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「歯がきしむ」原因はご存知ですか?医師が徹底解説!

「歯がきしむ」原因はご存知ですか?医師が徹底解説!

歯がきしむとき、身体はどんなサインを発しているのでしょうか?ここではMedicalDOC監修医が歯が軋む症状で考えられる病気や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

杉山 夏樹 歯科医師

監修歯科医師
杉山 夏樹 歯科医師

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2018年愛知学院大学卒業後、2018年医療法人あたげ会小島歯科で研修。研修後、2019年医療法人正翔会へ入局。一般歯科はもちろんのこと、矯正歯科、審美歯科、インプラントなど日々の治療で学んでいる。
また、2020年から名古屋にある、しんファミリー歯科で矯正歯科の監修をしており、矯正に関しては2019年にインビザラインの認定医になっている。

「歯がきしむ」症状で考えられる病気と対処法

歯がきしむように感じた経験はあるでしょうか。実際に歯がきしんでいることもありますが、きしむように感じるだけのこともあるでしょう。考えられる原因のほとんどは、毎日の生活習慣が関わっていることです。ここでは、原因やどんな状況で受診すべきか解説していきます。
歯がきしむように感じた場合、考えられる主な原因には歯ぎしりや食いしばり、歯が溶ける病気である酸蝕症(さんしょくし)が挙げられます。原因が見つからないこともあり、背景にストレスを抱えている場合もあります。この記事では、歯がきしむときにどのような対処をすれば良いか解説していきます。

矯正中や矯正後に歯が軋むような症状の原因と治し方

歯科矯正は歯を動かす治療です。多くの場合、矯正中は噛み合わせが悪い状態であるために、矯正中や矯正後には歯がきしむように感じることがあります。
また、痛みによるストレスも考えられます。それにより噛み合わせのずれが起こり、きしむという症状が起こります。矯正後に関しても、歯を動かした炎症が残っていることや、保定装置(マウスピース)のストレスも考えられます。
矯正途中であれば一度歯科医院へ連絡することが一番の近道です。
矯正終了している方であれば、マウスピースを使用することによって歯の接触を防ぐことができます。
矯正中や矯正後は、以前の噛み合わせと違うため少しでも気になる場合は、矯正の治療にかかっている歯科医院へご連絡してください。

噛むと歯がギシギシ動く・歯がきしむ症状の原因と治し方

噛み合わせが悪いか食いしばりや歯ぎしりによって、歯がギシギシ動く、あるいはきしむように感じることがあります。
歯ぎしりや食いしばりの原因としてはストレス、噛み合わせ、環境的要因があります。
ストレスに感じてなくても、実際にはストレスを感じていたり、噛み合わせは普通だと思っていても実際は悪いこともあります。
対処法としては、歯ぎしり防止のマウスピ-スを持っている方は使うのが良いでしょう。
市販のマウスピースでは、歯の形があっていないことや、装着後の噛み合わせ調整もできていないため、歯にダメージを与え続ける可能性があります。歯科医院で個人専用のマウスピースを作ってもらいましょう。

ほうれん草を食べると歯がキシキシときしむ症状の原因と治し方

ほうれん草のような特定の物を食べたり飲んだりすると、歯がきしむような音が鳴ることがあります。すぐにできる対処法は、その食べ物や飲み物を控えたり、歯を磨いたりすることです。
このような場合は、シュウ酸による影響が考えられます。シュウ酸はほうれん草のほか、コーヒーやバナナにも含まれています。
シュウ酸は口腔内でカルシウムとくっつくことによってキシキシする感覚になります。シュウ酸は歯石の原因となります。すぐに治療を行う必要はありませんが、しっかり歯磨きを行うのが良いでしょう。

歯が浮く感じがしてきしんで痛い症状の原因と治し方

なんとなく歯が浮いている感じがあって、うまく噛むことができず、痛みを感じることがあります。
このような場合、根っこの病気(根尖性歯周病)や歯周病があります。すぐにできる対処法としては、薬を飲むことや、強く咬まないことが良いでしょう。

根尖性歯周病・歯周病

根尖性歯周病は歯の神経が弱くなり、根っこの先端に炎症が起こる状態です。大きな虫歯があり、神経が虫歯によってダメージを負って弱った場合や、局所的に噛み合わせが強く神経が弱る事で起きやすくなります。
歯周病は歯と歯ぐき(歯肉)の間に細菌が感染して歯の周りに炎症を起こす病気です。歯槽膿漏という言葉を聞いたことがあるでしょうか。汚れがたまり放置をすると知らず知らずのうちに炎症が広がってしまいます。
根尖性歯周病は、神経を取る治療を行う必要があります。一回の治療で終わることは無いのでしっかり通院しないといけません。
歯周病も基本的に、歯や歯を支える骨が回復することはありません。現状を保つために、定期的に検診に通い、必要であれば、より深い所のお掃除をしてもらいましょう。

すぐに病院へ行くべき「歯のきしみ・違和感」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

歯がぐらつく感じがあって痛い場合は、歯科へ

歯が浮いている感じやぐらつく感じがあって、うまく噛むことができず、痛みを感じる場合には、根尖性歯周病や歯周病などの可能性があります。
根本的な治療が必要になりますので、早期に歯科医院を受診しましょう。

「歯がきしむ」症状が特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「歯がきしむ」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

酸蝕歯(さんしょくし)

酸蝕歯は、日ごろからお酢や炭酸飲料を飲む方には起こりやすい病気です。読んで字の如く、歯が溶ける状態です。
対処法は、お酢などの量を減らす、飲んだ後に必ず水でうがいをすることです。
治療法は、歯が回復することはないため、詰め物や被せ物の治療をするしかありません。
食べ物や飲み物がしみたり、歯に穴が開いたりするような症状があれば、歯科医院を受診しましょう。それ以外にも痛みがあるなど、自覚症状があれば検診に行ってください。

「歯がきしむ」ときに飲んでも良い市販薬は?

歯がきしむ症状は、飲み薬で改善することはありません。痛みを感じるのであれば、痛み止めを飲んでも問題ありませんが、それで改善することはありません。歯科医院で相談することが良いでしょう。

「歯がきしむ」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「歯がきしむ」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

歯ぎしりが原因で歯が痛くなるときの対処法を教えてください。

杉山 夏樹 歯科医師杉山 夏樹 歯科医師

歯ぎしり防止のマウスピ-スを使うのが良いでしょう。

入れ歯や矯正器具で歯がきしむ場合はどうすれば良いですか?

杉山 夏樹 歯科医師杉山 夏樹 歯科医師

入れ歯できしむ場合は、噛み合わせがあってない可能性が高いと思います。
自分で治そうとして金具が破折したり、入れ歯が壊れたりする可能性があるのでかかりつけの歯科医院に行きましょう。
矯正器具できしむことはありませんが、矯正器具が当たって痛みを覚える場合は矯正の歯医者さんへ行きましょう。

歯がきしむ症状の原因にストレスは関係ありますか?

杉山 夏樹 歯科医師杉山 夏樹 歯科医師

歯ぎしりなどでみられる最も多い原因はストレスです。もし、気になることがあれば、心療内科などへの通院も考慮するのが良いでしょう。歯科でできる範囲であれば対処はできますが、医科、歯科連携できるところはタッグを組んで行います。気兼ねなくご相談下さい。

まとめ

歯がきしむと一言でいえば簡単なのですが原因は多岐にわたって複雑です。
よくある事だ、などと思わず一度かかりつけの歯科医院へ相談する事をお勧めします。知らず知らずのうちに状態が悪くなっている可能性もあるため、早めの受診をお勧めします。

「歯がきしむ」で考えられる病気と特徴

「歯がきしむ」から医師が考えられる病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

歯科の病気

セルフケアでは限界もあるので、早めに歯科医院で相談するのが良いでしょう。

「歯がきしむ」と関連のある症状

「歯がきしむ」と関連している、似ている症状は4個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについては詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 歯がギシギシ動く
  • 歯が浮く感じ
  • 歯がぐらつく

「歯がきしむ」症状の他に、これらの症状がある場合も「歯周病」「酸蝕症」などの疾患の可能性が考えられます。症状が改善しない場合は、早めに医療機関への相談をお勧めします。