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歯並び悪い人が周囲に与える印象とは?悪い歯並びの例・歯並びが悪くなる原因や悪い歯並びを放置するリスクも紹介

 公開日:2023/06/08
白い歯

歯並びは、お顔全体の見た目や雰囲気などに影響を与えるため、印象を左右する大きな要素です。そのため、ご自分の歯並びと周囲に与える印象が気になっている方は多いのではないでしょうか。

ご自分の印象が悪く、その原因が歯並びにあると考えられるのであれば、矯正を考える方もいるでしょう。

そこで本記事では、歯並びが悪い人が周囲に与える印象について解説します。
悪い歯並びの例・歯並びが悪くなる原因・悪い歯並びを放置するリスクなどもご紹介するので、参考にしてください。

古田 博久

監修歯科医師
古田 博久(歯科医師)

歯並び悪い人が周囲に与える印象とは?

笑顔のビジネスマン
歯並びが悪い人が周囲に与える印象には、次のようなものが考えられます。

  • 清潔感がない
  • 仕事ができない
  • 魅力を生かせていない

性別を問わずに与える印象として大きいものが、清潔感がない点です。歯並びが悪いと、だらしないなどと思われてしまいます。
これは、歯並びが悪いこと自体に清潔感がなく、実際に歯並びの悪い部分は歯の汚れが取り切れておらず、黄ばみや虫歯などに見えてしまっているためです。
笑顔で黄ばみ・虫歯・銀歯だらけの状態が見えると、清潔な印象とはかけ離れてしまうでしょう。
だらしなく清潔感がない印象は、第一印象にも大きく影響し、恋愛を成功させにくいなどのリスクも考えられます。
仕事ができないといった印象を与える可能性も高いです。先述したように、だらしないといった印象は、仕事面でも影響します。
特に海外では、歯並びに厳しく、出世にも関わることだといわれています。歯並びが悪いと、自己管理能力が低いと判断され、仕事ができないイメージを持たれるためです。
日本では比較的寛容ではありますが、歯並びが良い方が、自己管理ができて仕事ができそうな好印象を与える可能性は高いでしょう。
また、歯並びが悪いと、周囲に魅力を生かせていないといった印象も与えます。矯正すればもっと可愛くなれるのにといった気持ちを与えてしまうのです。
もちろん、必ずしも矯正が必要なわけではありませんが、こういった印象を周囲に与えてしまうことからご自分が損をするケースもあります。
その点を踏まえた上で、歯並びの矯正をするかどうかを考えた方が良いでしょう。

悪い歯並びの例

反対咬合
歯並びが悪いと、さまざまな印象を周囲に与えます。それでは、どのような歯並びが、先述した印象を与える原因となってしまうのでしょうか。
ご自分の歯並びが、悪い歯並びの例に該当するかを知らなければ、相手へどのような印象を与えているか判断できません。ここでは、悪い歯並びの例をご紹介します。

歯が斜めに生えている

悪い歯並びの例としては、歯が斜めに生えているケースが挙げられます。例えば、次のような歯並びです。

  • 出っ歯
  • テすきっ歯
  • 叢生

出っ歯は、上顎前突と呼ばれる歯並びであり、上の前歯が前方に突出してしまった歯並びです。すきっ歯は、前歯が全体的に前に出て、斜め前に傾斜している状態などで、歯同士の間に隙間が生じている歯並びです。
叢生は歯が斜めに生えるなどしてガタガタになっている歯並びで、場合によっては重なってもいます。このように斜めに生えていると、歯の損傷や発音への影響をきたします。
正常な噛み合わせでないため、上手く食べ物を噛み切れずに消化不良を起こすケースもあるでしょう。

歯同士が重なっている

歯同士が重なっている歯並びも代表的な例です。具体的な歯並びとしては、次のようなものが挙げられます。

  • 過蓋咬合
  • 反対咬合
  • 叢生
反対咬合とは、噛み合わせた時に下の歯が上の歯に被さってしまう歯並びです。
反対咬合とは、噛み合わせた時に下の歯が上の歯に被さってしまう歯並びです。叢生の場合は、先述した通り歯並びがガタガタとなり、重なってしまうことがあります。
このように歯同士が重なってしまうと、顔の歪みや顎関節症を引き起こすために、印象の悪化を招く可能性があります。
また、過蓋咬合などの場合は、笑顔の時に歯茎が見えるガミースマイルを生じてしまうかもしれません。
このように、顔を歪ませるなど見た目を大きく変えてしまうことから、印象を悪くしてしまう可能性があるのです。

歯並びが悪くなる原因

悩む日本人女性
印象の悪化を招く歯並びの原因はどういったものがあるのでしょうか。原因は、先天的なものと後天的なものとに分けられます。
先天的なものとしては、歯の生え方や顎と歯の大きさのバランスが考えられるでしょう。後天的なものとしては、日頃のクセが挙げられます。
ここでは、歯並びが悪くなる原因をご紹介します。

歯の生え方

歯並びが悪くなる原因の1つが、歯の生え方です。適切なスペースに正常に生えないため、歯並びが悪くなります。
例えば、歯が生えるスペースが不足している場合、適切なスペースに生えないケースがあります。
十分なスペースがないと、後から生えてくる歯にはスペースが足りなくなってしまい、その結果重なるような生え方となってしまうのです。
また、遺伝も歯の生え方に関係します。ご両親に出っ歯などの方がいる場合、適切なスペースに生えて来ないケースがあるのです。
このように、歯の生え方は先天的な原因を含み、さまざまな原因で異常をきたすことがあります。

顎と歯の大きさのバランス

顎と歯の大きさのバランスも、歯並びが悪くなる原因の1つです。こちらも遺伝が関係しており、顎の大きさや歯の大きさが、両親や祖父母と似ることがあります。
その結果、顎と歯の大きさのバランスが悪く、歯の生え方が正常に行われないケースがあるのです。
例えば、顎のサイズが歯のサイズに対して小さい場合、全ての歯が生え揃うスペースが足りません。その結果、歯が斜めに生えたり、重なって生えたりします。
斜めや重なるような生え方になれば、歯同士の間に隙間を生じる可能性もあるでしょう。すると、口内の乾燥や不衛生な環境を招く恐れもあります。

日頃のクセ

頬杖をつく学生
日頃のクセも、歯並びが悪くなる原因の1つです。代表的なクセとしては、指しゃぶり・爪を噛む・頬杖・唇を噛むなどが挙げられます。
指しゃぶりや爪を噛むなどのクセは、長期的に行われると、一部の歯に前方に押されるような力が働きます。
すると、少しずつ歯並びの悪化を招き、最悪の場合は出っ歯などになるかもしれません。さらに、頬杖や唇を噛むなどの動作も、歯に力を与えてしまう原因となります。
力が加わり続けると、徐々に歯が移動してしまい、片側だけ噛み合わせが悪いなどの状況を作ってしまうかもしれません。

悪い歯並びを放置するリスク

説明する医師
さまざまな原因によって歯並びが悪くなる可能性があり、その状態で放置しておくと、さらに悪影響を招く恐れがあります。
リスクを最小限にするためには、放置しないことはもちろん、詳細なリスクを把握しておくことも大切です。ここでは、悪い歯並びを放置するリスクをご紹介します。

虫歯・歯周病のリスクがある

歯が痛い女性
悪い歯並びを放置すると、虫歯や歯周病のリスクがあります。これは、乱れた歯や隙間が生じた歯は、ブラッシングしにくくなるためです。
通常の歯磨きでは、磨き残しを引き起こしてしまう可能性があり、細菌感染などを招く恐れがあります。
そして、そのままの状態が続くと、虫歯や歯周病などのリスクを高めます。
丁寧に磨くことで磨き残しを少なくはできますが、なかなか実践できるものではないため、非常に大きなリスクといえるでしょう。

口臭が強くなる

口臭が強くなる点も、放置リスクの1つです。歯並びが悪いと、隙間や歯の重なった部分に、食べかすが残ってしまいます。
すると、それが臭いの発生源となって、口臭を強くさせます。さらに、先述したように歯並びが悪いと、磨き残しを生じる可能性が高いです。
磨き残しによって細菌が繁殖すると、口の中はさらに不衛生な状態となり、口臭を悪化させます。

健康な歯の寿命を縮める

健康な歯の寿命を縮める可能性も高いです。歯並びが悪いと、歯が重なってしまっていたり、隙間が生じていたりします。
歯が重なった状態は、健康な歯に不要な力がかかって負担をかけている可能性が高いです。また、隙間ができている場合も、隣の歯に負担をかけている可能性が考えられます。
このような状態が続いたまま歯を使い続けると、徐々に健康な歯を削るなどしてしまい、寿命を縮めてしまうのです。
また、虫歯や歯周病になることも、健康な歯の寿命を短くさせる要因です。このようなリスクを防ぐためには、根本的に歯並びを良くする必要があるといえるでしょう。

歯並びをよくする方法

歯科衛生士と患者
非常に多くのリスクがあるため、悪い歯並びを決して放置してはいけません。それでは、具体的には、どのような解決方法があるのでしょうか。
ここでは、歯並びを良くする方法をご紹介します。

悪い習慣を改善する

悪い歯並びを良くする方法の1つが、悪い習慣を改善する方法です。先述したように、歯並びは普段のクセから悪化する可能性があります。
子供の頃からの長期的な指しゃぶり・頬杖・爪を噛むなどの悪いクセから、歯に力が加わってしまって歯並びの悪化を招くのです。
そのため、このクセを改善することが、悪化を防ぐ効果的な方法と考えられます。普段、無意識でクセは出てしまっているでしょう。
そのため、ご自分だけで改善は難しいかもしれません。その場合には、周囲からも協力してもらいながらクセの改善に務めましょう。

歯列矯正

歯列矯正も有効な方法です。先述したようなクセの改善は、これからの歯並びの悪化は防げますが、現状の歯並びの改善にはつながりません。
しかし、歯列矯正であれば、現状の悪い歯並びを改善できます。出っ歯やガタガタの歯並びなどを、きれいな歯並びへと変えられるため、放置によるリスクの発生も防げます。
具体的な歯列矯正の方法は後述しますが、矯正にもさまざまな方法があるため、ご自分の症状などに合わせて適切な方法を選ぶことが重要です。

歯列矯正の種類

歯科用マウスピースを持つ女性
歯列矯正は、悪い歯並びを改善する方法として、非常に効果の高い方法です。矯正にはさまざまな方法があり、主にマウスピース矯正やワイヤー矯正などがあります。
ここでは、それぞれの矯正方法を特徴も踏まえてご紹介します。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、樹脂などで作った透明なマウスピースを装着して、歯を動かす方法です。透明で薄い形状であるため、見た目が目立ちにくい点が魅力です。
また、自由に取り外しが可能な点も、マウスピース矯正のメリットに挙げられます。食事や会話など、気になる際には取り外せるため、気兼ねなく楽しめます。
しかし、注意点やデメリットも多いです。中でも、最も注意が必要なのが、装着時間などのルールを徹底することです。
マウスピース矯正は決められた装着時間があり、1日22時間程度は装着しなければなりません。この時間よりも著しく短い場合は、適切な矯正効果が得られません。
また、着色性のある飲食を摂る際にも、注意が必要です。マウスピースに色が付いてしまうと、見た目が損なわれるだけでなく、口内環境の悪化を招く恐れがあります。
自己管理が非常に重要となるため、これらの特徴を理解して選択しましょう。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正も効果的な矯正方法の1つです。この方法は、歯の表面にブラケットを装着して、ワイヤーを通して歯に力を加えて移動させる方法です。
マウスピースよりも幅広い症例に対応可能で、取り外しを行わないため、特別な自己管理は必要ない点がメリットです。
一方で、取り外しができないために、見た目が目立つ点はデメリットとなります。見た目が気になって思い切り笑えないと感じる方も少なくありません。
また、マウスピース矯正と比較すると、強い痛みが伴うケースがあります。ワイヤーの調整後、3日間程度は痛みが続く可能性が高いです。
このように、矯正方法によって特徴やデメリットが異なります。後悔のない矯正治療にするためにも、歯科医と相談の上で、ご自分に合った矯正方法を選択しましょう。

歯並びで第一印象が決まる

笑顔の女性
歯並びが悪いと、周囲に与える印象も良くありません。清潔感がないといった印象や仕事ができないなどの印象を持たれることも多いです。
また、悪い歯並びを放置して口臭の悪化・虫歯・歯周病などを引き起こすと、さらに印象を下げる可能性もあります。
第一印象は歯並びで決まるといっても過言ではないため、決して放置することなく、矯正治療なども視野に入れて改善に向けて取り組みましょう。

編集部まとめ

歯科衛生士と男性患者
歯並びは、印象を大きく左右する要素です。歯並びが良ければ、清潔感があり几帳面な性格と思ってもらえるかもしれません。

反対に歯並びが悪いと、不潔で自己管理能力のない方といった印象を持たれる可能性があります。良好な人間関係を築くためにも、歯並びの改善を行いましょう。

また、悪い歯並びはご自分の身体を不健康にするリスクもあります。具体的なリスクを把握し、矯正方法の特徴も踏まえた上で、ご自分にあった治療を進めましょう。

とはいえ、ご自分に合った治療や矯正方法などを把握するのは難しいです。お悩みの際には、歯科医に相談して、アドバイスを受けながら改善していきましょう。

参考文献

参考サイト

この記事の監修歯科医師