【NEWS】 1回の採血で13種のがんが検出可能に、検出精度は99%(医師コメント3件)

東芝(本社・東京都港区)は11月25日、1回の採血で13種類のがんを99%の精度で検出する技術の開発に成功したと発表した。検出可能ながんは、乳がん、すい臓がん、卵巣がん、前立腺がん、食道がん、胃がん、大腸がん、肝臓がん、胆道がん、ぼうこうがん、肺がん、脳腫瘍、肉腫。発表によれば、血液中に流れるマイクロRNA※量の変動を診断マーカーとして用いることで、ステージ0の段階から検出が可能だという。

マイクロRNAを用いた次世代診断システムの開発は2014年から、国立がん研究センターと新エネルギー・産業技術総合開発機構の間で進められてきた。かつてより、破損したがん細胞から血液中に放出されたDNAやRNAをマーカーに用いる方法はあったものの、速やかに分解され、長さもまちまちなため、検出の感度が低かった。他方、がん細胞が分泌するマイクロRNAは、血中でも分解されずに残り、長さもおおむね一定し、高感度のマーカーとして期待されていた。東芝は、こうした国立がん研究センターなどの知見と、マイクロRNA検出技術を組み合わせて今回の成功へ至った。2020年からは、実証試験が予定されている。

マイクロRNAを用いた次世代診断システムは、がんに限らず、認知症などにも応用可能。簡便で早期に発見できる手法が確立されれば、その恩恵は計り知れない。

※マイクロRNA
血液などの体液に含まれる遺伝子やタンパク質を制御している20塩基程度の核酸分子

医師のコメント

 

  • 山崎 ゆか(麻酔科医)
    中部産婦人科

がんの検査でなくても、健診でも、レントゲン、血液検査、尿検査……。回るだけでも体力を消費するし、それが極々少ない採血だけで完了するなら、患者さんへの負担が少ないし恩恵は大きい。この検査を多くの人に気軽に受けてもらい 、精査の必要なひとを抽出できればなお良いですね。

 

  • 武井 智昭(内科医・小児科医)

これまで早期発見が困難であった胆管がんやすい臓がんでの早期発見が可能となることは画期的である。今後は認知症を含めた検査・予防など期待ができます。

  • 山口 征大(内科医)

本来、癌の診断はエコーやMRIやCTや内視鏡や病理検査などと総合的に判断していますので、血液のみで判断が可能ということのメリットは大きいです。