マスク着用はいつまで? 岸田首相が緩和の可能性について言及
岸田文雄首相が5月13日のテレビ番組で、マスク着用緩和の可能性について言及しました。このニュースについて中路先生にお話を伺います。
監修医師:
中路 幸之助(医師)
今回のニュースの内容とは?
今回、ニュースになっている内容について教えてください。
中路先生
岸田首相が5月13日に、日本テレビの番組の中で発言した内容がニュースになったものです。岸田首相は新型コロナウイルスの月内の感染状況を見極めて、6月にも行動制限を緩和する方針を改めて示しました。そして「マスクについてもその流れの中で論点の1つとして考えなければいけない。どこまで緩和できるかしっかり考える」とマスク着用の緩和の可能性に初めて言及しました。マスク着用の基準見直しについては、岸田首相の発言の前日、5月12日の記者会見で松野博一官房長官が屋外では2m以上の距離を確保できている場合は外すことを推奨していると説明し、「気温、湿度が高い時は熱中症のリスクも高くなる」と理由を話しています。
海外でのマスク巡る動きは?
マスク着用を巡って、海外ではどのような動きがあるのでしょうか?
中路先生
海外では今年に入ってからマスクの着用義務の撤廃が続いています。イギリスでは2022年1月、公共施設での着用義務が撤廃されました。混雑した場所にいる時など状況に応じて着用は推奨されています。アメリカでも2022年3月に全ての州で着用義務が終了しています。シンガポールでも屋内や公共交通機関を除いて着用義務を撤廃し、隣国の韓国でも5月に入ってから屋外での着用義務が原則撤廃されました。
マスク着用緩和で留意すべきことは?
今後マスク着用を緩和するかどうか議論されますが、着用緩和された時に留意すべき点があれば教えてください。
中路先生
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は、屋外での会話が少ない徒歩での移動時などではマスクを着用する必要はないとする見解を示しました。たしかに、感染のリスクが非常に低いところではマスクの着用は不要と考えられます。ただし、感染対策として同居家族以外や初対面のいつもと違う職場の人などと会話をするときなどは、現時点ではマスクを着用した方がいいと思われます。そのうえで、必要のない場面でマスクをしていない人を非難することはすべきではないと思われます。今後は服装と同様、TPOに合わせてマスク着用を心掛ける必要があると考えられます。
まとめ
岸田文雄首相が5月13日のテレビ番組で、マスク着用緩和の可能性について言及しました。海外ではマスク着用義務撤廃が相次いでおり、日本でどのような対応をするのか注目が集まります。