【NEWS】 AIによる脳の画像診断ソフト、医療機器として国内初承認(医師コメント3件)

エルピクセル株式会社(本社・東京都千代田区)は10月15日、AI(人工知能)が脳画像を解析するソフトの販売を開始した。同ソフトは、脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)に固有の特徴やパターンをAIが自ら学習し、新たな患者のMRI画像から脳動脈瘤を読み取るというもの。その判別には、人間の脳回路を模した「ディープラーニング」という技術が用いられている。

同社の発表によると、AIによる脳動脈瘤発見の感度(*1)は77.2%で、専門医師の68.2%を上回るという。ただし、同ソフトの役割はサポートまでで、人間である医師が最終的な“診断”をおこなう。また、医療機関の多くが導入している「PACS」や「モダリティ」といった医療用画像機器と接続可能で、汎用(はんよう)性の高いことも特徴といえるだろう。

ディープラーニングを活用した脳MRI分野のプログラム医療機器が国に承認されるのは、国内初の事例。アメリカなどでは、すでに肺がん検出などの分野で、ディープラーニングの画像診断技術が開発されている。勤務医の時間外労働に規制の手が入ろうとしているなか、診断精度の向上はもちろん、「働き方改革」への一助も期待される。

(*1)感度:臨床検査の際に、“疾患の疑いあり”と正しく判定する確率。感度が高いほど、疾患の見逃しが少ないとされる。

医師のコメント

  • 山口 征大(内科医)

新しいイノベーションの導入が、医療従事者の生産性向上さらには医療の質向上や医療費削減などの課題解決の施策として重要な位置付けとなることが期待されています。

 

  • 山﨑 ゆか(麻酔科医)
    中部産婦人科

これこそ、コンピューターに頼っていいところではないかと思います。最後に人が確認することは必要ですが、膨大データをもとに診断するというのは、コンピューターの得意とするところではないでしょうか。遠隔治療にも役立つと考えます。

 

  • 武井 智昭(内科医・小児科医)

画像診断に特化した人工知能が保険適用となるのは意外です。これまでは、画像診断料などの保険診療は、ほぼ人の手や目をかりて行ってきていたからです。人工知能の精度を再考して算定する点数など、再度の検証が必要かと思います。