも整えているイメージがあります。
しかし、あくまでも歯列をきれいに見せる治療であり、ワイヤー矯正のような根本的な歯並び改善の治療とは別物です。
そのため、セラミック矯正自体には、見た目の改善はできても根本的な歯並び改善の効果は見込めません。被せ物が取れてしまえば、元の乱れた歯並びのままです。
セラミック矯正を選択する際には、この治療特有のポイントを押さえて選ぶようにしましょう。

歯列矯正をする病院を選ぶポイント

お薬手帳とペン
セラミック矯正だけでなく、歯列矯正をする際には病院選びが非常に大切です。信頼できる病院でなければ、治療中も不安な思いをしながら進めなければなりません。
そのような不安やトラブルを招かないためにも、病院選びのポイントを押さえて、ご自分に合った病院を選べるようになりましょう。

丁寧なカウンセリングか

歯列矯正をする病院を選ぶポイントの1つが、丁寧なカウンセリングが行われているかです。カウンセリングは、治療前に行われることが多いです。
この時点で、丁寧にご自分の悩みを聞いてくれるかや、親身になって説明やアドバイスをしてくれるかをチェックしましょう。
矯正治療は何度も経験するものではないため、具体的な治療内容などを知らない可能性が高いです。治療後のメンテナンスや通院計画なども分からないケースが多いでしょう。
このようなポイントを正確に説明してくれ、些細な悩みにものってくれる方が、信頼関係を築けて安心して治療を進められます。
また、カウンセリング時点で、実際に治療を行ってくれる歯科医が対応してくれるかも重要です。歯科医とのコミュニケーションが取りやすく、さらに安心できるでしょう。

具体的な費用や期間を明示しているか

具体的な費用や期間を明示しているかについても、選ぶ際のポイントです。セラミック矯正は、他の矯正と比べると費用が安く、治療期間が短いと多くの方に認識されています。
しかし、具体的な金額や期間は分からないものです。症状や矯正治療の内容によっては、費用や期間が異なるため、明確な数字は歯科医にしかわかりません。
具体的な費用や期間を明示してくれない場合は、不安を抱えながらの治療になってしまい、治療後の後悔につながる可能性もあります。
そのような状況にならないためにも、治療前に具体的な数字で明示してくれる病院を選びましょう。

メリット・デメリットについての説明はあるか

歯医者と男性患者
病院選びの際には、メリット・デメリットについての説明があるかどうかにも注目して選びましょう。
セラミック矯正には、先述したようにメリット・デメリットがあります。デメリットは、後々の後悔につながる可能性もあるため、しっかり把握しておくことが重要です。
また、同時に他の矯正方法のメリット・デメリットについても、説明を受けて把握することが大切です。
ご自分の歯の状態によっては、セラミック矯正よりも適した矯正方法があるかもしれません。デメリット内容によっては、セラミック矯正が適切ではない可能性もあります。
あらゆる可能性を視野に入れて判断できるように、具体的なメリット・デメリットを理解した上で病院を選べるようにしましょう。

セラミック矯正の失敗例を把握して選ぼう

スマホを見せる女性
セラミック矯正は、歯並びの見た目がきれいになり、治療期間も短くて終えられる魅力的な治療方法です。
しかし、メリットがある一方でデメリットもあり、根本的な歯並びの矯正効果は見込めないなどの注意点もあります。
それらの認識が甘く失敗した例は多数あります。ご自分が失敗しないためには、過去の失敗例を学ぶとともに、正確にメリット・デメリットを把握して治療を選択しましょう。
とはいえ、ご自分だけで失敗例・メリット・デメリット・治療費用・治療期間を調べるのは大変です。ご自分の症状によっても異なります。
セラミック矯正をご検討の際には、専門の歯科医に相談して、詳細な情報を教えてもらって選択するようにしましょう。

編集部まとめ

歯科の看板
セラミック矯正は、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などと比較すると、治療費用が抑えられて治療期間も短期間で終えられます。

しかし、セラミック矯正の構造上、念入りにケアを行わなければ虫歯や歯周病のリスクが高いなどのデメリットも挙げられます。

また、矯正は根本的な歯並び改善効果はありません。そのため、それぞれの矯正方法の特徴・メリット・デメリットを把握した上での選択が重要です。

歯科医に相談して、ご自分に合った治療方法を提案してもらい、それぞれの特徴を把握した上で選択しましょう。

この記事の監修歯科医師