「目の周りが黒い」症状を改善する生活習慣3選はご存知ですか？医師が解説

目の周りが黒い時、身体はどんなサインを発しているのでしょうか？Medical DOC監修医が考えられる病気や何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

監修医師：
久高 将太 医師

「目の周りが黒い」症状で考えられる病気と対処法

気がついたら目の周りが黒くなっていると不安になりますよね。目の周りが黒い原因としては、生活習慣の問題が多く関係しています。まれに病気が隠れている可能性もあり、内臓器である腎臓・肝臓・甲状腺の病気の可能性があり、注意が必要です。いろいろな場合に分けて説明していきます。

目の周りが黒い症状で考えられる原因と治し方

目の周りが黒い場合の多くは、バランスの取れた食生活が出来ていない、疲れをため過ぎている、良質な睡眠を十分に取れていないなどの生活習慣が関わっています。
候補となる病気もありますが、まずは日常生活においても生活習慣の見直しをすることから始めましょう。

男性で目の周りが黒い症状で考えられる原因と治し方

男性の場合に最も多く考えられる原因は、不規則な生活習慣です。夜勤などを行なっている場合には難しいかもしれませんが、バランスの取れた食生活、疲れをため過ぎない、良質な睡眠を十分にとるなどの生活習慣の見直しが大事になると思います。

女性で目の周りが黒い症状で考えられる原因と治し方

女性の両目のちょっと下辺りに、左右対称に黒くなってしまっている場合は、肝斑の可能性があります。肝斑の主な原因はホルモンバランスの乱れなどで発症します。治療はホルモンバランスを整えることや、シミに対する治療を行うことになります。

子供の目の周りが黒い症状で考えられる原因と治し方

子供の目の周りが黒い場合の多くは、外力的な問題の可能性があります。つまり、転倒したなどの直接的な外傷や、アレルギー性皮膚炎などでかゆくてかいてしまって黒くなることなどが考えられます。
また、皮膚炎が治りその後に炎症後色素沈着といって黒くなってしまうケースもあります。皮膚炎などの場合などは、皮膚科で治療をしっかりと受けることが重要となります。

高齢者の目の周りが黒い症状で考えられる原因と治し方

高齢者の場合は、加齢による影響がほとんどです。黒クマ（顔面色素沈着症）と呼ばれる目の下のクマの一種で、下まぶたの皮膚がたるむことによって生じます。皮膚のアンチエイジングケアをすることや、目の周りの筋肉を鍛えることによって軽減することができます。

生まれつき目の周りが黒い症状で考えられる原因と治し方

生まれつき目の周りが痩せていて脂肪が少ない場合、皮膚がくぼんでしまい影を作ってクマのように見えることがあります。また、いわゆる彫りが深い顔貌であると、凹凸があるために影ができてクマのようになってしまうこともあります。
治療としては、美容皮膚科などで注入療法をすることによって改善する方法があります。

すぐに病院へ行くべき「目の周りが黒い」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

痛みが伴う目の周りが黒い場合は、脳神経外科・眼科へ

眼が外傷を受けて最初の24時間以内に血液がまぶたと眼の周囲の皮膚に漏れ出し、目の周りに黒～紫色をつけることがあります。これをブラック・アイと呼ぶことがあり、頭蓋底骨折（頭蓋骨・顔面骨の骨折）が疑われます。
お酒を飲み、記憶が無く朝起きたら目の周りに痛みと色素斑が出ていたらブラック・アイの可能性があります。あざ自体は問題ありませんが、重症例では眼外傷や骨折があるため注意が必要です。早めに脳神経外科や眼科を受診してください。

「目の周りが黒い」症状が特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「目の周りが黒い」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

急性腎不全

急性腎不全とは、人体に2つある腎臓という臓器が、突然機能が低下してしまう状態です。むくみがでる、尿量が減少するなどの症状が現れます。
また、腎臓の機能が低下すると目の周りが黒くなることがあります。原因はさまざまありますが、脱水や低血圧や薬剤性などがあげられます。
治療は、症状に合わせて薬剤が用いられます、症状によっては透析治療が行われることもあります。急性腎不全は大事な臓器である腎臓の機能不全なので、早急に内科か腎臓内科を受診する必要があります。

慢性腎臓病

慢性腎臓病とは、人体に2つある腎臓という臓器が、ゆっくりと機能が低下してしまう状態です。慢性に経過する全ての腎臓病を指します。手足にむくみがでる、尿量が減少する、貧血などの症状が出ることがあります。腎臓の機能が低下によって目の周りが黒くなることもあります。さまざまな原因がありますが、糖尿病やメタボリックシンドロームなどとの関係が知られています。
治療は、症状に合わせて薬剤が用いられます。慢性腎臓病は大事な臓器である腎臓の機能が低下していく状態なので、健康診断などで要再検査が出た場合には内科か腎臓内科を受診することをお勧めします。

腎硬化症

腎硬化症とは、人体に2つある腎臓という臓器の機能が低下してしまう状態です。急速に症状が悪化するものや、慢性に症状が進行するものがあります。尿検査は異常が無いことが多いのですが、血液検査にて腎臓の機能が低下しています。腎臓の機能低下によって目の周りが黒くなることもあります。原因は高血圧などがあげられますので、血圧の管理などが治療になります。
健康診断で腎機能について要再検査が出たら内科か腎臓内科を受診することをお勧めします。

肝臓病

肝臓病とは、タンパクの合成・栄養の貯蔵、毒素の解毒・分解、食べ物の消化に必要な胆汁の合成・分泌の3つの機能を行っている内臓器である肝臓がダメージをうけている状態です。ウイルス感染や癌などさまざまな原因で発症します。
肝臓の機能が低下すると目の周りが黒くなることがあります。いろいろな病気が肝臓病に含まれますので、その病気に合わせてさまざまな治療が行われます。
健康診断などで要再検査が出たら内科か消化器内科を受診することをお勧めします。

バセドウ病

バセドウ病とは、甲状腺ホルモンを作り、分泌している甲状腺という臓器の病気です。甲状腺の機能が亢進してしまうとバセドウ病になります。
治療には、薬物治療、放射性ヨウ素内用療法、手術の３つの方法があります。
甲状腺ホルモンなどが過剰になるため、疲れやすい・イライラする・眼球が突出し黒クマを形成し目の周りが黒くなるなどの症状が現れます。
症状が気になる時には、内科や内分泌内科を受診することをお勧めします。

「目の周りが黒い」ときの正しい対処法･治し方は？

症状が治らない、悪化している場合には、医療機関を受診することをお勧めしますが、病状が軽い場合には市販薬を使うことも効果的です。使用する薬としてはアイクリームが良いでしょう。ただし、薬を塗ることによって、かぶれてしまうこともあります。使用後にかゆみが出たり赤くなったりした場合は、すぐに使用を中止し皮膚科を受診してください。
使用後に効果が実感できれば継続しても良いでしょう。
また、バランスの取れた食生活、疲れをため過ぎない、良質な睡眠を十分にとるなどの生活習慣は最も大事ですので、一緒に気をつけていきましょう。

まとめ

目の周りが黒くなることは誰にでも起こりうる状態ですので、日常生活においても生活習慣の見直しや注意が必要です。

「目の周りが黒い」で考えられる病気と特徴

「目の周りが黒い」から医師が考えられる病気は11個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

内科的な病気が原因で皮膚症状が出る場合があるため、日頃から生活習慣を改めて、健診を受けるなど、健康への意識を高めることが重要です。

「目の周りが黒い」と関連のある症状

「目の周りが黒い」と関連している、似ている症状は4個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

「目の周りが黒い」他に、これらの症状が見られる際は、「肝斑」「腎不全」「バセドウ病」「炎症後色素沈着」などの病気の存在が疑われます。
複数の症状がある場合やなかなか治らない場合は、早めに医療機関への受診を検討しましょう。