意識障害を招く「ゾンビタバコ」の危険性を医師が解説 エトミデート乱用の実態と健康リスクとは

近年、「ゾンビタバコ」と呼ばれるものが、若者の間で広がりつつあり問題となっています。海外で医療用に使われる麻酔導入薬を含むとされるゾンビタバコは、国内では未承認でありながら、吸入目的で乱用される事例が確認され、深刻な健康被害が懸念されています。なぜ「ゾンビ」と呼ばれるのか、その正体は何なのか、そして私たちの健康にどのような危険があるのか。本記事では、医師の吉川先生の見解をもとに、ゾンビタバコの実態とリスクについて詳しく解説します。

監修医師:
吉川 博昭(医師)
ゾンビタバコとは?
編集部
ゾンビタバコとは、どのようなものなのでしょうか?
吉川先生
ゾンビタバコを摂取すると、身体のけいれんや意識障害、強い眠気が現れ、重症化すると意識を失うこともあります。こうした症状により、使用者がゾンビのような不自然な動きを見せることから、「ゾンビタバコ」と呼ばれるようになりました。現在、日本国内ではエトミデートを指定薬物とし、製造、輸入、販売、所持、使用などが禁止されています。
ゾンビタバコによる健康被害とは?
編集部
ゾンビタバコを摂取すると起こる、健康被害について教えてください。
吉川先生
また、エトミデートは副腎に作用し、ストレスに対応するために重要なホルモンの分泌を妨げるため、副腎機能障害やホルモンバランスの乱れを引き起こす可能性があります。その結果、全身の不調や手足のしびれ、異常行動などが生じるおそれもあります。
ゾンビタバコは安全性が確認されていない危険なものであり、健康被害を防ぐためにも、購入や使用は避け、体調に異変を感じた場合は速やかに医療機関や保健所へ相談しましょう。
今回の注意喚起についての受け止めは?
編集部
ゾンビタバコの危険性について、どのように受け止めていますか?
吉川先生
編集部まとめ
ゾンビタバコは、国内で承認されていない医薬品成分を含むものであり、健康への影響が強く懸念されています。摂取によってさまざまな健康被害が起こる可能性が指摘されており、注意が必要です。今回の注意喚起は、こうしたリスクを広く知ってもらうための重要な情報発信といえるでしょう。




