審美治療とは?審美治療で後悔しないために知っておきたいこと
歯科治療といえば、むし歯治療や歯周病治療を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。それらの治療は受けたことがある方も多いことでしょう。
そんな中、最近注目が集まっている歯科医療の分野に「審美治療」というものがあります。
審美治療では、従来の治療のように歯の機能面の回復だけではなく審美性の改善にも重きを置いています。本記事では、審美治療の内容や種類、メリット・デメリットなどを詳しく解説します。
監修歯科医師:
和田 光利(わだ歯科クリニック)
目次 -INDEX-
審美治療とは
審美治療とは、歯や口元の美しさに焦点を当てた歯科治療です。歯の形や大きさ、色などをきれいにしたいという要望に応えるための歯科治療といえます。
審美治療は原則として健康保険が適用されません。審美治療を検討されている場合は、その点に注意するようにしましょう。
審美治療の種類
審美治療の種類は多岐に渡ります。下記で代表的な審美治療の種類を紹介します。
セラミック治療
セラミック治療とは、むし歯などで失った歯質を天然歯に近い色や質感をしたセラミックで補う治療法です。セラミック治療には、次のような種類があります。
・メタルボンド
メタルボンドは、ベースとなる部分が銀歯で、表側がセラミックでコーティングされた被せ物です。銀歯の部分は強度が高く、壊れにくくなっています。表からは白くてきれいな歯に見えることから、機能性だけでなく、審美性も兼ね備えた人工歯が手に入ります。ただし、セラミックだけを用いた治療とは異なり、金属アレルギーや銀イオンが原因で歯茎が黒ずむメタルタトゥーのリスクがある点には注意しましょう。
1本あたりの費用相場は、70,000〜100,000円(税込)程です。
・ラミネートベニア
歯の表面を薄く削って、そこに厚さ0.5〜0.8mm程度のセラミックチップを貼り付ける審美治療の方法です。歯を削る量を少なく抑えられる点は、ラミネートベニアの特長のひとつです。ラミネートベニアは歯の形や大きさ、色などに合わせて調整した薄くて小さいセラミックチップを貼り付けて、歯の色合いや形をきれいに整えたり、歯間の調整などに使用します。ただし、適応できる範囲が限られるのに加え、大きく歯並びを変えることはできないというデメリットがあります。
1本あたりの費用相場や50,000〜150,000円(税込)程です。
・セラミックインレー
セラミックインレーは、セラミックで作られた詰め物です。セラミックは天然歯に似た色調・光沢・透明感を再現できるため、自然な仕上がりが期待できます。金属アレルギーやメタルタトゥーのリスクが少なく、経年的な劣化も起こりにくいという特長があります。ただし、噛み合わせによって割れてしまうことがあり、保険適用外のため費用が高くなるというデメリットがあります。
大きさによって異なりますが、1本あたりの費用相場は、40,000〜100,000円(税込)程です。
・セラミッククラウン
セラミッククラウンは、セラミックで作られた被せ物です。セラミックインレーと同様に自然な仕上がりが期待できます。土台の部分もセラミックにすることで、金属アレルギーやメタルタトゥーのリスクを抑えることができます。こちらも保険適用外のため費用が高くなるのに加え、年数が経つと天然歯との色のギャップが出ることがあるという点には注意が必要です。
素材などによっても異なりますが、1本あたりの費用相場は、50,000〜170,000円(税込)程です。
セラミック矯正
セラミック矯正とは、セラミッククラウンを使った審美治療です。「矯正」という名称が付いていることから歯を動かす治療だと考える方もいるかもしれませんが、歯列矯正とは異なる治療方法です。
歯の傾きや生えている位置、大きさの異常などで悪い歯並びになっている部分にセラミッククラウンを用いることで歯並びをきれいにします。
短期間で歯並びをきれいにしたいという方には、セラミック矯正がおすすめといえるでしょう。ただし、セラミック矯正はあくまで被せ物治療であるため、歯並びの問題を根本から改善することはできない点には注意が必要です。
費用相場はセラミッククラウンと同じく、1本あたり50,000〜170,000円(税込)程です。
ホワイトニング
ホワイトニングは、歯ブラシによる歯磨きや歯科医院でのクリーニングで取り除けない歯の汚れを、漂白剤によって化学的に分解・除去する方法です。歯が持つ本来の白さを取り戻し、口元の審美性を向上させます。
ホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの2種類に分けられます。
・オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングは、歯科医院でホワイトニング処置を施す方法です。過酸化水素からなる薬剤を歯面に塗布し、専用の光で活性化させることで漂白作用が発揮されます。歯の内部に沈着した汚れまで取り除くことができる施術法です。オフィスホワイトニングは即効性が高く、施術したその日にホワイトニング効果を実感できます。ただし、元の色に戻るのが早く、口腔内の状態によってはすぐに施術することが難しい場合があります。
・ホームホワイトニング
ホームホワイトニングは、自宅でホワイトニング処置を施す方法です。主に過酸化尿素からなる薬剤を歯面に塗布し、1〜2時間放置することで漂白作用が発揮されます。ホームホワイトニングは、継続することでホワイトニング効果を実感できるようになります。自宅で行えるため好きなタイミングで処置を施せる点はメリットといえるでしょう。
ただし、オフィスホワイトニングに比べて白くなるまでに時間がかかる、毎日一定時間行わないと十分な効果が得られないというデメリットがあります。
費用相場は、それぞれ10,000〜50,000円(税込)程です。
クリーニング
クリーニングとは、歯の表面に付着した歯垢や歯石、バイオフィルム、ステインなどを機械的に除去する処置です。
エアフローという微細なパウダーを強圧で歯に吹き付ける方法は、タバコのヤニで黄ばんでしまった歯などのクリーニングに効果を発揮します。
エアフローの費用相場は、1回3,000〜6,000円(税込)程です。
審美治療のメリット・デメリット
審美治療は口元の美しさを向上させる治療ですが、メリットとデメリットの両方を伴う点に注意が必要です。
審美治療のメリット
・口周りの見た目が良くなる
審美治療で歯の形や色、大きさの問題を改善できれば、笑顔にも自信が持てるようになるでしょう。
・変色や劣化が起きにくい
セラミックを使った審美治療は、詰め物・被せ物の変色や劣化が起こりにくいことが特長です。治療から数年経過しても、白くて美しい状態を保てることが多いようです。
・二次むし歯になりにくい
セラミックは、歯質との適合性が高いことから細菌が侵入する隙間が生じづらく、二次むし歯の発症リスクを低減できます。これは、銀歯やレジン歯との違いといえます。
審美治療のデメリット
・健康保険が適用されない
前述したように、審美治療には原則として健康保険が適用されません。治療にかかった費用は全額自己負担となる点に注意が必要です。近年は保険診療でも白い歯を入れられる部位が増えてきましたが、それらはあくまでプラスチックの素材を用いるものであり、審美治療で用いられるセラミックとは異なります。
・強い衝撃に弱い
セラミック製の陶器は摩耗や変色が起こりにくく、使用していく中で欠けたり割れたりすることはあまりありませんが、床に落としたり強い衝撃が加わると破損してしまいます。それと同様で、セラミック製の人工歯も強い衝撃が加わると割れてしまうことがあります。
・歯を削ることがある
セラミック治療では、詰め物や被せ物を装着する必要があります。装着するためには、健康な歯を削ることがあります。一度削った歯質は元に戻らないことから、この点を審美治療のデメリットと感じる方もいるでしょう。
審美治療で後悔しないために注意すべきこと
審美治療は、一般歯科の治療とは異なる点がいくつかあります。
特に審美性を重視している点は、むし歯などの一般的な治療との違いといえます。治療後に後悔しないためにも、下記で挙げるポイントに注意するようにしましょう。
天然歯と調和した色合いのものを選ぶ
審美治療を検討する際には、自分の歯との調和を考えましょう。
審美治療というと、とにかく白くて美しい歯を手に入れたくなりますが、それだと施術した歯だけが目立ってしまいます。
歯の美しさは歯列全体で構成されているものなので、必ず周りの歯との調和を考えるようにしましょう。
治療後の口腔ケアを徹底する
審美治療を行った後は、口腔ケアを徹底するようにしましょう。セラミックは汚れがつきにくく、経年的な劣化が起こりにくい材料ではありますが、周りの組織に異常が生じるとその影響を受けてしまいます。
例えば、歯周病にかかると歯茎が下がってセラミッククラウンの見た目も悪くなります。また、隣の歯がむし歯になると噛み合わせが変化してしまい、セラミック治療を受けた部分に過剰な負担がかかるようになることもあります。
定期的にメンテナンスを受ける
定期的なメンテナンスを受けることで、審美治療をした歯の衛生面や審美面を良好に保ちやすくなります。
医師と相談して定期的にメンテナンスを受けるようにしましょう。
審美治療ならわだ歯科クリニックに相談を
ここまで、審美治療の内容や種類、メリットとデメリット、審美治療で後悔しないためのポイントについて説明してきました。最後に、藤沢市で審美治療を提供されているわだ歯科クリニックを紹介します。
豊富な被せ物と詰め物の種類を用意
わだ歯科クリニックでは、セラミック製の被せ物や詰め物など、豊富な被せ物と詰め物の種類を用意されています。
治療で使用する詰め物や被せ物は、金属で作られた物やセラミックで作られた物、それらを組み合わせた物があります。銀歯が目立つのは避けたい、既に入っている銀歯を取り替えたい、もっと白くてきれいな歯にしたいなど、患者さんのご希望に合わせて適切な種類を提案されているそうです。
安全な薬剤のみを使用したホワイトニング
わだ歯科クリニックでは、ホームホワイトニングも提供されています。
患者さんに合わせたマウスピースを作製し、患者さんが自宅でそのマウスピースにホームホワイトニングジェルを塗って1日2時間装着する方法で、歯の黄ばみなどの色素を分解できるそうです。
使用するホワイトニングの薬剤は、 知覚過敏が少ないのに加え、医薬品医療機器総合機構の品質・有効性・安全性の厳しい審査をクリアした安全なもののみを使用されているといいます。
患者さんの希望を大切にする治療
わだ歯科クリニックでは、治療の際に患者さんが求めていることをしっかりとヒアリングすることを徹底されているそうです。患者さんに適した治療方法を、歯科医療のプロフェッショナルとしての観点でさまざまな状況を考慮して提案されており、最終的には患者さんの希望に沿った治療法を納得して決めてもらうことを大切にされているといいます。
安心できる治療、納得感のある治療を希望される方は、わだ歯科クリニックに相談してみてはいかがでしょうか。
わだ歯科クリニックの基本情報
アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数
小田急線 湘南台駅 徒歩6分
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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9:30~12:30 | ● | 訪問 | ● | - | ● | ● | - | - |
14:30~19:00 | ● | ▲ | ● | - | ★ | ☆ | - | - |
▲…15:00~19:00
★…14:00~19:00
☆…14:00~17:00
【審美治療】
費用(税込):30,000~300,000円
治療期間:1ヶ月半〜6ヶ月
治療回数:2~5回
【ホワイトニング】
費用(税込):10,000~80,000円
治療期間:3週間~1ヶ月半
治療回数:3~5回