マイクロスコープって保険治療で使えるの?

マイクロスコープとは口の中を拡大して見ることができる顕微鏡のこと。肉眼では見ることのできない細かな部分を拡大することで従来よりも精密な治療が可能になるといわれているが、保険内治療でも使えるのか、それとも自費治療となるのかは大いに気になるところ。なかがわ歯科医院副院長の中川兼佑歯科医師に詳しくお話を伺った。

監修歯科医師:
中川 兼佑(なかがわ歯科医院 副院長)
東京歯科大学卒業。大学院では補綴科を専攻、マイクロスコープを用いた豊富な治療経験に基づく歯内療法も得意とする。なかがわ歯科医院の副院長として、患者さまの希望をしっかりとお聞きし、できるだけ痛みのない治療を行えるよう心掛けている。臨床研修指導歯科医、歯学博士。
マイクロスコープを保険内治療で使うかどうかは歯科医が決める

編集部
マイクロスコープを保険内治療で使ってしまっても問題ないんですか?
中川先生
問題はありません。別にマイクロスコープを保険で使ってはいけないというルールはないですから。例えば薬剤や口の中につけたりするものは保険でいろいろと決まっていますが、マイクロスコープはあくまでも道具なので、その道具を使うことに関しては医療保険上の制約はないですね。
編集部
マイクロスコープを使うと診療報酬に加算される部分はないんですか?
中川先生
根管治療や歯内療法と呼ばれる歯の根っこの治療では、歯の神経や血管が通っている根管が複雑な形態をしている場合だけ、保険請求で顕微鏡加算があるので、その場合に限っては保険点数分を請求させていただいています。
編集部
中川先生のところでは保険内・保険外の区別なくマイクロスコープを使っているんですね?
中川先生
編集部
マイクロスコープを使った治療は時間も手間もかかるから自由診療で使うという歯科医院も多いようですが?
中川先生
編集部
むしろマイクロスコープを使ったほうが時間短縮になるんですか?
中川先生
マイクロスコープを使うと肉眼で見えないものも見えてしまうので、本来治療しようと思っていたところ以外の部分でも、見えてしまったからにはもう目をつぶるわけにいかないということで、結果的に治療が長くなるという意見もわからなくはないですね。 実際、そういうケースもあるのは事実ですが、それが結局診査・診断や早期発見につながるので、むしろ見つかってよかったなと捉えています。

編集部
マイクロスコープを使うと時間がかかるかどうかは、歯科医によって個人差がありますか?
中川先生
編集部
どんな治療のときも常にマイクロスコープを使うほうがいいのでしょうか?
中川先生
ですから、ある患者さんを治療するときに、その人には100%マイクロスコープしか使わないというのはおかしいと思うんですよね。口の中全体を見ながら、必要に応じてマイクロスコープを使うというのがやはり正しいと思います。
マイクロスコープありきではなく、患者さんにより良い治療を提供することが大事

編集部
保険内診療でもマイクロスコープを使うとなると、歯科医院にとって金銭的なメリットはあまりないのでは?
中川先生
編集部
では、なかがわ歯科医院にとってマイクロスコープを導入するメリットにはどんなことがありますか?
中川先生
編集部
マイクロスコープを使うと費用が高くなるんじゃないかと心配する患者さんもいると思うのですが?
中川先生
編集部
マイクロスコープを使う自費治療のコースを別に設けるということでしょうか?
中川先生
編集部まとめ
マイクロスコープを使うと自費治療になって費用がかさむのでは?と心配している方もいらっしゃることと思いますが、保険内の治療でもマイクロスコープを使うという歯科医院もある中で、その判断は歯科医の裁量によってそれぞれ異なるようです。この記事では、質の高い治療を提供することで自分の歯に関心を持って大切にしてほしいという中川先生の治療に対する考え方を伺うことができました。これは患者さんにとっても大いに参考になるのではないでしょうか。
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