テーピングの種類・効果・巻き方を柔道整復師が徹底解説!
怪我をしたときやスポーツをするときなどに使用する「テーピング」。なんとなく存在は知っていても、具体的な効果や使用方法は知らないという人もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、テーピングに期待できる効果や正しい使用方法、種類、注意点などについて「エース接骨院」の田端先生に解説していただきました。
監修田端 友樹(エース接骨院)
目次 -INDEX-
テーピングの種類
編集部
なんのためにテーピングをするのでしょうか?
田端先生
テープを巻いて怪我の悪化の防止を図るほか、怪我の予防や患部を固定したり保護したりすることで、精神的な安心感を与えることがテーピングの主な目的です。
編集部
テープにはいくつか種類があると聞いたことがあります。
田端先生
はい。テーピングに使用するテープには、主に「固定用非伸縮テープ」「伸縮テープ」「自着式テープ」「キネシオロジーテープ」などがあります。
編集部
それぞれの特徴を教えてください。
田端先生
わかりました。まず、固定用非伸縮テープは、その名の通り特定の部位を固定するためのもので、伸び縮みしないタイプのテープです。関節をガッチリと固定するために使用され、ラグビーやアメフトなどのコンタクトスポーツをおこなう際などにも使用することがあります。
編集部
伸縮テープには、どのような特徴がありますか?
田端先生
伸縮テープは伸び縮みするタイプのテープで、自由な動きを望む場合に適しています。テーピングをする部位を固定しつつも、ある程度関節を自由に動かしたい場合などに使用することがあります。
編集部
自着式テープについてはいかがでしょうか?
田端先生
自着式テープは、「フリーサポーター」や「フリーバンテージ」などとも呼ばれています。伸縮性が高く、適度な圧迫固定が可能なのが特徴です。そのため、ランニングやジョギングなどをする際に適しています。巻き方はほかのテープと同様ですが、マジックテープになっているため、衣服の上からでも巻けるようになっています。巻き直しができ、剥がす際に痛みが生じづらいことも特徴です。
編集部
キネシオロジーテープはどんなテープですか?
田端先生
キネシオロジーテープは、筋肉を保護するために使用されます。伸縮テープと誤解されることもあるのですが、このテープは筋肉と同程度の伸び縮みをするように設計されていることが特徴です。筋肉に沿って貼ることで、皮膚と筋肉の隙間にある血流を改善し、怪我の予防や痛みの軽減を図る目的で使用されます。固定がメインというより、筋肉のサポートという目的で使用します。
編集部
あと、テーピングとサポーターの違いも知っておきたいです。
田端先生
サポーターは使用できる部位やサイズが決まっているのに対し、テーピングは自由度が高く、サイズや部位を気にすることなく使用できます。サポーターはオーダーメイドで作成することもできますが、既製品も多いため装着による不快感が強く出てしまうことがあります。
テーピングの効果
編集部
テーピングには、どのような効果が期待できるのでしょうか?
田端先生
特定の関節の動きを制限することで、靭帯の伸び縮みによる負担を軽減させることができるほか、肉離れや打撲を圧迫することで痛みを和らげる効果なども期待できます。また、テーピングを巻くことによって「また同じ怪我を繰り返してしまうのではないか」といった怪我の再発に対する精神的な不安感を軽減させることもできます。
編集部
ほかにもありますか?
田端先生
怪我の応急処置としての効果も期待できます。怪我の応急処置では、患部の安静・冷却・圧迫・挙上が重要とされています。テーピングでは、このうちの安静と圧迫に対応することが可能です。さらに最近では、応急処置の場面では患部に適度な負荷を与えることや、保護に重点をおいた方がいいとも言われています。テーピングはこのような場面にも対応することができるのです。
編集部
テーピングをするだけでも、痛みを和らげられることもあるのでしょうか?
田端先生
はい。関節を固定して動きを制限したり、圧迫したりすることによって、一時的に痛みを和らげることができる場合があります。しかし、テーピングを巻いたからといってすぐに怪我が治るわけではありません。あくまでも一時的に痛みを和らげているに過ぎないため、その後しかるべき治療を受けることが必要です。テーピングでは、痛みを和らげるというよりも、痛みを生じる動きを制限するといった側面が強いでしょう。
編集部
怪我や捻挫、肉離れなどはテーピングだけで改善できますか?
田端先生
テーピングだけではひどい怪我や捻挫、肉離れなどを改善させることはできません。このような場合でテーピングを独自におこなう際は、あくまでも応急処置として一時的に使用し、医療機関を受診するようにしてください。
テーピングを使う際の注意点
編集部
テーピングにはデメリットもあるのでしょうか?
田端先生
基本的には、説明書通りの使い方をしていれば大きな問題はありません。しかし、強く巻いたり引っ張りすぎたりすることで血液の循環障害や神経障害が生じる恐れがあります。また、敏感肌の人は、かぶれなどの皮膚トラブルを起こすこともあります。
編集部
循環障害や神経障害を予防するためには、どのような点に注意すればいいのでしょうか?
田端先生
製品の説明書通りの使用方法を守ることが大切です。テープには「伸び率」というものが設定されています。例えば、使用方法に「10%伸ばして使用してください」と記載されているときは、説明に沿って使用してください。
編集部
皮膚トラブルを予防するためには、どのように使用したらいいでしょうか?
田端先生
皮膚が弱い人や皮膚トラブルが心配という場合には、施術所を受診した際にあらかじめ伝えるようにしてください。そのような場合には、皮膚を保護する専用のジェルを塗布してからテープを貼るといった対応をしてくれます。ジェルを塗ることで皮膚の上に薄い膜を作ることができ、その上からテーピングをすることで皮膚を保護する効果が期待できます。そのほか、テープを剥がす際にはよく濡らして剥がしたり、肌に刺激の少ない中性洗剤などを薄めた水で濡らして剥がしたりすることも効果的です。皮膚を傷めずテープを剥がすための剥離剤などを取り扱っている施術所もあります。
編集部
ほかにも注意点はありますか?
田端先生
体毛が濃い部位にテーピングをする場合には、自着式テープで対応した方がいいケースがあります。体毛の上にテープを貼ると、浮いてしまって十分な効果が期待できないことがあるからです。そのため、衣服の上から使用できる自着式のものを使用したり、テープを直接貼る場合には剃毛したりして対処します。このほか、怪我をしていて傷口があるような部位にはテーピングは使用しないようにしてください。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
田端先生
テーピングの最大のメリットは、トラブルがあるときに即時対応ができるといった点ではないでしょうか。ある程度の知識が必要なものもありますが、「テーピングの方法」などで検索すれば、各医薬品メーカーのホームページや施術者が紹介するページなどでテーピングの方法を調べることもできます。そのような方法に沿って使用すれば、大失敗するようなことは少ないと思います。最近では、ドラッグストアだけでなく100円ショップなどでも入手できるくらい、テーピングは身近なものです。テーピングを難しい物だと考えず、自宅の救急箱にテープを1つ用意しておき、応急処置時や災害時などの様々な場面で活用してみてください。
編集部まとめ
テーピングには、患部の固定のほか怪我の予防や悪化予防、精神的な安心感など様々な効果が期待できることが分かりました。ただし、テーピングは誤った使用方法をすると悪影響を及ぼすこともあります。使用する際はメーカーの説明書をよく読んで使用するほか、施術所に相談するなどして正しく使用しましょう。
医院情報
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