「目に脂肪の塊」はがんの可能性も？考えられる病気を医師が徹底解説！

目の脂肪の塊で、身体はどんなサインを発している？メディカルドック監修医が主な原因や考えられる病気・何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

「目の脂肪の塊」症状で考えられる病気と対処法

目の周りに脂肪の塊ができると、不快感や痛みを感じることがあります。この症状は見た目の問題だけでなく、痛みや炎症などの症状を伴う場合もあり、適切な対処が必要です。ここでは、脂肪の塊ができる原因や対処法について詳しく解説します。

目の脂肪の塊が出来て痛い症状で考えられる原因と対処法

脂肪の塊ができた場所が腫れる、赤くなる、触れると感じる痛いなどの症状が出る場合があります。痛みを伴う脂肪の塊の原因としては、麦粒腫（ものもらい、めばちこなどと呼ばれます）などが考えられます。これらは皮脂腺の詰まりや細菌の感染によって起こる炎症です。このような場合、簡単にできる処置としては、温かいタオルを目に当てる温罨法が効果的な場合があります。しかし、かえって痛みが悪くなる場合は冷やすと症状が緩和されます。症状が改善しない場合や、痛みが強い場合は、眼科を受診することをお勧めします。特に腫れが急に悪化する場合は、早めの受診が必要です。

子供に目の脂肪の塊が出来た症状で考えられる原因と対処法

子供に脂肪の塊ができた場合、その特徴として、しこりがあり、痛みがある場合もあれば、ない場合もあります。考えられる原因としては、霰粒腫や麦粒腫などが原因として挙げられます。子どもは涙腺の詰まりが起こりやすく、これが炎症を引き起こしやすいとされています。症状が長引く場合や腫れがひどくなる場合は早めに眼科や小児科を受診してください。

大人で目の脂肪の塊が出来た症状で考えられる原因と対処法

大人の場合でも、目元に脂肪の塊ができることがあります。この場合、特徴的な症状は、しこりの形成や痛みを伴う場合もあります。この場合は温罨法を行い、目元の血行を促すことで治りが早くなったり、再発しにくくなります。また、目の周りにある脂肪がたまってしまい、脂肪の塊ができることがあります。これは良性なことが多いです。他にも、脂肪を出す腺の癌などがあります。症状が改善しない場合や、見た目が気になる場合は、眼科で診察を受けることをお勧めします。

ブツブツの目の脂肪の塊が出来た症状で考えられる原因と対処法

目元に白いブツブツとした脂肪の塊ができることもあります。これらは触れても痛みがない場合が多く、見た目が気になることが主な症状です。脂肪の塊の数が多ければ脾粒腫などの可能性があり、外科的な治療を行う場合があります。症状が改善しない場合は、皮膚科または眼科を受診すると対応できることが多いです。

目の脂肪の塊が出来て取れない症状で考えられる原因と対処法

脂肪の塊が長期間取れない場合で、大きさが変わらない場合は霰粒腫や脾粒腫などの可能性があります。この場合、痛みがないことも多いです。一方、だんだんと大きくなる場合は注意が必要です。脂腺癌などの悪性の腫瘍の恐れもあります。自然に消える場合は良いのですが、長期間残る場合や見た目が気になる場合は、眼科で診察を受けるようにしましょう。必要に応じて手術などの治療が適応になることもあります。

すぐに病院へ行くべき「目の脂肪の塊」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。 応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。 以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

塊が大きくなる症状の場合は、眼科へ

目の脂肪の塊が大きくなる場合は、脂腺癌など悪性腫瘍の恐れがあります。塊が大きくなってしまう以外の症状がない場合も少なくありません。だんだんと塊が大きくなる場合は速やかに眼科を受診するようにしてください。

受診・予防の目安となる「目の脂肪の塊」ときのセルフチェック法

・まぶたに痛みがある場合
・塊がだんだんと大きくなる症状がある場合
・まぶたが赤くなる症状がある場合

「目の脂肪の塊」症状が特徴的な病気・疾患

ここではメディカルドック監修医が、「目の脂肪の塊」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

麦粒腫

麦粒腫は、まつ毛の毛根や皮脂腺などに細菌が感染し、炎症を引き起こす病気です。主に黄色ブドウ球菌が原因で、目元に赤みや腫れ、痛みを伴う小さな腫瘤が現れます。自然治癒する場合もありますが、場合によっては抗菌薬の点眼や軟膏が処方され、炎症がひどい場合には切開して膿を排出する処置が行われることもあります。目の腫れや痛みが続く場合は、早めに眼科を受診してください。

霰粒腫腫

霰粒腫は、マイボーム腺という涙の油の成分を出す腺の詰まりによって炎症が起きる病気です。基本的には痛みを伴わない硬いしこりがまぶたに現れますが、痛みを感じることもあります。はじめは麦粒腫と同じ治療をすることが多いです。しかし、長期間治らない場合は、ステロイドの目薬や塗り薬を使ったり、切開して内容物を除去する手術が必要になることがあります。しこりが長期間残る場合や、痛みや腫れがある場合は、早めに眼科を受診すると安心です。

マイボーム腺梗塞

マイボーム腺梗塞は、まつ毛の付け根にあるマイボーム腺が詰まることで発症します。ドライアイや霰粒腫の原因になることがありますり霰粒腫では温罨法で目を温めたり、アイシャンプーなどを用いて目の周りを清潔にすることが有効なこともあります。ただし、重症例では、医師が詰まりを物理的に除去する処置を行うこともあります。目の乾燥感や不快感が改善しない場合は、眼科を受診するようにしましょう。

表皮嚢種

表皮嚢腫は、皮膚の下に皮脂や角質が溜まって形成される小さな袋状の腫瘤です。アテロームや粉瘤と呼ぶこともあります。小さい場合は経過観察されることもありますが、感染や炎症を伴う場合は切開して内容物を排出する治療が必要です。腫瘤が大きくなる、痛みが出る、または感染の兆候がある場合は、皮膚科または眼科を受診してください。

脂腺癌

脂腺癌は、まぶたの皮脂腺から発生する悪性腫瘍で、まぶたの腫れやしこりが徐々に大きくなります。他の疾患と間違えやすいため、注意が必要な疾患です。早期診断と治療が重要となります。治療は手術など外科的手術のみを行いますが、場合によっては放射線治療や化学療法が行われることもあります。腫れやしこりが長期間にわたって消えない、またはだんだんと大きくなる場合は、できるだけ早めに皮膚科や眼科を受診するようにしましょう。

「目の脂肪の塊」の正しい対処法は？

目の脂肪の塊は基本的には良性ですが、治りが悪いものも少なくありません。中には目の周りを清潔にし、温罨法で目の周りを温めると症状が改善する場合があります。いずれにせよ早く治療したい場合は、皮膚科や眼科で相談するのが理想です。稀ではありますが、中には悪性の病気もあります。できものができたら決して放っておかずに、上に挙げた対応をすると良いでしょう。

まとめ　目の脂肪の塊が気になるときは眼科を受診

脂肪の塊は良性である場合が多いですが、稀に脂腺癌など悪性のものもあります。くれぐれも放置することなく、1週間以上症状が続いたり、だんだんと大きくなる場合は早めに眼科あるいは皮膚科を受診するようお願いします。

「目の脂肪の塊」症状で考えられる病気

「目の脂肪の塊」から医師が考えられる病気は8個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。 基本的に良性ですが、稀に悪性の場合もあります。決して放置はせず、だんだんと大きくなる場合は必ず眼科や皮膚科を受診するようにしましょう。

「目の脂肪の塊」に似ている症状・関連する症状

「目の脂肪の塊」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。 目の脂肪の塊は他に症状がない場合もありますが、痛みや赤みなどの症状を伴う場合があります。症状が続いたり、悪化したりする場合は眼科を受診するようにしてください。