「寝ても疲れが取れない」症状にサプリは有効?年代別の原因も医師が解説!

寝ても疲れが取れない原因はなんでしょう?メディカルドック監修医が主な原因や考えられる病気・何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

監修医師:
関口 雅則(医師)
目次 -INDEX-
「寝ても疲れが取れない」症状で考えられる病気と対処法
「寝ても疲れが取れない」と感じる方が増えています。日中の眠気やだるさ、頭痛や集中力低下が続く場合、睡眠不足以外の健康問題が隠れていることもあります。
この記事ではそうした症状に関わる主な病気や原因、受診の目安、対処法についてまとめます。
寝ても疲れが取れない症状で考えられる原因と対処法
寝ても疲れが取れない場合は、睡眠の質やストレス、不規則な生活リズムが主な原因です。まずは寝室を暗く静かに整え、スマートフォンやカフェインを控え、起床・就寝時間を一定に保つことが有効です。軽い運動やストレッチ、ぬるめの入浴も役立ちます。
これらでも改善しない場合は、睡眠障害や貧血、甲状腺異常、うつ病、自律神経の乱れ等が考えられます。症状が長引く、日常生活に支障がある、突然の息切れや意識障害があれば、速やかに内科や専門外来で相談しましょう。
寝ても疲れが取れなくて眠い症状で考えられる原因と対処法
夜きちんと寝ているのに日中も眠気やだるさが続く場合、主な原因は睡眠の質の低下、生活リズムの乱れ、睡眠時無呼吸症候群やストレスなどです。
まずは寝室環境や生活リズムを整え、スマホやカフェイン摂取を控えてみましょう。
それでも改善しない場合は内科や睡眠外来に相談し、必要なら専門的な治療を検討してください。強い眠気や日常生活への影響が続く場合は、早めの受診が大切です。
「寝ても疲れが取れない」症状に多い原因と対処法
しっかり眠っても疲れが取れないと感じる原因は睡眠の質の低下や生活習慣の乱れ、ストレスや体調不良などさまざまです。放置すると健康や日常生活に悪影響が出ることがあります。ここでは主な原因、隠れている病気、相談の目安や対策について解説します。
ストレスで寝ても疲れが取れない症状で考えられる原因と対処法
ストレスが原因の場合、夜間の浅い眠りや途中で目が覚めることが増え、翌朝も疲れやだるさが残ります。まずは寝る前にスマホやカフェインを控え、生活リズムを整える、静かな寝室環境を保つなどの対策が有効です。
しかしこうした工夫でも改善しない場合は、睡眠障害や貧血、甲状腺異常、うつ病、自律神経失調症など病気の可能性があるため、症状が数週間以上続いたり、生活・仕事への影響が強かったりする場合は内科で相談してください。強い意識障害や息切れが伴う場合は早めの医療機関受診が必要です。
自律神経の乱れで寝ても疲れが取れない症状で考えられる原因と対処法
自律神経が乱れると、眠っても疲れが取れず体調不良や胃腸障害、慢性的なだるさが出やすくなります。不規則な生活、夜更かし、運動不足が背景にある場合が多いです。生活リズムを整え、毎日同じ時間に起きて寝る、朝日を浴びる、適度な運動・ストレッチを実践しましょう。
症状が改善しない場合や、日常生活に支障が出てきたときは内科や心療内科で相談し、適切な検査や治療を受けることが重要です。強い頭痛や持続するめまい・全身倦怠感がある場合は早めに医療機関を受診してください。
うつで寝ても疲れが取れない症状で考えられる原因と対処法
うつが原因の場合は、疲れだけでなく気分の落ち込み、無気力、食欲不振、不眠などの精神的・身体的症状も現れます。まずは家族や信頼できる人に悩みを相談し、日常生活のリズムや睡眠環境を整えることを心がけましょう。
症状が長引いていたり仕事や家庭に支障が出ていたりする場合は、内科や精神科・心療内科へ早急に相談してください。自分で対処できないほど気分が落ち込む場合や、日中の活動が難しい時は医療機関での治療が必要です。
年代別の「寝ても疲れが取れない」症状に多い原因と対処法
どの年代でも「寝ても疲れが取れない」と感じることは多いですが、その背景や対処法は世代ごとに異なります。それぞれの年代に特徴的な原因や病気、そして対策・受診目安について解説します。
20代で寝ても疲れが取れない症状で考えられる原因と対処法
20代では、睡眠の質や時間が不足しているほか、日常的なストレス、生活習慣の乱れや無理なダイエットが原因になりやすいです。まずは睡眠環境を整え、規則正しい生活リズムにする、バランスの取れた食事や適度な運動を意識してください。深呼吸やリラックス法も有効です。
これで改善しない場合や、発熱・体重減少など他の症状を伴う場合は、医療機関に相談しましょう。隠れている病気の可能性もあるため、念のため受診して原因を確認すると安心です。
30代で寝ても疲れが取れない症状で考えられる原因と対処法
30代になると、仕事や家庭のストレス、慢性的な疲労、貧血やホルモンバランスの乱れなどが複合的に重なり症状が出やすくなります。軽い運動やぬるま湯の入浴、質の高い睡眠を意識することが重要です。バランスの良い食事とこまめなストレス解消もおすすめです。
体調不良が長引く場合や、日常生活に支障が出る時は、内科や婦人科を受診して必要な検査を受けてください。特に貧血やホルモン疾患は医療機関での診断が大切です。
40代で寝ても疲れが取れない症状で考えられる原因と対処法
40代では、筋肉量の低下による疲れやすさ、職場や家庭での責任・ストレス、更年期障害が大きな要因となります。無理のない範囲で運動を習慣にし、眠る前のストレッチや日常の活動量を意識しましょう。睡眠時間を確保し、質を高める工夫も効果的です。
これらの対策でも改善しない場合や、強い倦怠感、発熱、息苦しさが続く場合は、まず内科や婦人科、更年期外来の受診を検討してください。体調悪化や症状が複合的に現れるときは、早めの医療機関受診が重要です。
すぐに病院へ行くべき「寝ても疲れが取れない」に関する症状
ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
寝ても疲れが取れなくて急激な体調悪化や他の明らかな異常症状がある場合は、内科や各専門科へ
急な体調悪化や明らかな異常がある場合は、ただの疲労や睡眠不足とは異なり、重大な病気の可能性があります。
高熱や強い頭痛、息切れ、動悸、意識障害、しびれなどが突然現れる時は、感染症や貧血、心臓や肺の病気、糖尿病、甲状腺異常などが疑われます。
病院ではまず内科に相談し、症状や体調によっては各専門科(循環器科、呼吸器科、脳神経科、内分泌科など)の受診も重要です。早めに受診することで、疾患の重症化や緊急時対応が可能になるため、速やかな相談を心がけてください。
病院受診・予防の目安となる「寝ても疲れが取れない」ときのセルフチェック法
・強いだるさや眠気だけでなく、発熱や息切れ、しびれ、意識障害など体の異常症状がある場合
・疲れやだるさが1週間以上続く場合や、生活・仕事への影響が出ている場合
・疲れに加えて、気分の落ち込み、体重減少、食欲不振、ひどい頭痛や筋肉痛など他の症状もみられる場合
これらの項目に当てはまる場合や症状が悪化している時は、無理せず早めに医療機関に相談しましょう。また、規則正しい生活と十分な睡眠を意識し、セルフチェックで異常が続くようなら検査や治療も検討が必要です。
「寝ても疲れが取れない」症状が特徴的な病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「寝ても疲れが取れない」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
睡眠障害・不眠症
睡眠障害や不眠症は、十分な睡眠時間を取っていても眠りの質が悪く、日中に強い眠気や倦怠感が続きます。主な原因はストレスや生活習慣の乱れ、カフェイン・アルコール過多、精神疾患などです。
治療は生活習慣の改善や薬物療法、認知行動療法が中心となります。眠気や体のだるさが長く続いたり、生活に支障が出ていたりする場合は内科や心療内科など医療機関を早めに受診しましょう。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に繰り返し呼吸が止まり、夜ぐっすり眠れないことで日中に眠気や頭痛、集中力低下などが起こる病気です。原因は肥満やあごの形態、鼻や喉が狭いこと、アルコール多飲、加齢などです。
治療法は生活指導やCPAP療法、マウスピース、手術療法などがあります。夜いびきや強い眠気が続く場合は、早めに内科や睡眠外来を受診し、必要に応じて検査・治療を進めてください。
貧血
貧血は酸素を運ぶ赤血球やヘモグロビンが不足し、全身が疲れやすくなる病気です。
主な原因は鉄分不足、月経、消化管出血、慢性疾患や栄養不良などです。動悸や息切れ、顔色の青白さ、爪の変形などが伴うこともあります。
治療は鉄剤や原因の改善が中心ですが、症状が続く場合は内科や婦人科で血液検査を受け、必要に応じて専門的な治療も考慮しましょう。
慢性疲労症候群
慢性疲労症候群は、はっきりした原因がないまま6か月以上強い疲労感が続き、日常生活に大きな支障が出ます。微熱や頭痛、筋肉痛、睡眠障害などを伴い、心身のストレスや免疫異常などが関与します。
治療は安静・生活指導と薬物療法が中心です。長く続く疲労や思考力低下が治らない場合は、内科や心療内科で診断・治療を受けましょう。
糖尿病
糖尿病は血糖が慢性的に高くなり、エネルギー代謝が乱れることで疲れやすさ、だるさが出やすくなる病気です。初期には自覚症状が乏しいですが、多飲・多尿・体重減少・皮膚のかゆみなどが現れます。
治療は食事や運動習慣の見直し、薬物療法(経口血糖降下薬やインスリン)です。慢性的な疲労や体重減少、口渇がある場合は内科で血液検査を受け、糖尿病が疑われれば専門外来の受診も検討しましょう。
「寝ても疲れが取れない」ときの正しい対処法は?
「寝ても疲れが取れない」と感じるときは、単なる寝不足だけでなく、ストレスや体調変化、病気の可能性まで幅広い原因が考えられます。早めに適切な対処法を知り、日常生活で実践することで、根本的な改善につなげましょう。
寝ても疲れが取れない症状にサプリは有効?
サプリメントは不足しがちな栄養素を補う手段として一定の効果がありますが、疲労の根本原因を改善するものではありません。特に鉄分やビタミンB群、亜鉛などは「貧血」や「栄養不足」が疑われる場合の補助として有効とされていますが、サプリだけに頼るのではなく、普段の食事内容を見直すことが大切です。症状が長引く場合は医療機関で相談してください。
しっかり寝ても疲れが取れない症状を早く治すには?
まずは睡眠環境を整え、規則正しい生活リズムを意識しましょう。夜はスマートフォンを控え、寝る前にリラックスできる読書や軽いストレッチ、ぬるめの入浴が効果的です。
過度なストレスや悩みが続くなら家族や友人、場合によっては専門家に相談しましょう。症状が続く場合は早めに医師に相談し、原因となる病気がないか調べることが大切です。
日常で疲労回復におすすめの習慣はある?
日々の疲労回復には、バランスの取れた食事、充分な水分補給、適度な運動、良質な睡眠が欠かせません。朝起きたら太陽の光を浴びて体内時計を整え、日中はストレッチや短い休憩を挟むことで心身のリフレッシュが期待できます。飲酒やカフェイン、スマホの夜間使用は控えめにし、休日は趣味やリラックスできる時間を意識するとより効果的です。
「寝ても疲れが取れない」症状についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「寝ても疲れが取れない」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
通常何時間寝れば疲れは取れるでしょうか?
関口 雅則(医師)
一般的に成人の場合、6~8時間の睡眠で多くの人が十分な休息を得られるとされています。しかし、睡眠時間だけでなく、眠りの深さや生活リズム、ストレスの有無も回復度に大きく関わります。体の疲れが慢性的に抜けない場合は、睡眠以外の原因が隠れていることも考えられるため注意してください。
朝起きた時に疲れが取れていないのは睡眠の質が原因でしょうか?
関口 雅則(医師)
朝起きても疲れが取れない原因のひとつに「睡眠の質の低下」が挙げられます。寝ている間に何度も目が覚める、浅い睡眠が続いている、いびきや無呼吸があるなど、睡眠自体の問題が背景にあることも少なくありません。まずは睡眠の環境を見直しましょう。睡眠時無呼吸症候群などの病気が疑われる場合は専門科で診断を受けましょう。
しっかり寝ても疲労感が抜けず疲れやすいのは脳疲労なのでしょうか?
関口 雅則(医師)
しっかり寝ても疲れやすい場合は、脳疲労や精神的ストレスも関係しています。現代は情報過多や長時間の業務によって脳が休まらず、慢性的な疲労感を訴える人が増えています。脳や心の疲労には適度な休憩や運動、趣味の時間を意識して取り入れることが大切です。また、うつ病や自律神経失調症が隠れている場合もあるので、長く続くなら医師に相談してください。
疲れが溜まっているのに眠れない場合、横になるだけでも疲れは取れますか?
関口 雅則(医師)
十分に眠れない時でも横になって体を休めることは、一定程度の疲労回復につながります。短時間でも目を閉じて横になることで心身がリラックスし、筋肉の緊張が軽減される効果があります。ただし、不眠が長期間続く場合や日常生活に支障が出ている場合は、睡眠障害や精神的問題の可能性もあるため、医療機関で対策を相談しましょう。
まとめ 寝ても疲れが取れないときは早めに医師へ相談を
「寝ても疲れが取れない」症状には、日常的なストレスや生活習慣の乱れ、加齢に伴う体調変化、そして病気などさまざまな原因が潜んでいます。まずは生活リズムや睡眠環境を整え、栄養バランスにも気を配りながらセルフケアを意識しましょう。
しかし、十分に対策をしても疲れやだるさが続く場合、早めに医療機関を受診することが大切です。記事で紹介したセルフチェック項目や受診の目安を参考に、ご自身やご家族の健康管理に役立てて頂ければ幸いです。
「寝ても疲れが取れない」症状で考えられる病気
「寝ても疲れが取れない」から医師が考えられる病気は12個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
睡眠障害
- 睡眠障害・不眠症
- 睡眠時無呼吸症候群
「寝ても疲れが取れない」症状は単なる疲労や寝不足だけでなく、こうした多彩な疾患が背景に潜む可能性があります。関連疾患に応じて内科、呼吸器内科、精神科・心療内科、婦人科など、症状に合わせた受診が必要です。
「寝ても疲れが取れない」に似ている症状・関連する症状
「寝ても疲れが取れない」と関連している、似ている症状は8個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 慢性的な倦怠感や疲労
- 日中の強い眠気や「ずっと眠い」感覚
- 眠りたいのに寝られない、睡眠障害
- 首・肩・背中など筋肉がこる、つる
- 頭が重い・スッキリしない
- 立ちくらみや低血圧の症状
- 気分の落ち込みや不安、意欲低下
- 季節による体調不良や食欲低下
こうした症状が続く場合、単なる疲れや寝不足と考えず、医療機関や専門家への早めの相談が健康維持のためにおすすめです。