皮膚の表面がピリピリするのは帯状疱疹が原因?医師が対処法や考えられる病気や原因を徹底解説!
皮膚の表面がピリピリする時、身体はどんなサインを発しているのでしょうか?Medical DOC監修医が考えられる病気や何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。
監修医師:
鎌田 百合(医師)
目次 -INDEX-
- 「皮膚の表面がピリピリする」原因と対処法
- 皮膚の表面がピリピリする原因と対処法
- 「皮膚の表面がピリピリする」上、痛みも感じる症状で考えられる原因と対処法
- 「皮膚の表面がピリピリする」上、かゆみも感じる症状で考えられる原因と対処法
- ストレスを感じた時に「皮膚の表面がピリピリする」症状で考えられる原因と対処法
- 全身の「皮膚の表面がピリピリする」症状で考えられる原因と対処法
- 腕の「皮膚の表面がピリピリする」症状で考えられる原因と対処法
- 足の「皮膚の表面がピリピリする」症状で考えられる原因と対処法
- 背中の「皮膚の表面がピリピリする」症状で考えられる原因と対処法
- お腹の「皮膚の表面がピリピリする」症状で考えられる原因と対処法
- 更年期の「皮膚の表面がピリピリする」症状で考えられる原因と対処法
- コロナウイルス(Covid-19)罹患中・完治後に「皮膚の表面がピリピリする」症状で考えられる原因と対処法
- すぐに病院へ行くべき「皮膚の表面がピリピリする」に関する症状
- 「皮膚の表面がピリピリする」症状が特徴的な病気・疾患
- 「皮膚の表面がピリピリする」時の正しい対処法は?
- 「皮膚の表面がピリピリする」ときに飲んでも良い市販薬は?
- 「皮膚の表面がピリピリする」についてよくある質問
- まとめ
- 「皮膚の表面がピリピリする」で考えられる病気
- 「皮膚の表面がピリピリする」に似ている症状・関連する症状
「皮膚の表面がピリピリする」原因と対処法
皮膚の表面がピリピリするとは、皮膚に炎症が起きたり、皮膚にある神経にダメージが生じたりする際に生じます。チクチクする、しびれるような痛みから、軽く触れるだけでも痛みを生じるものまでさまざまです。
この記事では、皮膚の表面がピリピリする症状が現れた場合の原因や対処法について解説します。
皮膚の表面がピリピリする原因と対処法
皮膚の表面のピリピリした症状は、帯状疱疹、神経障害性疼痛、じんま疹、湿疹、ストレス、脳卒中、更年期障害などさまざまなもので起こります。一時的に少しピリピリする場合は安静にしてストレスを和らげ、保湿をすることで改善する場合があります。
しかし何らかの病気が隠れている可能性もあるため、症状が現れた際は内科、皮膚科、脳神経内科を受診しましょう。
「皮膚の表面がピリピリする」上、痛みも感じる症状で考えられる原因と対処法
皮膚の表面がピリピリする上、痛みも感じる場合、最も考えられるのは帯状疱疹です。
帯状疱疹は、はじめは皮膚のピリピリした違和感が出現し、その後水ぶくれを伴う赤い発疹が帯状に広がり痛みが出現します。
痛みが残る場合があるため、帯状疱疹が疑われる場合は皮膚科を受診してください。
「皮膚の表面がピリピリする」上、かゆみも感じる症状で考えられる原因と対処法
皮膚の表面がピリピリする上、かゆみも感じる場合は湿疹の可能性があります。
湿疹とは皮膚にできる炎症の総症で、赤みや細かいブツブツなど多彩な症状が出現します。薬剤・物理刺激などの外部からの刺激や、アトピー性皮膚炎などが原因です。思い当たる原因があればその物質を避け、保湿を行い皮膚のバリア機能を戻しましょう。
何度も繰り返す場合は早めに皮膚科を受診しましょう。
ストレスを感じた時に「皮膚の表面がピリピリする」症状で考えられる原因と対処法
ストレスで皮膚の表面がピリピリした症状が起こることがあります。
体がストレスを感じると痛みを抑える脳の機能が低下し、神経が過敏になり皮膚の表面がピリピリする症状や痛みを起こします。
ストレスを低減させることが大切ですが、症状が強い場合は心療内科や精神科を受診しましょう。
全身の「皮膚の表面がピリピリする」症状で考えられる原因と対処法
全身の皮膚の表面がピリピリする場合、蕁麻疹かもしれません。
蕁麻疹は、皮膚に突然かゆみを伴う赤い発疹が出現し、しばらくすると消える病気です。ストレスや衣類の摩擦などの刺激で起こります。もし原因が思い当たるならばできるだけ避けるようにしましょう。
症状が長引く、広範囲に広がる場合は皮膚科を受診してください。
腕の「皮膚の表面がピリピリする」症状で考えられる原因と対処法
腕の皮膚の表面がピリピリするときは、手根管症候群の可能性があります。
手首から手のひらの真ん中にある正中神経は、手根管というトンネルを走行します。手を酷使することで手根管内の正中神経が圧迫されて手のしびれが起こります。
手指を酷使しないことが第一の治療です。しかし、しびれが強い場合は整形外科を受診しましょう。
足の「皮膚の表面がピリピリする」症状で考えられる原因と対処法
足の皮膚の表面がピリピリする場合、糖尿病性末梢神経障害性疼痛の可能性があります。
血糖値が高い状態が長期間続くと、血流が悪くなることで末梢神経の機能が低下し、それによって痛みやしびれを起こします。
糖尿病の状態が悪く、足がピリピリした症状が起こる場合は内科を受診するようにしましょう。
背中の「皮膚の表面がピリピリする」症状で考えられる原因と対処法
背中の皮膚の表面がピリピリする症状は、頚椎椎間板ヘルニアかもしれません。
加齢や物理的なストレスで背骨の間にある椎間板の髄核が外に飛び出し、隣を走行する背中の神経を圧迫しピリピリした症状が起こります。ストレッチや安静で改善する場合がありますが、症状が強い場合は整形外科を受診してください。
お腹の「皮膚の表面がピリピリする」症状で考えられる原因と対処法
お腹の皮膚の表面がピリピリするときは、肋間神経痛かもしれません。背骨から肋骨にかけて走っている肋間神経がなんらかの原因で障害され、胸や脇腹にピリピリとした痛みが生じます。たいていは、痛みは左右どちらかに出現します。
肋間神経痛が疑われる場合は整形外科を受診しましょう。
更年期の「皮膚の表面がピリピリする」症状で考えられる原因と対処法
更年期でも皮膚の表面がぴりぴりする症状が出現します。
更年期になると皮膚の水分を保つエストロゲンというホルモンの分泌が減少し、皮膚の乾燥が起こりピリピリするようになります。まずは適切な保湿を行い皮膚のうるおいを保つようにしましょう。
更年期の症状が疑われる場合は、婦人科を受診してください。
コロナウイルス(Covid-19)罹患中・完治後に「皮膚の表面がピリピリする」症状で考えられる原因と対処法
コロナウイルスは体の免疫系の異常を引き起こし、様々な症状が出現するとされています。
免疫系の異常により帯状疱疹を発症することがあります。
また、強いストレスを感じることで神経が過敏になりピリピリすることがあります。
まずはストレスを取り除くことが大切です。帯状疱疹を疑う帯状の皮疹が出現する場合ははやめに皮膚科を受診しましょう。
すぐに病院へ行くべき「皮膚の表面がピリピリする」に関する症状
ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
呼吸が苦しい症状の場合は、救急外来へ
蕁麻疹は重症になると喉の粘膜が腫れ上がり気道が狭くなります。最悪の場合気道を閉塞し窒息することがあり、大変緊急性が高い疾患です。
皮膚がピリピリするだけでなく、喉の違和感や呼吸苦がある場合はすぐに救急外来を受診してください。
受診・予防の目安となる「皮膚の表面がピリピリする」のセルフチェック法
以下のような症状がある場合は、皮膚科を受診するようにしましょう。
- ・皮膚に水ぶくれを伴う赤い発疹が帯状に広がる場合
- ・強いかゆみを伴う場合
- ・ピリピリするだけでなく強い痛みを伴う場合
「皮膚の表面がピリピリする」症状が特徴的な病気・疾患
ここではMedical DOC監修医が、「皮膚の表面がピリピリする」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
帯状疱疹
帯状疱疹とは、幼少期に感染したあと体内に潜伏した水痘・帯状疱疹ウイルスが過労やストレスがきっかけで再活性化し発症します。はじめは皮膚のピリピリした違和感や痛み、その後水ぶくれを伴う赤い発疹が帯状に広がり強い痛みが起こります。
治療が遅れると長期間にわたり痛みが残ることがあり、早期の治療が大切です。
帯状疱疹を疑った場合は、皮膚科を受診してください。
更年期障害
更年期障害は、女性ホルモンのエストロゲンが減少して起こる症状を指します。
皮膚の水分を保つエストロゲンの分泌が減少すると、肌のつやがなくなり、皮膚が乾燥します。また、わずかな刺激を感知しやすくなりピリピリする症状が出現します。
更年期障害の症状が強く出てつらい場合は、婦人科を受診して相談しましょう。
脳卒中
脳卒中は、脳の血管が破れるあるいは詰まる病気の総称です。血管が破れると脳出血、くも膜下出血を発症し、血管が詰まると脳梗塞を発症します。障害された脳細胞に対応する部位の皮膚がピリピリするという感覚異常のみが出現する場合もあります。
脳卒中が疑われる場合は、すぐに救急車を呼んでください。
蕁麻疹
蕁麻疹は、皮膚に突然かゆみを伴う赤い発疹が盛り上がり、しばらくすると消えてしまう症状をいいます。ストレスやアレルギー、衣類の摩擦や日光などの刺激で起こりますが、原因がわからないことも多い病気です。もし原因があるならばできるだけ避けましょう。
症状が長引く、広範囲に広がる場合は皮膚科を受診してください。
「皮膚の表面がピリピリする」時の正しい対処法は?
皮膚を保冷剤や冷たいタオルで冷やすとピリピリした症状が和らぐことがあります。また、保湿を行うことで皮膚の刺激が抑えられます。
市販薬で抗アレルギー作用のある塗り薬もありますが、適切な塗り方を行わないと症状が良くならない場合があります。そのため、症状が強い場合は自己判断せず医師に相談してください。
「皮膚の表面がピリピリする」ときに飲んでも良い市販薬は?
どうしても症状が強い場合には以下の薬を飲んで症状を落ち着かせましょう。
・バファリンA
アスピリンとアセトアミノフェンの混合薬です。アスピリンは抗炎症作用と鎮痛作用を持ち、アセトアミノフェンは鎮痛と解熱作用があります。皮膚のピリピリ感が神経痛や軽度の炎症に関連している場合に有効です。
・ロキソニンS
ロキソニン(ロキソプロフェン)は強い抗炎症作用と鎮痛作用があり、皮膚のピリピリ感が炎症に関連している場合に適しています。
食後に服用し、過度のアルコール摂取を避けるようにしましょう。どちらの薬も副作用があるため、特に長期間の使用や他の持病がある場合、症状が改善しない場合や悪化する場合は、すぐに医師の診察を受けることが重要です。
「皮膚の表面がピリピリする」についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「皮膚の表面がピリピリする」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
皮膚の表面がピリピリする時、主にどんな病気が考えられますか?
鎌田 百合医師
いろいろな病気が考えられますが、頻度が高いのは帯状発疹や湿疹、蕁麻疹です。しかし皮膚の病気以外にも更年期障害や椎間板ヘルニアなど、さまざまな病気が隠れていることがあります。
皮膚の表面がピリピリする症状を放置するとどうなりますか?
鎌田 百合医師
たとえば帯状疱疹を放置すると、痛みを伴うピリピリする症状が場合によっては何年も続くことがあります。判断に迷う場合は放置せずに医師に相談しましょう。
まとめ
皮膚の表面がピリピリする症状の病気は数多くあります。
対症療法で落ち着くこともありますが、中には怖い病気が隠れていることもあります。症状が長く続く、強い症状が出る場合は病院を受診して医師に相談するようにしてください。
「皮膚の表面がピリピリする」で考えられる病気
「皮膚の表面がピリピリする」から医師が考えられる病気は6個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
婦人科の病気
部分的な皮膚疾患だけではなく、大きな病気の一つの症状としてピリピリする感覚が生じている可能性もあります。
「皮膚の表面がピリピリする」に似ている症状・関連する症状
「皮膚の表面がピリピリする」と関連している、似ている症状は3個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
一時的なピリピリする症状であれば安静にしてストレスを和らげ、保湿をすることで改善することがありますが、繰り返したり継続したりする場合には、早めに医療機関を受診することをお勧めいたします。