オミクロン株対応ワクチン接種率 全人口の9.7%と低調「今後の第8波に備えて接種を」
新型コロナウイルスのオミクロン株に対応した新しいワクチンの接種が9月下旬からはじまっていますが、接種率が低いようです。こちらのニュースについて竹内医師に伺いました。
監修医師:
竹内 想(医師)
オミクロン株対応ワクチンの接種状況は?
オミクロン株に対応した新しいワクチンの接種状況について教えてください。
竹内先生
11月14日に公表した集計によると、オミクロン株に対応した新しいワクチンの累計接種回数は1227万1194回で、接種率は全人口の9.7%でした。政府は希望者への年内接種完了を目指しており、1日あたり100万回を超える接種体制を整備するとしていました。しかし、公表された接種数と10日に公表された接種数の差を見ると、当初の予定していた接種体制からおよそ半分の規模で接種がおこなわれていることがわかります。
政府は新たなワクチンの接種を促進させるための働きかけをおこなっており、ワクチン担当の松野博一官房長官は11月7日に日本私立大学連盟や国立大学協会などを訪れて、新型コロナウイルスのオミクロン株対応ワクチン接種への協力を要請しています。要請後の記者会見で松野官房長官は「感染者数が増加に転じていることや年末年始に感染拡大していることを踏まえ、若い人にも年内の接種を検討していただきたい」と語っています。
ワクチン接種が進まない理由で考えられることは?
オミクロン対応の新しいワクチンの接種が想定よりも進んでいない理由で考えられることは何でしょうか?
竹内先生
新型コロナウイルスが一般化しつつあることやワクチン接種が複数回に渡っていることから、「これ以上のワクチン接種は避けたい」と考える人が増えていることが予想されます。
接種率を上げるために必要なことは?
オミクロン対応の新しいワクチンの接種率を上げるために必要なことはなんでしょうか?
竹内先生
ワクチンの接種率を上げるためには、ワクチン接種による新型コロナウイルスの感染・重症化の予防効果を示すことが求められるでしょう。また、ワクチン接種者に対して生活制限を緩くしていく、キャッシュバックなどの形でメリットを受けられるようにしていくような政策および体制作りをおこなうことが有効であると考えられます。
まとめ
9月下旬からはじまっている新型コロナウイルスのオミクロン株に対応した新しいワクチンの接種率の現状が今回のニュースでわかりました。感染流行の第8波も警戒される中で、今後も新たなワクチンの接種率にも注視が必要になりそうです。