なぜ見つかりにくい!? 気づいたら進行している大腸がんの怖さとは?

公開日:2020/01/28

食事の欧米化が進み、罹患者数が増加傾向にある大腸がん。がん検診の普及により早期発見率が増えてきているがんも多い中、なぜ大腸がんは見つかりにくいと言われているの? 初期で発見することは難しいの? はやま消化器内科クリニックの羽山先生に聞いてきました。

監修医師
羽山 弥毅(はやま消化器内科クリニック 院長)

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東京医科大学医学部医学科卒業後、同大学病院の消化器内科に入局。静岡県立総合病院の消化器科に勤務後、東京医科大学の消化器内科や内視鏡センターにて助教授に就任。東京、阿佐ヶ谷エリアに内視鏡検査を提供できる施設が少ないため、患者様のニーズに合わせた施設をつくりたいという想いから「はやま消化器内科クリニック」を開業。阿佐ヶ谷の健康増進に役立つため、日々診療にあたっている。日本消化器内視鏡学会専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本ヘリコバクター学会ピロリ菌感染症認定医などの資格を有する。

編集部編集部

はじめに大腸がんについて簡単に教えてください。

羽山先生

大腸にできたポリープが異形や遺伝子異常を起こし、がん化していく病気です。突然大腸にがんができるというよりも、生活習慣などが影響してポリープが徐々にがんになっていくことが多いですね。年齢も幅広く20代から発症する人もいて、40代からは特に注意が必要です。男女どちらがかかりやすいということはないですが、女性の罹患するがんのなかで、死亡数が一番多いのが大腸がんの特徴です。

編集部編集部

大腸がんは見つかりにくいと聞いたことがありますが、大腸がんの初期症状は、どのようなものでしょう?

羽山先生

実は大腸がんに初期症状はほとんどないのです。進行してくると血便、便秘、下痢、お腹の張り、腹痛などの症状がでてきますが、これらの症状は、進行してからでないと現れないのです。

編集部編集部

では初期のうちに大腸がんを見つけるのは無理なのですか?

羽山先生

初期の段階で見つけるために大切なのは、健康診断をきちんと受けることです。特に体に異常がなくても、年に一度は健康診断で検便を行うことが非常に重要なのです。

 

検便で異常ありなら大腸カメラを

編集部編集部

検便で異常があった場合はどうしたらいいですか?

羽山先生

大腸カメラを受けるようにしましょう。しかし、検便で再検査だとしても、大腸がんである確率は決して高くありません。実際に検査をしたらポリープがない人もいます。ちなみに検便で引っかかる原因の中で一番多いのは痔です。

編集部編集部

それでも大腸カメラはきちんと受けた方がいいのですか?

羽山先生

もちろんです。多くないとはいえ、実際に検査をして、大腸がんや将来がんになるかもしれないポリープが見つかる場合もありますからね。早めに発見できれば治る確率も高く、短い期間で治療することができます。大腸がんは治るがんなのに、しっかりと検査をしないことで、治る可能性が減ってしまうのです。

編集部編集部

検便で異常がなかった場合は、何年ごとに検査を受けるべきでしょうか?

羽山先生

検便は年1回の健康診断で必ず行ってください。大腸カメラは、ポリープがなければ3年に1回ポリープがあった場合は年に1回は行うようにしましょう。ただ検便で必ずしも大腸がんが見つかるわけではないので、一度は大腸カメラを受けることをおすすめします。

食生活が大腸がん予防のカギ

編集部編集部

検査を毎年行うことは必須として、それ以外に予防としてできることはありますか?

羽山先生

一番は食生活を改善させることですね。大腸がんになりやすい人の特徴として、50歳以上大腸がんの家族歴がある赤身肉や加工肉の過剰摂取喫煙過度のアルコール摂取が挙げられます。年齢や家族歴などは変えることはできませんが、食生活は改善することができます。

編集部編集部

具体的にどのようにすればよいのでしょうか?

羽山先生

肥満の原因となるような高カロリーのものは控えるべきでしょう。先ほども述べたように、特に赤身肉や加工肉の過剰摂取は要注意です。逆に野菜や繊維質、果物やカルシウムの摂取は大腸がんの抑制に繋がりますので、積極的に摂りましょう。あとは適度な運動などをして、肥満を防止することも効果的ですよ。

編集部編集部

最後に大腸カメラを受けたことのない人に、メッセージがあればお願いします。

羽山先生

大腸がんは早期に発見できれば、治るがんです。転移していない早い段階で見つけることが重要です。そのためにはしっかりと検査を受けることが一番。若くて健康だからといって検査を怠らず、年に一度はしっかりと健康診断、大腸カメラを受けるようにするといいと思いますよ。

編集部まとめ

初期症状がほとんどない大腸がん。早期に見つけるためには、健康診断で検便や大腸カメラをきちんと行うことが大切です。早く見つかれば治ると言われているため、検査で異常があった場合は放置せず、しっかりと再検査を受けるようにしましょう。

医院情報

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